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代替医療・サプリ・健康食品に効果がない理由 本物なら医薬品になっているから


("白畑實隆九州大学教授らの疑惑論文の一つ、告発後に指摘部を訂正"(2013/9/11)は、活性水素水の九州大学白畑實隆教授に論文捏造・改竄疑惑がある模様にまとめています。こちらは別の話で再利用)

 タイトルの通り「代替医療・サプリ・健康食品に効果がない理由 本物なら医薬品になっているから」という話。「いや、製薬会社の陰謀だ!」と思うかもしれませんけど、製薬会社が効果のあるものを放っておくはずがない理由もちゃんと出てきます。


●個人の体験談は科学的根拠とはならない

 紹介したいと思ったのは、父の死で知った「代替療法に意味なし」:日経ビジネスオンライン(松浦 晋也 2017年5月11日)という記事。タイトルを見た感じでは、個別事例なので良くないんじゃないかと思ったものの、読んでみると結構本質的な部分について書いていました。

 この個別事例が良くない…というのは、それが科学的な証拠にならないためです。

 過去に健康食品が広告ほど効果なしの理由 医師の推薦は信頼度最低レベルで、「エビデンスグレーディング」というものが出てきました。大雑把な書き方をしてしまうと、医学的根拠のレベル分けみたいなものです。ここでタイトルにしたように、普通の人が信用してしまう医師の推薦は科学的根拠があるとはみなされません。

 じゃあ、医師の言っていることは嘘っぱちか?と言うと、そういう話ではなく、研究や試験を行って初めて科学的根拠として扱われますよという話。なので、研究論文に基づいた話であるかどうかがポイントなのです。ただし、同じ研究でも信頼性に大きく差があるよという話でもありました。

 なので、医師より素人の判断の方が良いなんて、トンデモな話にはもちろんなりません。人々の体験談みたいなものは、そもそも「エビデンスグレーディング」には出てきませんでした。

 そして、ここでは、あるもので効果があるとされた人たちの症例を集めたものも、医学的に信頼できるレベルに達していないという話が出ていました。なので、個別の事例なんかは、全く信頼できないものなのです。


●代替医療・サプリ・健康食品に効果がない理由

 記事でそういう個人の体験談になっていたところは、作者である作家の松浦晋也さんが、代替医療を色々と探し、結構な値段がするキノコや海草のエキス、北米原住民のハーブ、アンズや梅の種の抽出物、民間療法のあれやこれやをがんの父に与えたが効かなかったという部分。

 このあとすぐに書くように、代替医療に効果がないのは別の理由で「正しい」のですが、上記のような個別の事例を元に主張してしまうのはよくありません。

 では、なぜ代替医療が効かないと言えるか?という話。そもそも代替医療である時点で、効果がないと言えるのです。これだけだと全然わからないのでもっと簡単に言うと、本当に効果があると確かめられたなら、それはもう代替ではない本物の医療に組み込まれてしまうからという話。

 つまり、本物の医療として使われず、放っておかれている時点で、ほぼそれはまがい物だと考えて良いのです。

 これは、過去にがんを治す方法を発明して治したら法律違反になる日本はおかしい?で似たような話を書いています。

 また、水素水の効果が本当ならなぜトクホや機能性表示食品にしないの?の水素水なんかは、医薬品以前の問題で、基準がゆるすぎて信頼性の低い機能性表示食品にすらなっていないというものでした。


●効果が本物ならとっくに医薬品になっているから

 「紹介したい」と書いたのに、ほとんど本文を紹介せずに話が終わってしまったのですが、記事でもこういった話があったのです。以下の部分がそうでした。

"本当に効果があるものが存在するなら、それは治療法を鵜の目鷹の目で探索している医師、研究者、製薬会社などが取り上げてとっくの昔に製品化しているはずだ。そうならずに、健康食品やサプリメントとして流通しているということは――効果がない、または極めて薄いということに他ならない"

 また、記事ではよくある陰謀論についても指摘してありました。実際に作者が目にしたもので、「これが実用化すると、製薬会社は既存の薬が売れなくなるので製品化を妨害しているのだ」という説明付きのものがあったそうです。

 でも、"製薬会社としては本当に効くなら、妨害する以前に大々的に投資をして製品化するほうがずっと儲かる"のです。そんな不自然な話はありません。

 さらに、私が思いつかなかった説明で感心したのが、"ライバルの製薬会社が先に製品化したら負けてしまう"ことも指摘していました。そういえば、そうですね。

 たとえ今売っている薬のためにより効果のある薬を作らないようにした製薬会社があったとしても、ライバル会社が新薬を作ろうとしない動機にはなりません。製薬会社の競争が激しい上に、多くの会社がありますので、効果があるとわかっているものを放置する理由はなさそうです。


●善意が引き起こす疑似科学商品の流行と苦痛

 なお、松浦さんは今母がアルツハイマー病になって、非常に辛い状態だそうです。そして、その精神的に辛いところに、父の死でサプリなどの意味をなさを知った「代替医療グッズ」が、次々と「善意」で届けられるというのが、また非常にストレスになって辛いと話していました。

 こうした代替医療などにハマる人は、別に悪人というわけではなく、マジで信じ込んでいて親切心や使命感から他の人に勧めてデマ情報を拡散しています。善意がデマ拡散を加速するという現象は、東日本大震災でも見られました。非常に厄介です。

 そのため、私は国の方で何らかの対処が必要だと考えています。正しい知識を広めることも重要ですが、国民一人一人にくまなく正しく理解してもらうというのは、非現実的すぎます。

 ところが、政府や今中心になっている政治家らは、むしろ代替医療が好きみたいなんですよ。さっき書いた機能性表示食品なんかもそういった方向性の一つであり、政治家が大きく考え方を変えてくれないと事態は悪化する一方かもしれません。


【本文中でリンクした投稿】
  ■水素水の効果が本当ならなぜトクホや機能性表示食品にしないの?
  ■健康食品が広告ほど効果なしの理由 医師の推薦は信頼度最低レベル
  ■がんを治す方法を発明して治したら法律違反になる日本はおかしい?
  ■デマ拡大は善意が引き起こす 地震時のTwitter拡散希望デマの研究

【その他関連投稿】
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