スウェーデンの社会保障 年金は破綻?というのを昔やりましたが、福祉国家はきつそうです。今回はオランダの話。
オランダ国王「福祉国家は持続不可能」 財政難で :日本経済新聞
【ブリュッセル=共同】オランダからの報道によると、同国のウィレム・アレクサンダー国王は17日、2014年の政府予算案提出に伴って議会で演説し、
財政難により「20世紀後半の福祉国家は持続不可能となっている」と訴えた。 演説内容は内閣が作成しており、実際にはルッテ首相の政権による国民へのメッセージ。14年予算は財政赤字削減のため60億ユーロ(約8千億円)の追加緊縮策を余儀なくされており、社会保障などが削られる見通し。
国王は「福祉国家はゆっくりと、しかし確実に『参加社会』へ変化している。可能な者は自分や周りの人々の生活の責任を担うことが求められている」と語った。
http://www.nikkei.com/article/DGXNASGM18014_Y3A910C1EB1000/ 「20世紀後半の福祉国家」の部分をJ-CASTニュースでは、「20世紀型の福祉国家」と呼んでいます。こちらの方がしっくり来ますね。
このJ-CASTニュースでは、オランダが福祉支出の高いことを補足しています。
財政難で「『福祉国家』やめます」 オランダ国王、国民に自助努力求める (1/2) : J-CASTニュース
2013/9/18 18:31
日本では北欧諸国が「福祉国家」の代表として知られているが、実はオランダも「大陸型福祉国家」という呼び名で知られている。国連開発計画(UNEP)や経済協力開発機構(OECD)の統計によると、2012年のオランダのGDPに占める福祉支出(教育関係をのぞく)の割合は24.3%で、デンマーク、スウェーデン、フランス、ドイツ、ベルギー、スイス、オーストリア、フィンランドの次に高い。日本は16.9%だ。
http://www.j-cast.com/2013/09/18184143.html?p=all 一応、これは既にオランダでは歳出カットを追加で行うなどの緊縮策が実施されているので、現状追認型の演説だと書かれていました。
しかし、"オランダ国内の分析機関によると、この歳出カットを踏まえても2014年には赤字は3.3%に拡大する見通し"ということで、それすら十分ではありませんからさらなる緊縮策を予感させるものです。
ただ、やはり野党に反発があるようです。
すでに野党からは
「未来に何の希望や信頼も見いたせない」
「内閣は増税が多すぎるし、労働市場改革への動きも遅い」
といった反発の声が出ている。
「労働市場改革」みたいな前向きな声が聞えるのは救いですけどね。乞食的な発想ではありません。
演説は実質的には首相のものであり国王の意志ではないようですが、王室が無駄金使っているんじゃないの?とちょっと思いました。
そういや、この前そういうニュースを取り上げたよね……と見てみると、
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無税だったベルギー王族に納税義務 でも、国王は例外で年収15億円キープ ベルギーでした、失礼。
でも、検索したらオランダでもこんなのが……。
ポートフォリオ・オランダニュース - 【オランダ】王室費用の削減トップに、オランダ世論調査
2009-09-14 08:31 (月曜日)
TNS NIPOの行った国家予算削減に関する世論調査によれば、オランダ人は予算削減には賛成だが自分たちの生活に直接関係するものに対しては削減を希望していない。
最も予算削減をしてもいいと考えているのは王室のコスト(44%)、次が海外援助(36%)、建設(34%)、移民とイスラム教徒に市民化(30%)そして文化(28%)
逆に予算削減に反対の分野は、ヘルスケア(71%)、教育(55%)である。
さらに貧困対策に関しては約3分の1の人が予算削減をすべきでないと答えている。
王室予算に関しては、先日ベアトリクス女王の妹が莫大な遺産を税回避目的でジャージー島に移していることで問題になっていた。オランダ王室は世界有数の資産家で、莫大な資産運用を行うために金融投資顧問団を抱えている。
http://www.portfolio.nl/article/show/2890 上記は古いものですが、今回の件にも国民は先に王室予算をカットしろよと思っているかもしれません。
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