犯罪自慢・バイトテロ系の話をまとめ。<ニュース見てないの?Twitterなどの犯罪自慢バイトテロが続出する本当の理由>、<今の若者はネットに詳しい…は間違い 彼らは理解せずに使っている>、<炎上を知らないの?あんなにニュースでやっているのに…という疑問も解決>、<内輪だけで情報が閉じていて、その情報を元に過激化していく>などをまとめています。
5番目に追記
2023/02/14追記:
●迷惑行為動画がまた炎上 一方で、迷惑系YouTuberが稼いでいる矛盾 【NEW】
●ニュース見てないの?Twitterなどの犯罪自慢バイトテロが続出する本当の理由
2019/02/13:再び犯罪やそれに類似する悪ノリをネットに晒すバイトテロが、最近流行しています。ということで、2013年にバイトテロが流行っていたときに書いていたものを見直して再投稿しました。
2019年のバイトテロブームに関して、6年前にバイトテロが流行って大きな問題になり、損害賠償などを食らうなどしたのを知らない世代がまた始めている、なので、また6年後に起きるだろう…と書いている人がいました。
ただ、この説では説明できないことがあるんですよね。2013年のときにしても、今回のことにしても、全国ニュースでも取り上げられているにも関わらず、なぜ類似の事件が起き続けるのか?ということです。
●今の若者はネットに詳しい…は間違い 彼らは理解せずに使っている
2013/9/6:こういうのは見方が分かれると思うのですけど、日本でインターネットが一般化しだしたのは、私は1990年代半ばだと考えています。そこから見ると、もうすでに十数年以上経っているわけです。
そうなると、物心ついたときからインターネットがある、ネットが当たり前という世代が増えてきます。なので、ネットに詳しい人も当然増えてくるはずだ…と考えてしまいます。
「考えてしまいます」と書くと間違いかのようですが、実際間違ってはいません。上の年代より詳しい人という人は確実に増えているでしょう。しかし、盲点だったなぁと思ったのは、ネットが身近にありすぎて詳しくないまま気軽に使う無知な層も同時にものすごく増えるということでした。
まず、彼らはツイッターやフェイスブックが公の場であるということを理解していないようです。この点、今流行のLINEはちょっと違いますね。LINEの方はその閉鎖性ゆえに、問題が起きても止める人がいない、行き着くところまで行ってしまうまで問題が外部に伝わらないという別の危険性がありますけど…。
●炎上を知らないの?あんなにニュースでやっているのに…という疑問も解決
とりあえず前述のようにネットの構造を理解できていない彼らが、「炎上」のことなんぞわかるはずもありません。さらに「あんなにニュースでやっているのに見ていないの?」という疑問も同じような理由で解決。マジで見ていないようなのです。マスゴミ、マスゴミ…と馬鹿にする人が多いですけど、マジで馬鹿な人はマスコミのニュースなんか見ていません。
●内輪だけで情報が閉じていて、その情報を元に過激化していく
直接的に当事者の属しているの内輪コミュニティ以外の、武勇伝やバカ写真を晒された内輪コミュニティの方たちは、炎上したことを知らないため、それによって学ぶことはありません。それどころか…。
最後の指摘は重要ですね。ネットは強制的に見せられるものではなく、選別して見に行くものです。やり方によってはどんどん狭いところ狭いところに入って行ってしまいます。
2019/02/13追記:同様の構造はバイトテロ問題だけじゃなく、多くのもので見られます。上記の問題に関連することを、
新聞はいらない? 新聞不要論とネットで偏った意見が目立つ理由で書きました。普通のニュースが読まれず、フェイクニュースばかり読む人たちがたくさん生まれてくるわけです。
こういう話を書くと、ネトウヨさんらは怒るでしょうが、この構造はネトウヨさんらが嫌うであろう「放射能」な人たちでもいっしょ。ネトウヨさんらと「放射能」な人たちは方向性が異なるだけで、同じ穴のムジナです。若者特有でもないとも指摘されていました。
2013/9/6:私は興味ないので取り上げていませんでしたけど、アイスケーステロが典型ですね。「コンビニのアイスケースに人が入ってる面白写真はひろがるけど、その写真の主はクビ、店は閉店、なんて情報は伝わってないんだ」という反応がありました。
…といった感じでおもしろかった話なのですが、私個人としては反省。自分がわかっているからと言って他人がわかっているとは限らないというのは、一応気をつけているつもりでしたけど、認識が足りなかったようです。
●迷惑行為動画がまた炎上 一方で、迷惑系YouTuberが稼いでいる矛盾
2023/02/14追記:迷惑行為のネット拡散は何度かブームになっており、2023年にも大きな波が来ました。その前に、はま寿司などでも迷惑行為動画があったようですが、大炎上の契機となったのはスシローでの迷惑行為の方という印象。今回読んだ記事では、それぞれの事件を以下のように説明しています。
<「はま寿司」では1月7日ごろ、他人の注文を横取りして食べる若い男性客の動画がTikTokに投稿された。(中略)この直後もInstagramのストーリーに投稿された、レーン上を移動する寿司にわさびを乗せる若い男性客の動画が拡散し、立て続けに炎上する事態に。
さらに「スシロー」でも1月下旬に、少年が醤油ボトルの注ぎ口や湯飲みを舐めまわす動画がInstagramのストーリーに投稿された。この動画も瞬く間にネット上で拡散し、少年の通う学校や名前を特定する動きに発展した>
https://news.infoseek.co.jp/article/joseijishin_2174305/
この話があったのは、<“バカッター”からInstagram、TikTokに…変わる迷惑動画のトレンドに“罪悪感の欠如”>(WEB女性自身 / 2023年2月6日 18時6分)という記事。ここでは、ITジャーナリストの渋井哲也さんに「第3者に転載される可能性があるにも拘わらず、なぜ迷惑動画を投稿してしまうのだろうか? 」と聞いていました。
渋井哲也さんは、現在、ツイッターに変わって迷惑行為の拡散で使われることが多いTikTokやInstagramに投稿される迷惑動画は、ほとんどが「内輪ネタ」だと指摘。スマホがない時代にもおそらく当時の若い人たちはやっていたはずだが、現在はネットで映像が残るために「可視化されている」と指摘していました。
「そもそも、内輪ネタの行為を撮影することは、その段階でおそらく罪悪感はないのでしょう。なおかつ意図的に撮影して楽しんでいることを、身の回りの友達にも教えようとする感覚で投稿してしまっている。ですので、“世界に向けて発信してやる”といった考えはないと思います」
ここまでは以前の指摘と同じですが、「迷惑系YouTuberが存在しているわけだから、彼らと同じくらいに誰かに対してイタズラをしても、『別にいいじゃん』という感覚があるのかも」といった新しい指摘も。迷惑系YouTuberは本当いろいろな意味で迷惑ですね。彼らはこれで稼いでおりより悪質。この対策も行う必要があるでしょう。
●バイトテロは人件費をケチってるから?責任ある社員がいない時間に問題発生
2019/04/18:今回のバイトテロブームはピークを過ぎたでしょうか。今日の追記に使う<大戸屋 不適切動画投稿で一斉休業 研修へ>(2019年3月4日 18時50分 NHK)という記事も、まだ報道が多かった頃のニュースでした。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190304/k10011835361000.html
記事によると、従業員による不適切な行為の動画がネット上に投稿された定食チェーンの「大戸屋ホールディングス」は2019年3月12日に、原則として国内すべての店舗を一斉に休業し、再発防止に向けた研修を行うことを決めました。研修では、スマートフォンなど携帯端末の職場への持ち込み禁止を徹底するとともに、業務中の動画の撮影やSNSへの投稿は絶対にしないという誓約を求めるとのことです。
記事で出ていたITジャーナリストの三上洋さんは、この投稿で紹介したのと同じような話をしていました。「身内に“ネタ”として笑ってもらうために投稿しているケースが多いが、一気に拡散し炎上することもあることに本人たちが気付いていない」と指摘。さらに、以下のような人材の問題ではないかといった指摘も。うちでも過去に重要な仕事に給料の安い人を使うのは、それだけでリスクだという話をやっています。
「人手不足を背景にアルバイトだけで店舗を運営することも多い中で、責任ある社員がいない深夜などの時間帯に撮影されているケースが散見される。企業としては、従業員の教育だけでなく、社員の配置といった態勢面の強化などに力を入れていく必要があるのではないか」
●バイトテロ対策に「スマホの持ち込み禁止よりも常識を教えるべきでは?」の声
これは有意義な指摘だったのですけど、気になったのがネットの反応の方。「スマホの持ち込みとSNSのアップ禁止を研修するというけど、衛生とか常識を研修すべきでは?」という声をNHKが紹介していました。たぶんこっちの方に「むしろ納得」という方も多いと思うのですが、精神論的なもので、根本的な解決手段になっていません。
研究不正問題でよく書いているのが、倫理教育は一定の効果はあるが必ず不正は発生するので、不正の発見により力を入れるべきという話。異物混入ペヤング問題でまるか食品がわかっていないと以前書いたのも、問題が発生することを前提とした対策ではなかったためです。
もし仮に不正や犯罪を起こさせない教育があれば、不正も犯罪も起きないわけですが、不正や犯罪は日常的に起きていますよね。
少年院の教育で更生するの?教官は「洗脳」と表現して賛同集めるという話をやっていますけど、教育で更生して再犯をゼロにすることはできていません。
なので、倫理教育をしても絶対にバイトテロを起こすバイトはいると考えるべきですし、実際明らかにいます。ということで、問題が起きることを前提とした対策をしている、大戸屋のスマホの持ち込み禁止徹底というのは、むしろ良い対応だと感じました。
●大バカ大学生らが「集団無銭飲食」を店舗名つきでネット自慢!
2022/10/21追記:バイトテロではないのですが、犯罪自慢の事例を追加。2014年の話ですね。
大バカ大学生「集団無銭飲食」ネット自慢!写真付きで「気持ち(よ)かった」: J-CAST テレビウォッチ【全文表示】(2014年06月19日)という記事が出ていました。
< 「なんで無銭飲食を自慢するんだろう。立派な犯罪ですよ」
司会の小倉智昭がこう言って怒ったのが、インターネットに投稿された飲食店で勝ち誇ったように笑う若者たちの写真だ。その下に無銭飲食を自慢げにつぶやく誤字だらけのコメント。「○○逃走~笑」「こんなアクティブな同窓会初めてすぎて気持ちかった」「○○から逃走わヤバかった」
中学時代の同窓会12人
写真に写っているのは中学時代の同窓会に集まった12人で、テレビ画面では顔はぼかされていてわからないが、小倉によると、Vサインをするも者もいて、ご丁寧に飲食店の名前も書き込んである。
このうちの一人は武蔵野大学の学生で、気づいた大学は16日(2014年6月)にこの学生を処分が決まるまで自宅謹慎させたと発表した。学生は翌日、飲食店に代金を支払いに行き、大学側も店に謝罪した>
食い逃げは合法で無罪?パラシュート使用のダイナミック無銭飲食もでやったように、「実を言うと、無銭飲食は犯罪じゃない」という説もあるのですが、記事では、<無銭飲食は詐欺罪に当たり、警察はかなり厳しく取り締まる>という説明。また、「バカ行為をやってインターネットへ投稿し、それなりの罰が与えられている」他の例も挙げられていました。
<ユニバーサルスタジオで裸になって大騒ぎした学生は威力業務妨害で書類送検され、大学側も3か月の停学処分にした。餃子の王将のカウンターで素っ裸で騒いだ男たちもやはり威力業務妨害、公然わいせつ罪で告訴されている>
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