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勇気と無謀を混同してはいけない 植村直己氏は臆病な名冒険者だった


2010/2/1:
世界初の五大陸最高峰登頂者・植村直己氏
カネと人を使った冒険を疑問視、単身
勇気と無謀を混同してはいけない 植村直己氏は臆病な名登山家だった
2018/04/12追記:
植村直己氏、最後の冒険は変だった? 野口健氏「『何がなんでも』は素人が使う言葉」


●世界初の五大陸最高峰登頂者・植村直己氏

2010/2/1:何をした人かも全く覚えていなかったものの、調べる人リストに植村直己(うえむらなおみ)という名前がありました。

 Wikipediaを見ると、改名前は直巳の表記。1941年(昭和16年)の生まれで、亡くなったのは1984年(昭和59年)2月13日頃とあるものの、「遺体が未発見のため詳細は不明」とあります。「じゃあ……」と思ったらやはり職業は、登山家・冒険家でした。

 1970年8月に世界初の五大陸最高峰登頂者となったそうですが、五大陸最高峰とはユーラシア大陸のエベレスト、ヨーロッパ大陸のモンブラン、アフリカ大陸のキリマンジェロ、南米大陸のアコンカグア、北米大陸のマッキンリーのことだそうです。

 ヨーロッパとアジアは分けずにユーラシア大陸とする方が一般的だと思いますが、山を中心とした分類では違うのかもしれませんね。通常他の大きな大陸としては、オーストラリア大陸と南極大陸があります。

 1978年、犬ぞりを操って、北極点単独行に成功しますが、これも人類史上初だったようです。また、1978年にグリーンランドを縦断していますが、デンマーク政府はその際の到達点であった「ヌナタック峰」を、植村さんの功績を称え新たに「ヌナタック・ウエムラ峰」にしたそうです。


●カネと人を使った冒険を疑問視、単身

 植村さんの冒険歴を書かれたところには、「ほんの一握りしか登頂できない極地法による高所登山に疑問を持った」という記述がありました。極地法というのは、安全な地点にベースキャンプを設け、比較的連絡のとりやすい1日行程くらいの距離に次々と前進キャンプを設営し、各キャンプの隊員の援助のもと、最終的に少数の隊員が頂上を目指すという登山法だそうです。

 登頂できるのはごく少数であることや、多くの期間と人員、多額の費用が必要であることなどが、批判されることもあるようです。

 上記以外にも先進国の機材や物資を大量に持ち込んた力押しをよしとしなかった植村さんの思想が表れているエピソードがあります。植村さんは冒険する現地で長期間を過ごしての生活馴化を行っていたそうですが、それは登山における高度馴化と言った度合いを超えていたそうです。

 たとえば、グリーンランドでの犬ぞり行に先立つ約五ヶ月は単身グリーンランドのエスキモー宅に寄宿し、衣食住や狩・釣り・犬ぞりの技術に至るまで、極地に暮らす人々から直に学び、食料源は釣りと狩猟で得られる生肉と脂を中心に、持参の紅茶とビスケットで補完したそうです。また、アマゾン行でも主な食料源は釣りとバナナに頼ったようです。


●勇気と無謀を混同してはいけない 植村直己氏は臆病な名登山家だった

 単身による冒険を重視したと聞くと、ガンガン行くタイプだったのかと思いますが、実は全く逆だそうです。植村直己さんの言葉ではありませんが、「勇気と無謀を混同してはいけない」という名言を思い出します。
(米の経営者・作家H・ジャクソン・ブラウンJr.の名言だとのこと。名言ナビ - 勇気と無謀を混同してはいけない。より)

 植村さんは大胆不敵な面がクローズアップされているものの、実際には人一倍臆病な性格で、十分な計画と準備を経て必ず成功するという目算無しには決して実行しなかったとのこと。ネットでは勇ましいこと言えば良いと思っている人が多いですし、精神論でとにかく行け!って人も多く、見習ってほしいですね。

 また、体力以外に取り立てて優れている面があるわけではないと劣等感を抱いており、記者会見などで自分が持ち上げられることを極度に嫌ったそうです。ただし、逆にその劣等感をバネにして数々の冒険を成功させたともいえるとされていました。

 臆病だからこそ用意周到にするというのは素晴らしい考え方ですし、劣等感を成功に変えることができるというのも理想的です。


●植村直己氏、最後の冒険は変だった? 野口健氏「『何がなんでも』は素人が使う言葉」

2018/04/12追記:ただし、最後となった冒険は、植村さんらしからぬ「蛮勇さ」(向こう見ずの勇ましさ)が見られており、それが死の理由となった可能性を感じさせるものでした。ウィキペディアでは、以下のように書かれています。

"行方不明後にキャンプで発見された日記には登頂アタック前の最後の日付で「何が何でもマッキンリー、登るぞ」と書かれていた。これについて野口健は、「『何がなんでも』っていう言葉は素人が使う言葉」で、「自然を相手に、植村さんなら、そんなことするべきではないってよくわかってるはずですよね。だから、その彼がどうしてなのか、と。」と疑問を呈している"

 今になって、後編の植村直己の名言「努力している人を笑うこと。それは、何よりも最低な行為である」などを見ると、結構こういう蛮勇っぽい発言もありました。かなり危ういところだったのかもしれません。

 
【本文中でリンクした投稿】
  ■植村直己の名言「努力している人を笑うこと。それは、何よりも最低な行為である」など

【関連投稿】
  ■ブラックな仕事の名言ランキング 百田尚樹・織田信長・孫正義・長嶋茂雄などがランクイン
  ■スティーブ・ジョブズの名言から五つを選り抜き ~スタンフォード大のスピーチなど~
  ■武田信玄・徳川家康・黒田官兵衛・小早川隆景の名言・リーダー論など
  ■マザー・テレサの黒柳徹子偽善者批判の名言は捏造?「他人によく思われたいだけの偽善」
  ■人生・生活についての投稿まとめ

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