"高い評価を受けた店なら永続できるかというと、そう甘くはない"という厳しいお話。ミシュラン東京で常連のお店が閉店してしまうということが起きました。(2013/9/8)
2017/09/23:史上初!プレッシャーで有名シェフが三ツ星返上
●5年連続でミシュラン星掲載店が閉店でショック 高い評価より安い価格のレストランが良い?
2013/9/8:
NEWSポストセブン|ホテルの仏料理店 ミシュランの星より顧客本位の姿勢が鍵に 2013.07.04 07:00によると、閉店したのはコンラッド東京というホテルのゴードン・ラムゼイ。ミシュラン東京に5年連続で掲載されてきたフレンチレストラン。しかも、このお店、"ホテルの顔ともいえる存在"だったそうです。
「閉店すると聞かされたときはショックでした。ミシュランの星を初めてもらったころは多くのお客様がきてくださいましたが、それから一年経つと減り始め、ここ最近は席が空いているのが普通になっていました。それでも、ホテルを象徴する存在だと信じていただけに、閉店だけはあり得ないと思っていました」(かつての従業員)
では、この閉店したフランス料理店の後釜に座るお店はどんなお店か?というと、よりカジュアルな路線。要するにもっと安いんでしょうね。欧州各国の技法をとりいれたモダンフレンチへと衣替えした新たなレストランを同じ場所でオープンするといいます。不況の煽りを受けて閉店となった感じです。
●バブル期はガンガン儲かっていたフレンチ
こうした高価格なミシュラン星掲載店の苦戦はゴードン・ラムゼイだけでないようです。2007年11月にミシュランガイド東京が発刊されて以来、多くのフレンチレストランが掲載されてきたものの、現実には予約がとれないほど繁盛している店はほとんどないといっていいとのこと。
ある二つ星レストランは、特定の会員向けなど一般には知られにくい形で割引価格のディナーを提供し集客。苦労している様子がうかがえます。
記事によれば、フランス料理といえば、かつては接待や宴会、特別に改まった席のために選ばれることが多かったとのこと。繁盛していた時期もあったんですね。
ところが、1990年代にバブル景気が過ぎ去ると接待費用が削減され、宴会の数が激減し集客が大幅に落ち込み。特に宴会・接待需要に頼っていたホテル内のレストランは変革を迫られ、新高輪プリンスホテルからはフレンチレストランが消え、帝国ホテルでは3店舗あったフレンチが「レ セゾン」一店舗のみになったとのこと。ホテルは特に苦しかったようです。
●嘆いていてもバブルの時代は戻ってこない
フランス料理って基本的に高いんでしょうね。ミシュランガイドに載るようなお店はみな高いのであまり目立っていませんが、通常の感覚に戻って見てみると最低でも5000円、1万円以上は当たり前という
ミシュランガイド広島2013 フレンチ(フランス料理)・イタリアン(イタリア料理)で紹介したようなお店はやはり高いと感じます。
実際のミシュランガイド掲載店ではありませんが、その点3000円台でミシュラン級料理が食べられるという
俺のフレンチ・俺のイタリアンは画期的でした。
ただ、記事の後半は明るい話になっていました。苦境だからこそホテルのフレンチが良いチャレンジをして、楽しいお店が増えてきているという内容でした。
やっぱりお客様の方を向いて商売しなくちゃいけませんね。バブルのときは良かったのに…と、過去ばかり見ていても仕方ありません。
●史上初!プレッシャーで有名シェフが三ツ星返上
2017/09/23:あまり関係ないのですが、ミシュランガイド関係ということでここに追記。長年三ツ星を獲得してきたシェフ、セバスチャン・ブラスさん(「ル・スーケ」のシェフ)が、来年からミシュランガイドへの掲載を辞退する意向とのこと。ミシュラン側も「初めてのこと」としながらも、ブラスさんの意向を尊重する方針を示したそうです。
ブラスさんは、父ミシェル・ブラスさんもトップシェフという家系。今回の決断は家族も賛同の上で、「ミシュランガイドの評価のないところで、すべての情熱を料理に注ぎ、新たな仕事の第1章を始めたい」としているそうです。また、以下のようにプレッシャーが理由であったことを告白しています。
「星付きレストランとして、さまざまなチャレンジをし、変化を遂げたことに満足しているが、その分、星を維持することの重圧は大きい。これからは自由な気持ちで、私たちの店らしい表現でサービスをしていきたい」
なお、ブラスさん以前にも、コンセプトの変更などを理由に“星獲得レース”から辞退するケースはあったとのこと。今回のような理由では「初めて」という意味でした。
(
仏シェフが初めて三ツ星返上 ミシュランの重圧から逃れるため OVO 2017年9月22日 14時44分 (2017年9月23日 17時50分 更新)より)
直接これとは関係ないのですが、最近、
褒めるは最適ではない 子供の賢さや能力を褒めると不正増加や勉強のやる気が低下という話をやっています。このケースで不正が増える理由はプレッシャーではないか?としていたのを思い出しました。
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