迷信に関する話をまとめ。<昔の日本人はこんなのを信じてたの?科学的根拠のない迷信の例>、<写真をとると魂を吸われる!特に中央にいた人が早く死ぬ!>、<寝酒で不眠解消の迷信を世界一信じてる日本人、友引なども健在>などをまとめていました。
その後、<声が届くならと荷物も届くと電線に荷物・コレラも伝染すると恐怖>、<ノストラダムスの大予言を信じる日本に驚き!海外メディアの反応>といった話も追記しています。
冒頭に追記
2022/07/17追記:
●声が届くならと荷物も届くと電線に荷物・コレラも伝染すると恐怖
2022/10/19追記:
●ノストラダムスの大予言を信じる日本に驚き!海外メディアの反応 【NEW】
●声が届くならと荷物も届くと電線に荷物・コレラも伝染すると恐怖
2022/07/17追記:電線で荷物が届くと思っていた人がいた…という話を聞いたことがあります。ただ、よく考えると、これはこれで迷信というか、デマくさい話。とりあえず、検索してみると、多数ヒットします。コレラが伝染する…という話とセットになっていることが多かったので、こちらもいっしょに探してみました。
<当時は、声が届くなら荷物も届くだろうと、電線に風呂敷包みをぶら下げたという話や、コレラが電話を通じて伝染して来ると恐れられた時代でした>
(
(第193号) 百年前に夢見た未来(2) 電話・通信の進歩 (平成16年6月1日号)|三島市より)
<日本では、1890年に東京と横浜に電話がひかれましたが、その年は東京でコレラが大流行しました。そのため、「遠くはなれた人の声をこんなに早く伝えるのだから、きっと風邪や病気もいっしょに伝えてしまうにちがいない」と思い込み、電話がかかってくると家から逃げてしまった人もいたということです>
(
より)
<明治二年東京~横浜間に電信が始まり、当時は電線を伝染と勘違いしたり、電線に荷物を付けて送ろうとする者も現れ、風呂敷に弁当を包み、電線に吊したが結局は送れず、中身だけが消え空弁当箱が残っていたと言う。又電話は人の声を吸いとる魔物とか、公衆電話ボックスでは体が吸い取られ消えてしまうとか恐れられた>
(
電話線移動[gonsuke] - ショートショートガーデン(SSG)より)
●ノストラダムスの大予言を信じる日本に驚き!海外メディアの反応
2022/10/19追記:別のところで書いていたノストラダムスの大予言の話をこちらでも紹介。ニセ科学系の話ではないそれ以前のレベルの話なのですけど、そのそれ以前のレベルの話を信じていた日本人が多くいたということですから、馬鹿馬鹿しさはわかりやすいものでしょう。
五島勉さんの1973年の著書『ノストラダムスの大予言』は、フランスの医師・占星術師ノストラダムスが著した初版1555年の『予言集』について解釈したもの。1999年7の月に人類が滅亡するという解釈を掲載したことにより、公害問題などで将来に対する不安を抱えていた当時の日本でベストセラーとなるほど売れました。
書類を整理していたところ、その人類滅亡と解釈された1999年7月の新聞記事の切り抜きが出てきました。1999年7月6日のものですね。海外メディアの取り上げた日本の話題を伝えるという趣旨だち思われる「ジャパンウォッチ」というコーナーの切り抜きでした。たぶん読売新聞だと思われます。
ノストラダムスブームからかなりの年月が経っていたのですけど、1999年当時の日本人にはまだこの予言解釈に影響される人がいました。このような書籍のヒットがなかった海外の人には、当然すごく不思議な現象に見えたのでしょう。普段日本に関するニュースは少ないというのに、多くの記事で取り上げられていました。
例えば、1999年7月5日号のアメリカのタイム誌は、「驚くほど多くの日本人が、(ノストラダムスの)警告を深刻に受け止めている」と紹介。不思議ですよね。日本人である私から見ても不思議でした。タイム誌記者が取材した中には、「最悪の事態に備えテントや浄水器、サバイバル教本を準備」している日本人もいたとのことです。
これは、当時の日本人が本気だったことがわかる話でした。また、1999年7月1日付のイギリスのガーディアン紙は、予言関連本が多数出版されてヒットしていることや、テレビ・雑誌・ネットなどで数多くのメディアに載っていたことを伝えていました。恥ずかしいことでしょう。
●民俗学者が「迷信」という言葉をあまり使わない理由とは?
2019/10/26:他の人が見つけてくれた受け売りの知識で、過去の人を行いをバカにするというのは、それこそがバカだと思います。
Wikipediaによると、現代の民俗学者も「迷信」という用語をあまり使わないとのこと。<今日的な“善悪”の価値判断は、古来の民間知識同士の相互関係や、民間知識の社会や集団での役割などを分析するに際しては、不適切だからである。“迷信”という語は、あくまで現代人の知識を基準とした分類(レッテル)である>という理由だそうです。
ただ、私は「現代の迷信」、ニセ科学などについて否定する際に、現代人ならおよそ信じないであろう過去の日本人が信じた迷信の例があると、説明しやすいのではないか?と思っていて、以前から馬鹿らしいと思えそうな「迷信」例を集めようと思っていました。で、今回やっと調べてみることに…。
なお、私は迷信=悪いものという理解は全然なかったのですけど、
精選版 日本国語大辞典などは、「現代の科学的見地から見て不合理であると考えられる言伝えや対象物を信じて、時代の人心に有害になる信仰」といった説明をしていました。数ある「俗信」のうちで、害のあるものを「迷信」と呼ぶのが一般的なようです。
●昔の日本人はこんなのを信じてたの?科学的根拠のない迷信の例
Wikipediaだけでも結構、迷信の例がありました。ちょっと削っていますけど、大体以下に紹介。有名じゃないので、ピンと来ない迷信もありますね。
・狐持ちの家系の人はキツネの霊を駆使して人を呪う (《狐持ち》とされてしまった家系の人は、この迷信のため差別され、自由な結婚も認められないなどの苦痛を味わった。この迷信は根強く、現在でも忌み嫌われている地方があるほどである)
・男女の双子は前世で心中した男女の生まれ変わり。一度に二人も三人も産むのは犬猫の仲間。 (「畜生腹」と呼び、忌み嫌う地域が多かった。地域によっては戦前までは里子に出したり、間引きが行われ警察沙汰になることもあった)
・風邪は人にうつすと治る。 (風邪などの病気には潜伏期間があり、うつされた人が潜伏期間を経て発病した頃にうつした人の風邪が治ることがあることから、このような迷信が生じたらしい)
・しゃっくりが100回出ると死ぬ。
・ワカメやコンブを食べると、頭髪が増える。
・旋毛を押すと下痢になる。
・ブドウや スイカの種を飲み込むと虫垂炎になる。
・霊柩車もしくは葬式を目撃したら親指(あるいは他の指)を隠さないと親族が亡くなる。
・靴下を履いて寝ると親の死に目に会えない。
・丙午の年に生まれた女性は、鬼となって家族(親・兄弟・夫・子供)を苦しめる。 (この迷信が元で直近の丙午である1966年には出生数が前年に比べ約25%減少した)
・酢を飲めば体が柔らかくなる。
・夜間に火遊びをするとおねしょする。
・食べてからすぐに寝ると牛になる。
・かかあ天下の夫婦には男の子ができやすく、亭主関白の夫婦には女の子ができやすい。
・雛祭りが過ぎた後も雛壇を出し続けると晩婚になる。
・ゴムの長靴を履くと雷から身を守れる。
・茶に茶柱が立つと幸運がある。ただし、茶柱が立ったことを人に言うと幸運は逃げる。
・チョコレートを食べすぎると鼻血が出る。
●写真をとると魂を吸われる!特に中央にいた人が早く死ぬ!
現在では信じられない迷信の例としては、「3人で写真に写った場合、中央にいた人が最も早く死ぬ」が良い例かなと思いましたので、上記には含めずに単独でピックアップ。結構有名な迷信であり、なおかつ現代人は絶対に信じないというものです。有名ではありますが、実際のところ、どれくらい信じられていたのでしょうね。
Wikipediaでは、これについて、「カメラは中央にピントが合うことから、中央にいた人が最も魂を吸い取られると考えられたため」としていました。ピントが合うから魂を吸われやすいというのも、よくわからない発想ですけど…。とりあえず、写真が鮮明に映るほど魂を吸われるという理論(?)なんでしょう。
Wikipediaではさらに、「また、集合写真で中央に立つのは年長者である場合が多いため、結果として中央の人が最も早く死ぬ確率が高いという事情もある」としていました。でも、なんかこれは後付けっぽさは感じます。迷信が流行り、それを説明するためにみんながいろいろ言う…というのは、現代でもよくある話です。
写真に関する迷信は他にないかと検索したものの、あまり出てきません。その中で出た
写真の迷信 雑学の小部屋によると、先程「とりあえず、写真が鮮明に映るほど魂を吸われるということなんでしょう」と書いたように、最初は真ん中かどうかに関係なく、単に「写真をとると魂を奪われる」であったようです。
そして、その後、迷信が広まり「三人で写真をとると真ん中の人が死ぬ」という形が完成したとの説明。お客が3人で来た場合は、人形を抱かせて4人にするというサービスがあったほどだというので、これが本当であるのなら、かなり強く信じられた迷信だったと考えられそうでした。
●「新型コロナウイルスの予防に納豆」の迷信…で品不足に
2020/07/05:昔の日本人ではなく、今の日本人の話なのですけど、
「納豆は免疫力とは無関係」デマへの特効薬はあるのか|ニュースイッチ by 日刊工業新聞社(2020年05月17日)という記事が出ていました。「迷信」ではなく「デマ」という言い方をすると、現代でもいっぱいあることがわかりますね。
記事によると、納豆が「新型コロナウイルスの予防に効くらしい」とのうわさが拡散、スーパーで納豆の品薄が続き、「お1人様1個で」と制限がかかるようなことにもなったそうです。業界団体の全国納豆協同組合連合会が「免疫力とは無関係」と火消しに回ることにもなったというので、マジっぽいですね。
納豆デマといえば『発掘!あるある大事典』で、このときはさらに大騒動。2007年1月7日放送の、納豆によるダイエット効果を取り上げた「食べてヤセる!!!食材Xの新事実」の放送後、全国各地の小売業店の店頭で納豆が売り切れ、納豆の入荷時期も全くの未定といった状況に…。ただ、実際には捏造でした。
<この余りにも不自然過ぎる現象に注目した、週刊朝日が独自で取材を開始したところ、捏造とみられる個所が続出したため1月26日号で「納豆ダイエットは本当に効くの?」という記事を掲載、関西テレビに質問状を送ったところ、関西テレビは2007年(平成19年)1月20日に社内調査の結果として、実際には血液検査を行っていないにもかかわらず虚偽のデータを放映したと発表、合わせて翌日21日の放送を中止することも発表し、関西テレビ社長千草宗一郎らが謝罪した>(
発掘!あるある大事典 - Wikipediaより)
●寝酒で不眠解消の迷信を世界一信じてる日本人、友引なども健在
2021/08/12追記:
睡眠薬が怖いから?寝酒で不眠解消の迷信、世界一信じてる日本人を読み直していて、現代の迷信だな…と思ったのでこちらでも紹介。2002年の国際疫学調査の結果によると、寝酒は不眠に逆効果なのに、「不眠解消のために寝酒を飲む」としている人の割合は日本人が1位だったといいます。日本が世界一です。
ついでに「迷信」でブログ内検索。
科学的根拠のない迷信である「六曜」と同和問題や差別はどう関係?なんかはいい例ですかね。「六曜」というのは、大安とか仏滅とか友引とかそういったもの。未だに日本人は、友引には葬儀を避けるということをやっています。この悪い風習のせいで火葬場が友引を休みにしているという悪循環もありますけどね。
日本人のダメさ加減で憂鬱になってきますので、変な言い方ですがもう少しおもしろみのある迷信投稿も探してみましょう。
モーツァルト効果はない クラシック音楽で幼児のIQ上昇は迷信あたりが良いかも。これに限らず、IQ関連の迷信は多数。もっと広げて言うと、知能や勉強に関する迷信はたいへん多い印象。それだけ関心が高いところなのかもしれません。
【本文中でリンクした投稿】
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睡眠薬が怖いから?寝酒で不眠解消の迷信、世界一信じてる日本人 ■
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Appendix
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