2018/03/27:
●虹は何色?日本人が信じる7色は間違い
●イギリスやアメリカの英語圏は6色?ハワイも同じ
●ドイツの教科書では複数記載…国で違う虹色、中国は何色?
●ハワイといえば虹!虹伝説もある
2020/04/30:
●LGBTのレインボーフラッグは何色?実は何度か変更になっていた
●虹は何色?日本人が信じる7色は間違い
2018/03/27:国によって虹の色が何色あるかが異なっています。日本人は虹を 赤、オレンジ、黄色、緑、水色、青、紫の7色だと信じていますが、これは間違いです。ただし、他の国が正しいか?とそういうわけでもありません。「虹の色は無限」が正解のためです。
Wikipediaでは、地上に届く太陽光のスペクトルは連続しています。そのような連続する物を「数える」事はできず、物理学の視点では無限の色があるといった説明をしていました。
同じくWikipediaによると、日本が7色だと信じる理由というのは、ニュートンの虹の研究に由来する学校教育によるものと説明されていました。単なる丸暗記の問題なんですね。
ニュートンがいた当時のイギリスでは虹の基本色は赤黄緑青紫の5色と考えられていたのですが、ニュートンは柑橘類のオレンジの橙色と植物染料インディゴの藍色を加えて7色にしちゃいました。ただし、ニュートンは虹の色と色の間は無限に変化していると知らなかったわけではなく、知っていたといいます。
それにもかかわらず、彼が虹を7色としたのは、当時、7が神聖な数と考えられていたからだとのこと。
ニュートンは科学者ではなく魔術師 錬金術とキリスト教研究に夢中でやったように、ニュートンはオカルトや宗教にハマっていた人でもあり、今で言うトンデモさんなところもあるのです。
●イギリスやアメリカの英語圏は6色?ハワイも同じ
Wikipediaでは、「虹の色が何色に見えるのかは、科学の問題ではなく、文化の問題である。何色に見えるかではなく、何色と見るかということである」としていました。前述の通り、正解はなく、強いて言えば「無限」が正解です。
ニュートンが虹を7色と決めたイギリスでも、虹の色が7色だと統一されたわけではないとのこと。Wikipediaでは書いていなかったものの、Excite Bit コネタによると、イギリスでは6色が一般的だそうです。
(イギリスのみ、
アメリカの虹の色は六色だった Excite Bit コネタ より)
現在のアメリカでは一般的に赤、オレンジ、黄、緑、青、紫の6色との認識。Wikipediaでは、虹の色は言語圏によって捉え方が異なるともしていましたし、英語圏は6色なのかも。また、後述のサイトによると、ハワイもやはり6色です。
●ドイツの教科書では複数記載…国で違う虹色、中国は何色?
一方、ドイツでは物理の教科書でスペクトル分類と合わせて赤、オレンジ、黄、緑、青、紫の6色、またはニュートンの名とともに藍(インディゴ)を加えて7色と、両方のパターンを教えています。こうやって複数の例を最初から挙げるというのは、決まっていないことがわかって良いですね。ただし、Excite Bit コネタは、ドイツでは赤・黄・緑・青・紫の五色だとしていました。
日本でも5色(古くは8色や6色)とされていた時期があり、異なります。また、沖縄地方では2色(赤、黒または赤、青)、中国では古くは5色とされていたそうな。また、現代でも、かつての沖縄のように明、暗の2色として捉える民族は多いといいます。
インドネシアのフローレンス島地方では、虹の色は、赤地に黄・緑・青の縞模様(色の順番としては、赤・黄・赤・緑・赤・青・赤となる)とするが、この例のようにスペクトルとして光学的に定められた概念とは異なった順序で虹の色が認識されることも多いようです。肉眼だとそうはっきり見えませんからね。
さらに、ジンバブエのショナ語では虹を3色と捉え、リベリアのバッサ語を話す人々は虹を2色と考えているという話もありました。
●ハワイといえば虹!虹伝説もある
上の途中でしたハワイの6色は、
ハワイの虹は7 色じゃなくて6 色!?|ハワイの最新情報満載!LaniLaniというサイトからの情報でした。
どうもハワイ=虹というイメージが強いらしく、各州にはそれぞれ存在するニックネームは「レインボー・ステイト」。車のナンバープレートやシェイブアイスなどでも、レインボーがらみのものがあるそうです。
また、特におもしろいと思っったのが虹の由来を示した神話の話。雨が降ったあとの曇り空を寂しく思った妖精のメネフネたちが、バナナから黄色を、深海の水から青を、山に茂るシダからは緑をなどと、ハワイの自然から色を集めてきたんだそうです。
さらにそれをメネフネの友人であるカフナが混ぜ合わせ、矢尻につけて空に打ち放ったことで虹ができたのだとのこと。カフナというのは説明なかったのですけど、検索してみると、ハワイ先住民の伝統的社会で専門家を意味する言葉だそうな。場合によって神官、医者、職人などを意味するそうで、この場合は「職人」がふさわしい感じですね。
まさに「虹の数は文化」という感じの話でした。
●LGBTのレインボーフラッグは何色?実は何度か変更になっていた
2020/04/30:上記までで出てこなかった国で、虹の色は何色かと検索してみようかと思ったのですけど、そういえば、LGBT運動で使われている「レインボーフラッグ」は何色になっているのだろう?と気になりました。
これは、レズビアン、ゲイ、バイセクシャル、トランスジェンダーの尊厳と LGBTの社会運動を象徴する旗。フラッグに使われた色は LGBTコミュニティの多様性を表し、LGBT の権利パレードの一種ゲイ・パレード(プライド・パレード)でしばしば見られるもの。1970年代から使用されているそうです。
Wikipediaを見ると、これが予想外に虹の色の数が問題になる話でした。
まず、オリジナルのフラッグはギルバート・ベイカーさんが手染めで制作し、1978年6月25日にサンフランシスコで使用したもの。このときはなんと6色でも7色でもなく、8色でした! それぞれの色に意味を込めていたそうです。
同年11月に同性愛者を公表していたサンフランシスコ市の市会議員のハーヴェイ・ミルクが暗殺され、レインボーフラッグの需要が高まりました。このときには、赤、橙、黄、緑、ターコイズ、青、紫の7色。ただし、8色のうちピンクの生地だけ調達ができず、この色を省いて旗の制作枚数を増やしたという事情があるそうです。
さらに、1979年、サンフランシスコのマーケット・ストリートの街灯に旗を垂直に下げた際に中心の一色が柱で見えなくなるため修正。1 色を省くことに決まり、ターコイズが外されました。また、藍色も青に変更され、 赤、橙、黄、緑、青、紫の6 色に。これが現在でも使われる完成形となりました。
ということで、、現在アメリカで一般的とされているのと同じ6色。また、6色の組み合わせが同じかというと、「赤、橙、黄、緑、青、紫」ですので、前述の「赤、オレンジ、黄、緑、青、紫」とオレンジの言い方が違うだけで同じ。変更を経て、一般的な認識と全く同じになったようです。
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