2018/02/22:
日本の日経新聞は決算情報でAI記事
ワシントンポストでAIが多量の記事作成
記者はなくなる仕事になるのか?
AIに仕事を奪われてしまう人がいるのは事実
2018/07/25:
記者はいらない!試合終了1秒で高校野球の戦評を作るAI開発
2018/11/12:
リアルすぎるAIニュースキャスターが中国で誕生
●日本の日経新聞は決算情報でAI記事
2018/02/22:日経新聞の『決算サマリー』は、上場企業が発表する決算データをもとにAIが文章を作成。適時開示サイトでの公表後すぐに、売上や利益などの数字とその背景などの要点をまとめて配信しています。
元データである企業の開示資料から文章を作成し、配信するまでは完全に自動化し、人によるチェックや修正などは一切行っていないそうです。
(
完全自動決算サマリー by NIKKEIより)
これが始まったときにニュースにはなっていたものの、初歩的なものであり、驚くようなことではないといった冷めた反応もありました。
●ワシントンポストでAIが多量の記事作成
私が今回読んだのはワシントン・ポストのAI記事。ワシントン・ポストは、自社開発の人工知能テクノロジー(AI)「ヘリオグラフ(Heliograf)」を使い、リオ五輪で約300本の短い記事とアラートを生成。その後も、ヘリオグラフを使って、国民選挙日の下院選と知事選やワシントン地区の高校フットボールの試合を報じています。
その数は1年目で約850本。そのうち、選挙に関する500本の記事は、50万回を超えるクリックを生み出したそうです。しかし、これは特に多いとは言えないとのこと。また、日経新聞同様に、大した内容ではないように見えます。
ただし、これに意味がないということではありません。というのも、「その大半は、ワシントン・ポストではいずれにせよスタッフを充てることのなかったはずの記事」であるということ。わかりにくい言い方をしていますけど、要するに人間の記者が書かなかった記事をAIが新たに書いているということですね。
2012年の選挙の際、ワシントン・ポストは2016年の15%しか記事を出していませんでした。85%の記事は、AIがいなかったら生まれたなかったわけで、新たな収益をもたらしたと考えられます。
(
ワシントン・ポスト、ロボ記者執筆の記事数は 850本/年 | DIGIDAY[日本版] 2017/9/22 Lucia Moses (原文 / 訳:ガリレオ)より)
●記者はなくなる仕事になるのか?
また、これは、単純にAIが人間から仕事を奪うわけではないという例でもありますね。それから、よく言われる人間がより価値の高い仕事をできるようになるという例でもあります。
日経新聞と同じく、決算報道にロボットを使っているAP通信の分析によると、AIは企業収益の報道に費やされていた記者の時間を20%解放しました。また、むしろ正確性も大きく改善。この部分は人間より優秀って話ですね。
一方、ワシントン・ポストでは先の選挙中、選挙結果が予測していなかった方向に傾きはじめるとAIのヘリオグラフが編集室に通知。記者がそのニュースを詳細に取材するための時間を作ってもらうという使い方でも活躍しています。
これをさらに進めて、金融などのビッグデータにおけるトレンドの発見など、ほかの形でもヘリオグラフは記者のために動き回れるのではないかとも考えられているそうです。
●AIに仕事を奪われてしまう人がいるのは事実
誰でもできる仕事は他に任せてより価値の高い仕事を…というのは、残業代を減らす方法の投稿である
健康経営のSCSKとランクアップの長時間労働改革 残業しない人にも残業代を支給などでも出てきた話。今は、かなり無駄な仕事が多いんですね。
ただ、逆に言うと、誰でもできる仕事しかできない人は、やはりAIに仕事を奪われてしまうということはあり得るでしょう。やはりAIの発展は、良いことばかりとは言えません。
日本は最もロボット・AIに仕事を奪われる国?労働生産性が低いためかでやったように、日本は特に誰でもできる仕事をしている人が多そうな感じ。ここらへんはツライ話かもしれません。
●記者はいらない!試合終了1秒で高校野球の戦評を作るAI開発
2018/07/25:神戸新聞社が開発した「経過戦評ロボットくん」は、高校野球の一打席速報の内容を、機械学習を使った人工知能(AI)で解析し、戦評を自動作成します。1秒あまりで戦評を執筆し、Twitterに配信しているとのこと。例えば、以下のようなものです。
23日の小野高校 対 社高校の試合「小野対社は4-2で小野が勝った。小野は1回、二死一塁から4番福田大樹のツーランホームランで2点を先制した。社は3点を追う7回、二死三塁から8番藤尾樹の右中間三塁打で1点を返した。小野は2点リードの8回、一死二塁から4番福田大樹のライトヒットファースト失策1塁ランナー本塁憤死で1点を追加した。社は3点を追う8回、二死三塁から4番門脇正真のライトヒットで1点を返したが、及ばなかった」
難しい試合展開になればエラーが出てお手上げ状態になる可能性があるとのこと。ただ、出力された戦評は文章の手直しはしていないそうです。
(
高校野球の戦評、AIが「1秒あまり」で自動作成、Twitter配信 神戸新聞「経過戦評ロボットくん」運用スタート ITmedia NEWS / 2018年7月24日 11時45分より)
これは以前の投稿と同じで、そこまで複雑な内容ではありませんね。ただ、記事数を増やしページビューを増やすという使い方ならやはり効果があるでしょう。ツイッターで配信だけでそこまでやっていないというのは、もったいないと思います。
●リアルすぎるAIニュースキャスターが中国で誕生
2018/11/12:ちょっと違う話なのですけど、AIとニュースの関連で、
世界初のAIニュースキャスターが中国で誕生、あまりにもリアルで衝撃的な映像が公開中 - GIGAZINE(2018年11月09日)というものを。中国の国営通信社であるXinhuaと検索エンジンのSogouが協力し、2人のAIアナウンサーを誕生させたそうです。
今回のAIアナウンサーは実際に存在する男性アナウンサーの声や顔から作り出したもの。AIは人間のアナウンサーの映像から抽出したスピーチ、唇の動き、表情などから合成しており、リアルなものになっています。
Xinhua's first English AI anchor makes debut - YouTube
Xinhuaは、両者の大きな違いとして「人間のアナウンサーは1日8時間しか働けないが、AIは1日24時間、週7日働ける」としていました。ただ、他にもいろいろ魅力がありそうです。例えば、AIニュースキャスターは年を取らないし、死なないため、人気が出たときにも使用し続けることが可能。また、モデルのいないAIニュースキャスターならスキャンダルと無縁になります。
AIというか、バーチャルキャラクター全般の魅力ですけど、アイドル的な人気が必要な職業では、効果が大きいと思われます。
【本文中でリンクした投稿】
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健康経営のSCSKとランクアップの長時間労働改革 残業しない人にも残業代を支給など ■
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