LCC関連の話をまとめ。<新型コロナウイルス問題で逆に拡大路線突き進むJAL系LCCジップエア>、<座席が広すぎてLCCに見えないJAL系ジップエア、上位席はさらに…>、<LCCらしくコスト削減する一方で、ウォシュレット導入はLCC世界初?>などをまとめています。
2022/11/11追記:
●ロシア侵略支持と誤解しないで!ジップエア、「Z」ロゴ使用中止 【NEW】
●新型コロナウイルス問題で逆に拡大路線突き進むJAL系LCCジップエア
2020/11/21:
儲からないからやらないと言われたLCC貨物 ジップエア、ピーチ、ジェットスターなど続々参入で少し書いた日本航空100%出資の格安航空会社(LCC)「ZIPAIR Tokyo(ジップエア トーキョー)」。このとき調べていて、貨物以外の話もいろいろおもしろい!と思いました。
とりあえず、まず、
ZIPAIR、100人のCAを採用方針 異例の拡大路線に対応 毎日新聞2020年10月22日 18時49分(最終更新 10月22日 18時49分)という記事に出ていた話を紹介しておきます。新型コロナウイルス問題の中でも拡大路線を取るようです。攻めてますね。
大体タイトルだけで内容が伝わりますが、路線拡大に対応するため、約100人の客室乗務員(CA)を、日航50%出資のLCC「ジェットスター・ジャパン」の希望退職者や日航グループ各社から採用することを発表したという話。航空各社が縮小を余儀なくされる中、異例の拡大路線をとっているとされていました。
理由については、記事では突っ込まれていません。従来はパイロット不足だったために、このピンチのときに敢えて人材確保?と最初考えたものの、募集は客室乗務員のみ。記事では、ジェットスターは新型コロナウイルスの影響で運航規模を縮小し、CAとパイロットの希望退職を募っていたと書いていたので、グループ内で助け合うという意味合いがありそうです。
●座席が広すぎてLCCに見えないJAL系ジップエア、上位席はさらに…
もう一つおもしろそうだと思った記事は、
JALグループ新国際線LCC「ジップエア」機内初公開 LCCでもフルフラット席あり B787-8 | 乗りものニュースという記事。これは新型コロナウイルス問題前の2019.12.18の記事であり、当時からユニークな航空会社だったみたいですね。座席はスタンダードの時点でLCCより広く、上位席は普通の飛行機の席以上となっています。
<座席数は290席で2クラス制、上位クラスの「ジップ フルフラット(ZIP FULL-flat)」が横1-2-1列で18席、普通席のスタンダードシートが、横3-3-3列で272席を配します。全席にUSBポートと電源コンセントが設置されています>
<「ジップ フルフラット」の前後間隔は107cm、座席幅は51cmです。180度のリクライニング機能を採用し、横になることが可能です。中央2列のあいだには、可動式の仕切り板も設置されています。
スタンダードシートの前後間隔は、JALやANA(全日空)など多くの「フルサービスキャリア」とほぼ同様の79cmで、座席幅は43cmです。背もたれを倒すと座面も少し前方にスライドするため、もし前席の人が座席を倒しても圧迫感を感じづらくなっています。タブレットホルダーも設置され、設置の見込みが高いという機内Wi-Fiと組み合わせて使用できるようデザインされているそうです>
●LCCらしくコスト削減する一方で、ウォシュレット導入はLCC世界初?
ただし、、LCCらしさや日本らしさもあるとのこと。LCCらしさとしては、日本の航空会社の国際線機材では一般的になりつつある機内モニターが、ジップエアは座席だけではなく、客室の共用部にいたるまで、ほぼすべてないというところ。スタンダードシートの素材も合成皮革にしており、ここらへんはコストを削減しているように見える部分でした。
ただ、これは単純なコスト削減というよりは、重量をより軽くする狙いがあるとのこと。ジップエアによると、一般的なボーイング787型機より、座席数を増やしながらも約500kgの重量削減に成功したというすごさです。飛行機は燃料消費が大きいために、重量削減は重要であり、これによって結果的にコスト削減につなげようというのでしょう。
また、「和製国際線LCC」ならではの工夫と言えるのが、機内に7か所設置されている化粧室のうち3か所に、温水洗浄便座「ウォシュレット」を導入していたということ。ジップエアは「世界のLCCでも初なのではないか」としています。さらに、一部化粧室は壁が動かせるようになっており、多目的トイレとしても使用できる仕様だそうです。
●ロシア侵略支持と誤解しないで!ジップエア、「Z」ロゴ使用中止
2022/11/11追記:最近のジップエアのニュースを探してみると、<ジップエア、「Z」ロゴ使用中止 ロシア軍連想を考慮>(共同通信 / 2022年6月15日 18時0分)という記事が目につきました。ロシアのウクライナ侵攻はそうじゃなくても航空業界にマイナスだと思いますが、ジップエアにとっては特別マイナスが大きかったようです。
<日本航空傘下の格安航空会社(LCC)「ジップエア トーキョー」(千葉県成田市)は15日、機体の「Z」のロゴマークの使用を中止すると発表した。Zはロシア軍の車両などに記されており、ウクライナへの軍事行動への賛意を示す際に使う人がいるとされる。18日から機体デザインを変更予定で、同社は、誤解を招く可能性も考慮したとしている>
https://news.infoseek.co.jp/article/kyodo_kd-newspack-2022061501000841/
ジップエアは国際線専門のLCCですから、こうした国際問題でもよりもマイナスが大きそう。実を言うと海外でもロシア批判には温度差があり、欧米以外はわりと全然なのですが、<ジップエアが北米線開設 成田LAでLCC初>(共同通信 / 2021年11月12日 12時14分)という記事もあったので、欧米での影響を重視したのかもしれません。
<日本航空傘下の格安航空会社(LCC)「ジップエア トーキョー」(千葉県成田市)は12日、日本のLCCとしては初の北米路線として、12月25日に成田―ロサンゼルス線を開設すると発表した。
昨年運航を開始したジップエアは、他のLCCよりも機体サイズが大きく航続距離の長いボーイング787を使用。当初から北米進出を念頭に路線拡充を進めてきた>
https://news.infoseek.co.jp/article/kyodo_kd-newspack-2021111201000574/
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