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官民ファンド産業革新機構のベンチャー投資が全損だらけ 失敗案件に追加出資してさらに税金をドブに捨てる


 当初は、"的外れすぎてズッコケる政府のベンチャー企業支援政策はゴミ同然"(2013/8/1)という話を書いていました。その後、官民ファンドの産業革新機構のベンチャー投資がことごとく失敗しているという話を追加しています。(2017/08/30)


●官民ファンド産業革新機構のベンチャー投資が全損だらけ

2017/08/30:官民ファンドである産業革新機構は、今政府のせいで経営危機に陥った東芝に再び介入しています。その前はシャープに介入していましたし、余計なことばかりしています。

  ■東芝、やっぱり国が救済 実質的に韓国SKハイニックスが買収か?
  ■シャープ復活で鴻海から来た戴正呉社長を株主大絶賛「産業革新機構なら株は売ろうと思った」

 日経新聞によると、この産業革新機構は二本柱。東芝介入以外にベンチャー投資がもう一つの柱だそうです。では、こちらは良い仕事しているか?というと、この話を書いていた記事の革新機構、苦戦のベンチャー投資(日経新聞 2017/8/6 6:30 斉藤雄太)とタイトルでわかるように、失敗しています。

 ただ、この「失敗」とか、日経新聞タイトルに使われていた「苦戦」というのは極甘な表現。実際には税金のほとんどをドブに捨てている状態であり、「大失敗」と言うべきです。日経新聞は安倍政権に好意的と言われていますし、かなり手加減した表現をしたのかもしれません。

 で、その内容なのですが、エグジット(投資回収)案件、全株を手放した23件のうち元が取れたのは4件どまりという無残さ。しかも、2社は経営破綻、8社がほぼ全損ということで、内容もめちゃくちゃ悪いです。

 ざっと計算すると、経営破綻・ほぼ全損だけで損失は150億円くらいありそうでした。一方、プラスになったところは70億円程度ですから、この時点で80億円のマイナス。実際には、この他の9件でも損失が出ていますので、もっとひどいはずです。記事でははっきりと書いていなかったものの、どうも百数十億円では済まない損失を出していることを匂わす書き方をしていました。


●失敗案件に追加出資してさらに税金をドブに捨てる

 ベンチャー投資が100%成功ということはありえませんので、損失が出る案件が出るのは仕方ありません。ただし、失敗だとわかった場合には傷が浅くする努力ができるはずです。

 ところが、産業革新機構は他人のお金だからなのか、自信過剰なのか、いらないプライドがあるのか、単に馬鹿だからなのか、失敗案件にさらに追加出資して傷を深くしています。追加出資で損が膨らんだ例は約10件もありました。

 例えば、産業革新機構が2011年秋に設立したオールニッポン・エンタテインメントワークス。「日本発の漫画やゲームを米ハリウッドで映画化しよう」という内容で、経済産業省が旗を振る「クールジャパン戦略」のけん引役とする狙いでした。

 ところが、経営は混乱続きで、最近は毎年3億~4億円の最終赤字を計上していました。バカな産業革新機構は映画化のメドが立たない中で2回追加出資。計22億円を出資したものの、結局、映画化はゼロという信じられないことになっています。

 産業革新機構はこれを売却して、3400万円を得ていますが、出資した22億円から見るとないも同然。仮に22億円ちょうどなら、損失は21.67億円で四捨五入すると最初の22億円に戻ってきてしまいます。これが「ほぼ全損」というやつです。


●ベンチャー投資の損失を拡大した犯人は?

 志賀俊之会長は取材に対し、ベンチャー投資に通じた人材が少なかったと言い訳していたそうです。しかし、この後出てくる最初の投稿の話では、「国が民間のベンチャーキャピタルに投資に適切な企業を勧める」という機関を安倍政権が作る(作った?)という話が出ていました。もともとは、政府の方が民間よりベンチャー投資がうまいと思っていたんですよ。思い上がりも甚だしいです。

 今回の記事では、ベンチャー投資の拡大は12年末に自民党が政権を奪還した時期とも重なることを指摘。革新機構の元幹部は複数の大物政治家が「ベンチャー投資の拡大を迫った」と証言。実際、経済産業相などを歴任し、革新機構の創設にも関わった甘利明さんは取材に対し、書面で「一般論としてベンチャー支援の充実を申し上げたことはある」と回答していました。

 "政治に影響を受けやすい官民ファンドの性質も浮かび上がる"と記事は書いていましたが、安倍政権が税金の無駄遣いを増やしたことがはっきりしました。日本の公共事業が無駄で効果がないことは親自民党の学者が計算済みという話もそうですけど、国は民間よりずっとビジネスが下手なので、余計なことをしない方が良いんですよ。

 民間のベンチャーキャピタルなら成績が悪ければ淘汰されるのに、政府系ファンドは「資金に困らず件数稼ぎに陥りやすい」(元幹部)という問題もあります。加えて他人のお金だから判断が甘くなるというのもあるでしょう。損するのは国民であり、政治家や職員は痛くもかゆくもありません。

 政府は、過去にも大失敗をしています。特別会計を使って1985年に設立した基盤技術研究促進センターは、基礎研究支援として100社以上に投じた約2900億円の95%が回収不能になったそうです。

 頼むからもうこれ以上余計なことはしないでほしいんですが、たぶんこれからも国民のカネをドブに捨て続けるんでしょうね…。


●的外れすぎてズッコケる政府のベンチャー企業支援政策はゴミ同然

 ここからもともと書いていた話。

2013/8/1:"的外れすぎてズッコケる政府のベンチャー企業支援政策はゴミ同然"という、ちょっと大丈夫かな?ってほどに過激なタイトルにしてしまいましたが、記事では政府のベンチャー施策がことごとく切られていましたので、実際の内容も大体こんなもんです。
ちょっと待ってよ、安倍総理!これじゃ的外れ バラバラ出てくるベンチャー施策の“なぜ!?”|インキュベーションの虚と実|ダイヤモンド・オンライン 2013年7月22日 本荘修二 [新事業コンサルタント]

 総務省が7月にITベンチャー企業の技術を評価するために、大学教授ら約370人で構成する第三者機関を設けるという。専門家が“お墨付き”を与えることで、VCによる投資を促進するらしい。

「即刻、ゴミ箱行きだ」と、これを聞いたVC関係者はあきれ顔だった。さらに「そんな“お墨付き”、意味ありませんよ」と吐き捨てていた。

 記事には「(その技術が)どれだけ収益を生むのかVCには判断がつかず」とある。では、第三者機関の教授らがVC以上に的確な判断ができるか、はなはだ疑問だ。
http://diamond.jp/articles/-/39052

●民間と同じものを作るのは税金の無駄遣い

 また、内閣府、中小企業庁、文部科学省が若者の起業を後押しするポータルサイト「起業・創業支援サービス」を立ち上げるという話も切り捨てられていました。この内容は、会社設立や資金調達の方法など情報提供し、ビジネスコンテストも紹介するというもの。

 しかし、民間ですでにこの種のサイトはあり、またネットで調べれば誰でもわかることだとの指摘。「それを高いコスト(税金)を使って、政府が自前でやるのか。また、過去に多額の予算を使ってつくったサイトはどうなったのか」と疑問視しています。

 これを紹介した記事ではフリーター問題を挙げ、「若者の起業を促して新産業を育てることで、新たな雇用の場を生み出したい考えだ」とあったそうです。実際、起業に関する支援を行うあるインキュベーション組織には、「給料は国が持つから失業者の若者を引き受けてほしい」との打診が政府から来たという。ただ、作者は「目的と手段をはき違えた例だ」とバッサリでした。


●中国と同じで自民党は民間への介入が大好き

 他にも省略したものがあり、施策の数は結構あるようです。しかし、各省庁がバラバラかつ的外れなことをやっているために、実際の効果は甚だ疑問とのこと。同様に「官民ファンド」も数と予算はあるものの、やはり肝心の中身がないとのこと。(冒頭に追記した産業革新機構もそういった官民ファンドの一つです)

 自民党は官民ファンド好きですよね。国家資本主義だとか、共産主義だとかって批判が出るのはこういう部分です。でも、こういった批判は全く受け付けてもらえません。
ある官民ファンドについて懸念を言ったベンチャーキャピタリストに対し、当該省庁の役人は「あなたたちができないから、我々がやるんです」と言ったそうだ。

 「あなたたちができないから、我々がやるんです」ですって。キャー、かっこいい!いいセリフですね。

 しかし、この発言には、二つの問題があると指摘されています。まず自信過剰、無知の知(何を知らないかも知らない素人)の問題。そして、役割分担と協調・連携がエコシステム発展の鍵なのに、つながりを軽んじているという問題だそうです。


●税金を無駄遣いするのを政治家が好む理由

 記事でおもしろかったのは、"エコシステム(引用者注:たぶん将来のベンチャーのためとなる生態系といった意味)の育成には、法制度の改革など面倒なことも多いが、他の施策に比べて巨額な金が必要なわけではない"としているところでした。お金をそれほど使わなくていいというのだから、実に結構な話です。

 ただ、これがまた政治家好みじゃないんですよね。バーンと予算を出す政策の方が好きですし、そっちの方が目立つので「仕事やった感」が大きいです。政治家らの自己満足の世界というだけでなく、もしかしたら国民でもそれに感動しちゃう人が多いのかもしれません。

 また、以下も、規制緩和とか、長期的視野とか、政治家の嫌いなことばかり。規制緩和なんかは官僚も嫌がるでしょう。
 さらに単年度の予算主義、制度や法をつくることへの偏重などもあらためる必要がある。ベンチャー企業の育成は、計画通りには決して進まない。規制緩和・撤廃や税制改編など、他の分野との調整も必要な事柄が多々あり、場当たり的な対応ではこれを突破するのは難しいだろう。長期的な取り組みが不可欠だ。

 …なんかやっぱり政府には、期待するだけ無駄かなぁという話でした。


【本文中でリンクした投稿】
  ■日本の公共事業が無駄で効果がないことは親自民党の学者が計算済み
  ■東芝、やっぱり国が救済 実質的に韓国SKハイニックスが買収か?
  ■シャープ復活で鴻海から来た戴正呉社長を株主大絶賛「産業革新機構なら株は売ろうと思った」

【その他関連投稿】
  ■東大生が大手企業を蹴って中小企業やベンチャー企業を選ぶ理由
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  ■ベンチャー企業は低学歴が良い?ホリエモンもバカほど成功すると主張
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