2020/02/16:
●コーチャンフォーのリラィアブル、リアル店舗書店でも成功
●佐藤暁哉社長「リアル店頭でおもしろそうな本に出合ってもらう」
●ネット書店にないリアルの魅力を!は正論だがやっているのは…
●店名のコーチャンフォーは中国語…じゃない この意味が大きな特徴に
●コーチャンフォーのリラィアブル、リアル店舗書店でも成功
2020/02/16:興味があってちょくちょく書いている本屋業界の話。業界としては落ち目なのですけど、北海道を中心に書籍・文具販売を中核とする大型複合店「コーチャンフォー」などを展開するリラィアブルというのがあると知り、興味を持ちました。本社は釧路市のようです。
ただ、
リラィアブル、本との出合い店舗で発信 話題作紹介に力 :日本経済新聞(2019/6/12 20:03)を読んでみると、正直言って何がすごいのかわからない…ってお店でした。
街の本屋だけじゃない…大型書店チェーンも次々閉店 文教堂が特にヤバイと同じパターンに見えます。
とりあえず、今のところは好調ではないかと思われるのが、オフィシャルサイトを見ると、店舗がかなりあり、なおかつ増やしてきている感じであること。逆境の業界で店舗を増やせるというのは、勝ち組だと思われます。
●佐藤暁哉社長「リアル店頭でおもしろそうな本に出合ってもらう」
さて、記事の中身の話。基本的にはネット書店にないリアルの魅力を…ということで方向性は理解できるものでした。例えば、単純に品揃えが多いこと。5千平方メートルを超える広さの売り場を構え、圧倒的な商品数を生かした多彩な陳列手法が最大の武器だとされていました。
土地が高いところではできそうにありませんけど、高齢者や子供でも歩きやすいようにと配慮したワンフロアでの郊外出店も特徴。札幌市北区にある同社最大の「コーチャンフォー新川通り店」の売り場は約1万平方メートル。書籍は約100万冊、文具は約20万品目超を店内で販売しています。
「欲しい本を指名買いするネット通販に対し、店頭でおもしろそうな本に出合ってもらう。店で商品を買うわくわく感を味わえるようにしたい」と佐藤暁哉社長は言っていました。
●ネット書店にないリアルの魅力を!は正論だがやっているのは…
リラィアブルが独自に売り場の魅力を発信し続ける取り組みの一つが、販売実績のランキングに基づいた書籍の陳列。文庫、新書、コミック、雑誌など、店員が前週の販売をもとにランキングを集計し毎週月曜に入れ替え。力技で人件費がかかりますね。各ジャンルで区分けし、上位100位を超えるきめ細かさが売りだといいます。
ただ、ランキングというのは、ネット店舗でも可能なものなんですよね。リアルならでは…というものではなく、これが果たして大きな魅力になるのだろうか?と私には理解できませんでした。それよりは、話題の作家のサイン会など大型書店で開催するなどのイベントをしている…という方が、よりわかりやすい魅力でしょう。これはリアルじゃないと無理です。
コーチャンフォーを知る知人に、「店頭でおもしろそうな本に出合ってもらう」というコンセプトでやっているらしいという話をすると、実際には全然出会えないと不評。ジャンル分けはよほど細かくしないと、好みではないものが混じります。まだ発展する余地がありそうなアマゾンの「あなたにオススメ」的な機能の方がマシかも知れません。
●店名のコーチャンフォーは中国語…じゃない この意味が大きな特徴に
また、方向性としてより理解できるのが、リラィアブルが書店以外の魅力を高めるやり方をしていることでした。以前書いた
本屋が潰れるなら本屋をやめればいい 総商さとうウィー東城店の答えの方向性です。
店名のコーチャンフォーって覚えづらい名前だな、中国語かな?と思った英語でした。4頭立ての馬車という意味だそうです。そして、この4頭というのは、書籍、文具、音楽CD、飲食店の4業態を示しています。これが書店以外の魅力を高めるってものです。ただし、本だけでなく文具も好きな前述の知人には、いまいち…とこれまた不評だったんですよね。結局、ネットの方がおもしろいものに出会えるかもしれません。
コーチャンフォーでは、さらにスーパーのような食品販売も拡大中だとのこと。とはいえ、
街の本屋だけじゃない…大型書店チェーンも次々閉店 文教堂が特にヤバイでは、スーパー併設店の苦戦が伝えられていました。コーチャンフォーで可能性を感じるのは、食品に「プチぜいたくな、ギフト用商品の位置づけ」という特徴がある点くらいですね。ここは良い目の付け所だと感じられるところでした。
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