マサチューセッツ工科大学にもいた方だそうです。
東大研究費詐取:教授、業者に請求指示か 架空レンタル料
毎日新聞 2013年07月26日 15時00分(最終更新 07月26日 17時07分)
東京大学政策ビジョン研究センターを巡る研究費詐取事件で、東京地検特捜部に詐欺容疑で逮捕されたセンター教授、秋山昌範容疑者(55)が、架空のオフィス機器レンタル料を業者から東大に請求させていた疑いがあることが関係者への取材で分かった。業者から研究室に機器が貸し出された実態はなく、特捜部はこれらの手口でだまし取った金を秋山容疑者が私的に流用したとみて調べている。
秋山容疑者の逮捕容疑は、2010年3月〜11年9月の間、システム会社など6業者の役員ら6人と共謀し、自身が関わる研究事業を巡り、国から東大と岡山大に支給された研究費約2180万円をだまし取ったとされる。
関係者によると、データベース作成業務などを受注した業者側がオフィス機器のレンタル料名目の請求書を大学側に提出していたが、特捜部が調べたところ、貸し出しの実態がなかったという。
データベースについては業者から研究室に納入されていたものの、秋山容疑者が研究している高齢者医療に関する既存のデータを一部加工した内容で、特捜部は研究データを使い回した疑いもあるとみている。
大学から業者側に支払われた金は、秋山容疑者の妻の会社に移されており、会社の運転資金や秋山容疑者の交際費などに使われたとみられる。【吉住遊、桐野耕一】
http://mainichi.jp/select/news/20130726k0000e040239000c.html ただし、秋山昌範教授自身は否定しています。
秋山昌範容疑者の弁護人の弘中惇一郎弁護士が26日、東京都内で記者会見し、詐取したとされる研究費について「研究目的で使われている。架空請求などではない」とする秋山容疑者の主張を明らかにし、検察側に反論した。
弘中弁護士によると、秋山容疑者から架空の業務を受注したとされる6業者は、孫請けとして秋山容疑者の妻の会社に業務を委託。会社は医療情報システムの研究・開発を手がけており、研究費は会社の従業員数人の人件費に充てられたという。弘中弁護士は「飲食費などへの流用は一切ない。下請け業者と孫請けの会社が一体で研究したものだ」と主張している。
さて、この秋山昌範教授ですが、なかなか評判が良かったようです。
電子カルテ「天才肌」東大教授なぜ…業者密接か
「医療とITの世界をつなげた、まれな才能を持つ人。突然の逮捕で驚いた」。秋山容疑者と10年近い付き合いのあるIT企業の社員は、こう話す。
出会った頃の印象は「エネルギッシュで、情熱的な人」。秋山容疑者がかつて勤務していた国立国際医療研究センター病院(東京)でIT技術を使った医薬品発注システムを導入したと聞き、話を聞きに行くと、「薬の発注から患者への投与までバーコードで管理する。入力不要だから、医療過誤をなくせる」とまくしたてるように力説したという。
秋山容疑者が医療IT化の分野で有名になったのは、同病院で電子カルテの導入などに取り組んだ1990年代後半以降。電子カルテのシステム作りの専門家として、厚生労働省の検討会などにも参加した。
会議では、専門知識の深さや斬新な発想で度々周囲を驚かせたといい、当時を知る同省関係者は「頭の回転が速く天才肌という印象。医師というより技術者のようで、システムにとても詳しかった。カネをだまし取るような人とは思えず、信じられない」と話す。
(2013年7月26日13時23分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20130726-OYT1T00597.htm?from=ylist ただし、"歯に衣(きぬ)着せぬ発言も目立ち、「苦手意識を持つ人も多かった」"上に、栄光はほぼ過去のものとなっていました。
秋山容疑者が提案したシステムは、医療現場の実態に合わず、普及しなかった。その後、国内の医療現場に広まったのは秋山容疑者が考えたものとは別のシステムで、ある同省職員は「数年前までは電子カルテと言えば、真っ先に秋山先生の名前が出てきた権威者だったが、最近はほとんど名前を聞かなくなっていた」と明かす。
でも、東大教授になれたわけですし、ITproが最近(2013/06/24?)になっても以下のような記事を載せていましたから、まだまだ大御所だったのでしょう。
我らプロフェッショナル 世界を元気にする100人 - 「最新ITで一人ひとりに合った診療を」:ITpro
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/COLUMN/20130624/487242/(記事は秋山昌範教授が逮捕されてしまったせいか、"企画の趣旨に照らし合わせ、一時掲載を見合わせております"となって内容が削除されています)
一方、影の部分が以前には全くなく青天の霹靂だったのか?と言うと、そうでもないようです。
秋山容疑者は仕事を通じてIT系企業にも人脈を広げていった。東大などから約2180万円をだまし取ったとされる今回の事件でも、架空業務の発注先として知り合いのIT関連会社などを利用した疑いが持たれている。2005年に米マサチューセッツ工科大学(MIT)の客員教授に就任した際には、業者と密接な関係を持つ秋山容疑者の姿勢を危ぶむ一部の大学関係者らの間で「業者とのトラブルが米国行きの背景にあるのでは」とささやかれていたという。
09年には東大教授に就任、医療現場をネットワーク化する研究を行っていた。知人の一人は「MIT時代と比べ、研究費が激減したことが事件の背景にあるのかもしれない」と話した。
まだ容疑者という段階であり、罪の確定となるとまだまだ先の話なので決め付けるわけにはいきませんが、読売新聞は詐欺やってもおかしくないと思わせるような書きぶりですね。
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