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安倍首相が学んだ「官僚に逆らうな」 前回目玉の公務員制度改革骨抜きに


 以前も書きましたけど、私が昨年の自民党総裁選で安倍晋三さんが一番マシじゃないかと感じた理由は、首相時代に公務員制度改革に熱心だったからです。

 昨年の総裁選のときにはそういった主張は報道されていなかったものの、総裁選や党首選で政策や主張がぼやけてよく見えないというのは残念ながらいつも通りですし、前回一番訴えていた内容が数年経って消えてなくなるってこともないだろうと思っていました。

 しかし、安倍晋三さんが「以前の首相のときとは変わった」ということをご自身で強調されていたように、官僚に対する姿勢もすっかり変わられてしまったようです。
なし崩しで振り出しに戻りつつある「公務員制度改革」:日経ビジネスオンライン
磯山 友幸 2013年7月19日(金)

 公務員制度改革は第1次安倍内閣が最も力を入れたテーマだった。公務員制度改革は「天下りあっせんの禁止」を盛り込んだ2007年4月24日の閣議決定からスタートした。当時、予算や権限を背景とした押しつけ的な斡旋が行われているとした政府の答弁書を出すにあたり、当時の事務次官4人が公然と反対したが、それを「事務次官会議なんて法律でどこにも規定されていない」として押し切るなど霞が関を敵に回しながら闘ったのも安倍首相だった。事務次官会議で了承を得たものだけを閣議にかけるという不文律をぶち破ったのである。
http://business.nikkeibp.co.jp/article/report/20130716/251151/?n_cid=nbpnbo_mlt

 私が安倍晋三さんを評価していたのは、こういった本気の姿勢が見えたからです。
 だが、今回決定された方針からは、そんな安倍首相の強い意志が感じられない。ひと言で言えば「緩い」のだ。

 第1次安倍内閣の閣議決定にあった「再就職に関する規制」といった言葉は姿を消した。もちろん「天下り」という言葉もない。「退職管理の適正化」という言葉だけが出て来るが、これも過去の取り組みとして触れられているだけで、すでに問題解決済みという扱いなのだ。もはや、押しつけ的な天下り斡旋など日本から姿を消したという判断のようだ。

 "安倍晋三首相は6月28日、首相官邸で国家公務員制度改革推進本部の会議を開いた"ものの、これは参議院議員選挙向けのアピールでしかありませんでした。

 というのも、事務局は5年間の時限措置だったにも関わらず、今回の安倍政権としての開催はこの1回だけだったため、その1回きりで消滅してしまったからです。


 一応、今回の決定方針での内容には、一見良さそうなところもあります。
 そのうえで、具体的に5つの点を掲げている。

1.幹部人事の一元管理
2.幹部候補育成課程
3.内閣人事局の設置等
4.国家戦略スタッフ、政務スタッフ
5.その他の法制上の措置の取扱い

 内閣人事局を設置して幹部人事については内閣が一元管理するというのは、長年議論されてきたことである。しばしば指摘されているように、現在の人事は採用から人員配置、評価に至るまで各省庁別で、縦割り行政の弊害を生んでいた。しばしば「省益あって国益なし」と指摘されてきた。官邸主導、政治主導が言われて久しいが、内閣が各省を掌握てきないのは端的に言えば人事権がないからだった。もちろん、これまでのやり方や各省の権益をぶち壊すことになる内閣人事局の設置には霞が関は今も反対である。

 しかし、上記は改革を骨抜きにした第1次安倍内閣の次の福田康夫内閣でも掲げられていたものだそうです。その実績からすると、上の項目があるから大丈夫とはとても言えません。

 実際、会議の文章には、官僚お得意の仕掛けが施されているようです。
 文章の前段には「秋に国会が開かれる場合には、国家公務員制度改革関連法案を提出するとともに、平成26年春に内閣人事局を設置することを目指す」と書かれているが、あくまで「目指す」である。さらに上記の5つに関しては「基本法の条文に即し、以下の各項目に関して機動的な運用が可能な制度設計を行う」として、「制度設計を行う」と書かれているだけで、実現するとは書かれていない。しかも、「内閣人事局の設置等」と「等」が付き、他の選択肢があるような書きぶりになっている。官僚が抵抗する時の常とう手段である。

 そもそも第1次安倍内閣からの完全な逆行となりそうな嫌な文言も見られ、こちらが本音かなという感じです。
誤った政治主導を是正し、『政』と『官』の役割を明確にすることにより、相互の信頼の上に立った本当の意味での政治主導を確立する必要がある。この真の政治主導の下、公務員が使命感と行政のプロとしての誇りを胸に、国家・国民のために積極的に行動できる、新しい公務員制度を創ることが、今、求められている」


 ああ、私が最初に書いた「首相は変わった」といった話も出てきました。
 なぜ、安倍首相はかつてほど公務員制度改革に強硬な姿勢を見せないのか。

 側近によれば、安倍首相は霞が関との関係を相当気にしている、という。第1次安倍内閣が短命に終わったのは、霞が関を完全に敵に回したことが大きな要因だったと見ているというのだ。

 安倍晋三さんが前回の首相のときに一番学んだってのは、結局「官僚に逆らうな」ということのようです。

 一応、この情報をもたらしたという側近は「少なくとも参議院議員選挙が終わり政治的基盤を固めるまで」という説明をつけて弁護していますので、これから「君子豹変」するのかもしれませんが……。


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