私が書きたかったのは警察の話だったんですけど、元記事のタイトルになっていますのでまずはその話から。
あと、タイトルには「テレビウォッチ」とあるものの、内容は「雑誌リード」です。
「週刊現代」「週刊ポスト」死ぬまでセックス…読んでるのは団塊世代!でも、実践組はわずかだろうなあ : J-CASTテレビウォッチ
2013/7/26 18:24 元木昌彦
数日前、毎日新聞の夕刊編集部の記者が取材に来た。何事かと聞いてみれば、週刊現代や週刊ポストでやっている70代、80代のセックス、死ぬまでセックスという特集の背景を解説してほしいというのである。元祖ヘア・ヌードに聞けば、何かもっともらしいことを喋るだろうということらしい。新聞まで動くのだから、話題になっているのは間違いないようだ。
この記事が生まれる背景には、両誌の読者年齢が高くなっていることが挙げられる。20年前の私の頃は、読者の平均年齢はギリギリ40歳前後だったが、今は団塊世代が大半であろう。性能力に翳りが出てきて、EDではないかと心配し始めている世代だ。最初の頃は60代のセックスだったが、70代、80代になったときにはどうかと心配しているのもいるだろうと、年齢を上げていったら、これが意外に反応がよかったのではないか。
ほとんどの読者は「読みもの」として読んでいるはずである。なかには70、80でもう一度花を咲かせたい人もいるだろうから、そういう人は「実用もの」として読んでいるのかもしれない。
その背景に、バイアグラなどのED薬が手に入り易くなったことがあるのはいうまでもない。だが、読者のほとんどはセックスできる彼女もいないし、カミさんをいまさら抱くのも鬱陶しいし、ソープランドやデリバリーヘルスを使うほどのカネも度胸もない人たちであろう。ヘア・ヌードのときもそうだった。本屋でヘア・ヌード写真集を買うほどの度胸のない人が、週刊現代や週刊ポストなら買いやすいと飛びついたのだ。
だが、週刊ポストで作家の渡辺淳一さんがいっているように、「死ぬまでセックス? そんなことできるわけがありません。人体というもの、雄というものが、何もわかっていない。(中略)勃起して射精するというのは、大変なエネルギーと労力、そして気力が必要で、そんなことを死ぬ直前までできるわけありません」
週刊現代や週刊ポストでこうした記事を担当しているのは30~40代。編集長でも40代だから、70、80男のことなど何もわからないはずである。背伸びして作っている記事が本当の共感を得るのは難しい。そろそろ息切れがしているはずである。
http://www.j-cast.com/tv/2013/07/26180278.html?p=all 70代を死ぬ直前というのは平均寿命からしたらちょっと若い気がしますけどね。
あと、"本屋でヘア・ヌード写真集を買うほどの度胸のない人が、週刊現代や週刊ポストなら買いやすいと飛びついた"はちょっとおもしろいですね。そういう視点があったとは。
さて、私の書きたかった警察の話。
『週刊新潮』と週刊現代が警察の不祥事を追及している。まずは週刊新潮から。タイトルは「山口組に金で情報を売っていた『愛知県警』救いがたい闇」だ。ことは09年の名古屋場所、角界の木瀬親方が一般には販売されていない『維持席』を山口組の中核団体・弘道会の幹部に手配していたことが発覚した。
今回は警察主体の話ですけど、相撲業界の悪さもおなじみですね。
その捜査に当たったのが本田敦警部(仮名)だったが、以来、脅迫電話が頻繁にかかってくるようになった。妻や娘の実名を出して、「どうなっても知らないよ」と脅す。本田の自宅は覆面の警察車両が配置されていたが、その任に当たっていた班の名前まで正確に知っていたことで、本田警部はこう確信した。「県警に内通者がいる」と。
この脅迫を指示したのは佐藤義徳(55)という男で、名古屋を中心にファッションヘルスやキャバクラを展開する風俗チェーンの実質オーナーで、弘道会の有力資金源と見られていた。おととし(2011年)4月、弘道会のナンバー2と共に詐欺容疑で逮捕されている。 佐藤の公判で先の話も出てきているし、県警OBが検察側証人として出廷し、佐藤に頼まれて警察の動向や捜査情報を教える見返りに、飲食の接待や現金をもらっていたことを証言している。佐藤の元愛人は佐藤から「何でもカネで買える。警察の人間もカネで買っている。一番ランクが上の人を2000万円くらいで買ったこともある」と聞いたと証言しているのである。
しかし、県警は疑惑を持たれた警官の口座も確認することなく、OBに至っては触ってもいないと県警関係者が語っている。愛知県警と組織暴力団との深い闇はまだまだ晴れそうにないようである。
警察の不祥事が本当に多いかは、わかりません。以前書いたように報道が多いから、国民がそう錯覚しているだけという可能性があります。
ただし、上記のような身内に甘いという捜査は、数の多さに関わらず認められるものではなく、国民から批判を浴びて良いものです。
そして、残念なことに次もそういう話なのです。
週刊現代
は「痴漢で『検挙』された警視庁の元スゴ腕刑事 知ってて報じなかった新聞・テレビ」というタイトル。事件は6月18日(2013年)の午後7時頃、東武東上線池袋発川越方面行きの急行電車車内で起きた。車内は満員状態だった。電車が成増に近づいたところで、車内に女性の叫び声が響き渡った。
「この人、痴漢です!」
声の主は女子高生で、隣には60代半ばの男。女子高生は周囲の男性の協力を得てこの男を取り押さえ駅事務所に向かった。普通であれば、痴漢容疑者は駅事務所を経て所轄の警察署に身柄を引き渡され、ほぼ間違いなく逮捕されるのだが、このケースは違った。所轄である警視庁高島平署の捜査員は女子高生にも件の男にも事情聴取をせず、男はそのまま帰宅が許されたというのである。
何でそんなことが?と普通なら思いますが、話の流れでわかるように理由は「身内だったから」です。
この男、捜査員の先輩に当たる警視庁の元スゴ腕刑事だったからだ。耐震偽装事件で名を上げことがあるそうだ。それだけではない、高島平署長はこの男の直属の部下だったのである。
この事件を知っているマスコミは数社あるそうだが、どこも報じていない。それはこの男が「検挙」であって逮捕されていないからだが、週刊現代はJR西日本の執行役員が痴漢で逮捕されたときと違い過ぎると批判する。執行役員の場合は、警察が発表した数時間後に新聞・テレビが一斉に実名で報じた。役員は逮捕から4日後、公園で首を吊って自殺してしまった。
あまりにも違う今回の警察とマスメディアの扱いの違い。新聞・テレビは警察が発表するまで書きはしないから、週刊現代はこう難じる。<身内の犯行なので、事件をうやむやにしたい警察。警察の都合の悪いことは報じたくない新聞・テレビ。この国は、いつでもこんな感じなのである>
痴漢犯罪は被害者がこの男が痴漢ですといえば、裁判でそれを覆すことはなかなか難しい。私はこの元刑事が「冤罪」である可能性もあると思うが、一般人と警察関係者の扱いの違いには憤りを感じる。
私は痴漢冤罪を問題にしているように、これだけの情報で痴漢をやったとは断定できません。
とはいえ、上記は必要最小限のことすらしておらず、不可能な犯罪すら可能とされて犯罪者に仕立て上げられる一般人との扱いの差が大きすぎます。(参考:
三鷹バス痴漢冤罪事件「証拠がなく不可能に近いけど、有罪」と判決)
こんなことやっているってのが事実なら、国民が警察不信になるのも無理はなく、自業自得としか言えません。
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