渡邉美樹ワタミ元会長のいうキリスト教宗教団体はエホバの証人だった

(読まれないワタミ関係の過去投稿が多すぎるのでまとめたいのですけど、とりあえずまず一度見直して再投稿しています)


●渡邉美樹ワタミ元会長のいうキリスト教宗教団体はエホバの証人だった

2013/8/12：渡邉美樹ワタミ元会長(引用者注：その後自民党議員を任期満了で終えて会長に復帰)はキリスト教の宣教師の資格を持っているという話でした。どうもこれはエホバの証人のことだったようです。これで新興宗教批判に持っていかれてしまうのもマズいんですが、へーと思った話です。

　この渡邉美樹さんのキリスト教の話は、ワタミの理念テスト　渡邉美樹元会長の個人崇拝を思わせる問題が出題でちらっと出てきたもの。一方、エホバの証人がったのは、初当選の渡邉美樹氏「布教活動に歩いた」中学時代(女性自身 7月29日(月)0時0分配信)という記事でした。

＜父は映画のCM制作会社とテレビCM制作会社を経営しており、家は裕福だった。だが、そんな満ち足りた生活が壊れたのは10歳のとき。最愛の母親を慢性肝炎で失い、時期を同じくして父親が経営の悪化から会社を清算する。(中略)
　そんな彼の心の空洞を埋めたのは、宗教だった。渡邉氏は、近所の大学生が声をかけてくれたことをきっかけにクリスチャンとなり、布教活動をおこなっていたことを自著で認めている。だが、この記述は正確ではない。中学の同級生は「じつは彼が入ったのはキリスト教といってもちょっと違って、エホバの証人なんですよ。親友によると熱心に活動していたようです」と話す。
　「エホバの証人」といえばキリスト教系の宗教だが、独自の聖書と教義を持ち、カトリックやプロテスタントなどの伝統的なキリスト教からは異端とされている新宗教だ＞


●エホバの証人はキリスト教なのか、キリスト教じゃないのか？実は複雑

　渡邉美樹さんは「エホバの証人」をキリスト教として紹介していたようです。一方で、中学の同級生は「じつは彼が入ったのはキリスト教といってもちょっと違って、エホバの証人」という言い方をしています。このエホバの証人がキリスト教かキリスト教ではないかというのは、実を言うと、かなりナイーブな話なんです。Wikipediaでは以下のような記述でした。

＜エホバの証人（エホバのしょうにん、英: Jehovah's Witnesses）とは、1884年にチャールズ・テイズ・ラッセルにより創始された国際的なキリスト教の団体の成員の名称で、旧約聖書と新約聖書を教典としている。(中略)
　自らを1世紀のクリスチャンの復興（真のクリスチャン）としているが、三位一体説の否認などにより基本信条を告白する主流派キリスト教団体からは異端として扱われ、日本では宗教学上「キリスト教系の新宗教」に分類されている＞

　ただ、この否定の理由が三位一体説ってのもまた微妙な話でややこしくなってきます。というのも、エホバの証人意外に他にも、三位一体説に否定的な宗派があるため。Wikipediaでは、以下のような説明がありますが、西方教会は異端とはされていないはずです。

＜西方教会においては、16世紀から19世紀にかけて、三位一体論は不合理であるとしたり、信仰者の生活への実際的意味が見出せないとしたりする批判が多くなされた。しかし近年では、共同体における生き方のパラダイムとして捉えたり、単純な非三位一体的唯一神論よりも権威主義に通じにくい神の唯一性の再定義を求めるものとして捉えるといったかたちで、三位一体論に対する関心の復興がみられる＞

　なお、自民党絡みでは安倍晋三さんらを応援する右派宗教団体の韓国の統一教会(現在は、「世界平和統一家庭連合」に改称)も、エホバの証人と同様に異端とされています。Wikipediaでは、以下のような説明ですが、ここらへんのキリスト教かキリスト教でないかは、本当揉めるところだと思います。

＜世界基督教統一神霊協会（せかいきりすときょうとういつしんれいきょうかい、英名：The Holy Spirit Association for the Unification of World Christianity ）は、韓国発祥のキリスト教系新宗教団体（ただし一般のキリスト教会はキリスト教の一教派とは認めていない＞

　
●渡邉美樹氏「聖書の教えは、後に会社を創業する際の理念の元になっています」

　だいぶややっこしい話を挟みましたけど、女性自身の記事に戻ります。記事によると、渡邉美樹さん自身は「時間があれば、宣教に歩いた」としている一方で、事務所は否定的な説明もしています。わたなべ美樹事務所に問い合わせると、「中学卒業時に脱退しております。（エホバの証人との関係は）それ以降はございません」という回答だったそうです。

　なお、渡邉美樹さんは、「いまでも時折、懐かしく頁をめくるその聖書の教えは、後に会社を創業する際の理念の元になっています」としており、聖書から影響を受けたとおっしゃっているとのこと。でも、その結果できあがったのがワタミですからね。

　まあ、ワタミには渡邉美樹を教祖とする宗教のようだという批判もつきまといますので、ある意味うまく聖書の内容を消化できたのかもしれません。ここらへんは、渡邉美樹を讃える(？)ワタミ感謝祭　社長へ感謝の手紙を読み上げるコーナーもやワタミの理念テスト　渡邉美樹元会長の個人崇拝を思わせる問題が出題が関連する投稿です。

　最初に新興宗教批判に持っていくのはどうか……と書いたものの、幼い頃に宗教の影響を受けて育ち、聖書の教えに影響を受けたという渡邉美樹さんが作り上げたのがブラック企業ワタミであり、人としての優しさに欠ける数々の問題発言をしている…という実例を見てしまうと、宗教というもの自体が無力に思えてきます。


【本文中でリンクした投稿】
　　■渡邉美樹を讃える(？)ワタミ感謝祭　社長へ感謝の手紙を読み上げるコーナーも
　　■ワタミの理念テスト　渡邉美樹元会長の個人崇拝を思わせる問題が出題

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