税金関係の話をまとめ。<他の予算削減や国民負担の増税で防衛費増額論 賛成?反対?>、<防衛費増額増税で首相「国民自らが責任と重みを」 発言で炎上>、<消費税増税に反対するのは金持ちばかり 増税賛成派が主張(小笠原誠治)>などをまとめています。
2023/03/19追記:
●国の防衛には外交も大事…なのに、侵略支持のメッセージを出した国
2023/07/14追記:
●防衛力強化は支持してるのに防衛増税は80%支持せずの国民 【NEW】
●他の予算削減や国民負担の増税で防衛費増額論 賛成?反対?
2022/11/05追記:税金の話を過去に読まれていない消費税の投稿の前に追加して模様替え。有識者会議で防衛費のために増税を!という声が出たという話です。防衛力強化に積極的な右派の産経新聞なんかは、
防衛費財源「国民全体で負担を」 有識者会議で増税論相次ぐ - 産経ニュース(2022/10/31)というタイトルで書いていますね。
<政府は31日、首相官邸で20日に開いた防衛力強化に関する有識者会議(座長・佐々江賢一郎元外務次官)の第2回会合の議事要旨を公開した。防衛費増額の財源について、「幅広い税目による国民負担が必要なことを明確にして国民の理解を得るべきだ」など、国債発行に頼らず、増税など国民負担を求める有識者の意見が多く紹介されている>
議事要旨に発言者名は記されていないそうですが、出席者の1人は「他の歳出の削減による財源の捻出」を求めた上で、防衛力強化は国民全体の利益になるため「費用も国民全体で広く薄く負担するというのが基本的な考え方だ」と述べたとのこと。増税ではなく他の費用を削減であっても、結局、国民負担となります。
一方、政府が望んできたインフレがついに実現しているため、国民は物価上昇で四苦八苦。むしろこちらの対策をしてほしいところですけど、防衛費と比べると優先順位は下というのが推進派の考え方なのでしょう。会議の方では
国家予算280年分使った太平洋戦争 預金封鎖・財産税で戦後も23年分の税金に絡む、インフレ加速を懸念する反対意見もあったそうです。
<別の出席者は、所得税など直接税を増税して歳入増を図ってきた歴史を強調し、「大戦時の軍事費調達のため多額の国債が発行され、終戦直後にインフレを招いた歴史を忘れてはならない」と主張。「むやみに国債発行をしてはならない」との意見もあった>
産経新聞と同じく右派の読売新聞は、防衛力強化について一般人でも賛成が多いとする記事も書いていました。こちらでも増税の話がありますので、増税の援護射撃的な感じの記事に見えますね。そういえば、読売新聞は消費税の設立および消費税の増税に何十年も賛成し続けてきたところでもあります。
・ 防衛力強化に「賛成」71%、財源は「国債」43%・「増税」20%…読売世論調査(2022/10/02 22:01)
<読売新聞社の全国世論調査で、日本が防衛力を強化することに「賛成」は71%を占め、「反対」の21%を大きく上回った。
電話、郵送いずれの調査でも、2017年以降の同様の質問で、「賛成」が6~7割台の高い水準を維持している。
防衛力強化に「賛成」と答えた人に、主な財源について聞くと、「国債の発行」43%が最も多く、「社会保障費など他の予算の削減」30%、「増税」20%の順だった>
https://www.yomiuri.co.jp/election/yoron-chosa/20221002-OYT1T50093/
財源の選択肢が単なる「他の予算の削減」ではなく、「社会保障費など他の予算の削減」となっているのが、社会保障憎しの右派らしいところ。物価上昇でひどいのに、社会保障費までが削減されるとえらいことになります。あと、これらより前には、自民党・公明党の防衛費増額会議を伝えた以下のような記事もありました。
・
防衛費財源に法人税 金融所得、たばこ増税も検討―政府・与党、税調で議論へ:時事ドットコム(2022年09月17日)
<政府・与党が、2023年度予算編成の最大の焦点となっている防衛費増額の財源として、法人税を軸に金融所得課税、たばこ税の増税を検討することが16日、明らかになった>
<政府は6月に決定した経済財政運営の基本指針「骨太の方針」で、「防衛力を5年以内に抜本的に強化する」と明記。自民党内では国内総生産(GDP)比2%以上への増額を求める声もあり、5兆円規模の安定財源の確保が必要となる可能性がある>
<政府・与党内には、候補に挙がる3税(引用者注:法人税、金融所得課税、たばこ税)のほか、国防力強化の費用負担の公平性を保つ観点から所得税を支持する声や、相続税も浮上。与党ではまた、防衛費増額の財源の全額を国債で賄うべきだとの主張も根強い。財源をめぐる今後の議論は曲折が予想される>
時事ドットコムのコメント欄では、「(引用者注:財源にするなら、)宗教法人に法人税だろ」が1番人気。これは霊感商法で日本人から財産を奪ってきた、いわば反日組織である統一教会と自民党がなぜか親密であったことを踏まえたものでしょう。以下のように、それ以外も基本的に批判する声が人気でした。
<岸田さんは聞く力があると断言してんだから、国民の声を聞いてよ!(中略)政治家の人数をへ減らし、給料も減額。国民には平気で負担を押し付ける癖に、なぜ自分たちは負担被らないのか?! はらわた煮えくり返ります!! マイナポイントや給付金配っても、結局は増税という形で国民に負担がくる。 いい加減にしろ!!
<海外にバラマキ国民に増税か?ふざけるな。法人税と宗教法人に増税すべき出来なければ議員歳費を減らせ!>
<岸田総理が、税金の無駄遣いをしてる為に、国民に対して増税ばっかり。何の恩恵もない。早く辞めて欲しい>
<五輪で問題になった賄賂には100%税金をかけるべき>
●防衛費増額で増税が現実味、首相が国民に負担増の理解を求める
2022/11/27追記:前回書いた後もすぐまた防衛費のニュースが出てきました。しかも、増税案に現実味…という話でもあります。
岸田首相が増税を提起 防衛費増額に「国民全体で負担することを視野に入れなくては」 - 社会 : 日刊スポーツ[2022年11月22日13時57分]というニュースでした。
<岸田文雄首相は22日、防衛力強化に関する政府有識者会議座長の佐々江賢一郎元駐米大使と官邸で会い、報告書を受け取った。報告書は、防衛費増額のために不足する財源について「国民全体で負担することを視野に入れなければならない」とし、事実上の増税を提起>
<首相は報告書受け取りに続いて、自民党の麻生太郎副総裁や公明党の山口那津男代表ら与党幹部を交えた会議に出席。防衛費増額を巡り協議した。
報告書は、防衛力強化に継続的に取り組むには「安定した財源の確保」が基本との姿勢を示し、国民に負担増への理解を得る努力をするよう要請。「幅広い税目による負担が必要」としつつ、具体的な税目は明示しなかった>
検索すると、<岸田首相「所得倍増」のはずが防衛力強化のため「所得増税」を検討「無理な公約掲げる人間に期待するだけ無駄」溜まる一方の国民の不満>(22/11/23(水) 14:44配信 SmartFLASH)という記事が出てきました。言われてみればそうですね。本当、岸田首相は嘘ばっかりです。
<2021年の自民党総裁選で「所得倍増」を公約として掲げていたはずの岸田首相に対する批判も多い。
《岸田総理就任当初、所得倍増とか言ってましたけど所得税増の言い間違えだったんですね…》
《無理なことを公約に掲げる人間に期待するだけ無駄ってことや》
《結局増税増税か。所得倍増どこいった?》
「2021年9月の自民党総裁選で、岸田氏は『令和版所得倍増計画』をぶち上げ、勝利しました。自民党岸田派『宏池会』を旗揚げした故・池田勇人元首相が打ち出した『所得倍増計画』にならったものです。しかし、岸田首相の就任から1年が過ぎても、所得が倍増するような具体的な方策はとられていません。それどころか、物価上昇や円安で国民の生活は苦しくなる一方です。そのなかでの増税は受け入れがたい、という声が圧倒的に多いのも当然でしょう」(政治担当記者)>
https://news.yahoo.co.jp/articles/c35f97738e903201a6c88bd4cf6096180d774372
なお、これは岸田首相の暴走ということではなく、自民党の既定路線ででしょう。もともと岸田首相は自民党支持者からリベラルと批判されており、防衛力増加に熱心なタイプではありません。支持率低下で麻生太郎副総裁や安倍派の力が増しており、彼らが一番防衛費強化を望んでいます。増額傾向は今後も続くでしょう。
●首相「国民の税制で協力を」 与党には「増税の検討」を指示する
2022/12/21追記:防衛費関連のニュースが一気に出てきて追いつかないのですが、時系列通りで今回はまず少し前の記事を。2022年2022年12月8日には、<岸田首相 防衛費増額めぐり与党に増税検討を要請>(NHK)というニュースが出ていました。この頃は、増税による防衛費増額にノリノリでした。
<防衛費の増額をめぐり、岸田総理大臣は5年後の2027年度にGDPの2%に達する予算措置を講じ、その後も水準を維持するためには歳出削減などを行っても毎年度1兆円を超える財源が不足するとして、与党に対し、年末までに税目や施行時期を含めて増税を検討するよう求めました>
<岸田総理大臣は、来年度から5年間の防衛費について総額でおよそ43兆円程度とし、5年後の2027年度にGDPの2%に達する予算措置を講じる方針を改めて示しました。
そのうえで、その後も防衛力を安定的に維持するためには、毎年度およそ4兆円の追加の財源が必要だとしています>
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20221208/k10013917471000.html
4兆円の追加財源のうち、およそ4分の3は歳出改革や、年度内に使われなかった「剰余金」の活用、それに国有資産の売却など、税金以外の収入を活用する「防衛力強化資金」の創設などで賄うと説明。一方、残りのおよそ4分の1の1兆円について、岸田総理大臣は以下のように述べて、国民負担による増税を検討するように求めました。
<岸田総理大臣は、「残りのおよそ4分の1の1兆円強は、国民の税制で協力をお願いしなければならない。ただし、現下の家計を取り巻く状況に配慮し、個人の所得税の負担が増加するような措置は行わないこととする」と述べ、与党に対して、年末までに税目や施行時期を含めて、増税を検討するよう求めました>
増税には自民党の一部から反対意見が出ています。じゃあ、防衛費は増やさなくていいの?と言うと、彼らはそうは言わないでしょう。財源どうするの?と不思議でした。これはどうも国債を想定していたようで、出席者のひとり、公明党の山口代表は、以下のように説明。国債は国債で無責任であり、どうやっても無理があります。
<自民党の一部から「増税ではなく、国債の発行で対応すべきだ」という指摘が出ていることに関連して「きょうの会合では、国債で財源措置をするという発言は誰からもなかった。国債は、いずれ将来の世代に負担が回るものであり、きょうの岸田総理大臣の指示の趣旨には合わないと思う」と述べました>
●防衛費増額増税で首相「国民自らが責任と重みを」 発言で炎上
2022/12/27追記:増税を含む防衛費増額で首相が「国民自らが責任と重みを」と発言、批判を浴びました。これについて秘書官が事実ではないとして訂正したのですが、この「国民自らが責任と重みを」は右派新聞もしっかり報じていたんですよね。先にその報道の証拠を提示しておきます。
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首相「国民自らが責任と重みを」防衛費増額 - 産経ニュース(2022/12/13)
<岸田文雄首相(自民党総裁)は13日の役員会で、防衛費増額を巡り「責任ある財源を考えるべきだ。今を生きる国民が自らの責任として、しっかりその重みを背負って対応すべきだ」と述べ、増税を含めた財源確保に理解を求めた>
<「今議論しているのは新たな脅威に対して防衛能力を抜本強化し、日本人の暮らしと命を守り続けること。自らの暮らしを守り、国を守るという国民ひとりひとりの主体的な意識こそが何より大切だ」とも語った>
「秘書官が誤り発見」防衛増税めぐる首相の発言訂正 官房長官が説明 [岸田政権]:朝日新聞デジタル(2022年12月15日)によると、官房長官は「実際の発言と違う」との主張。ただ、上記の産経新聞の内容からすると無理がある気がします。批判されたので慌てて捏造した言い訳に見えてしまいました。
<松野博一官房長官は15日の記者会見で、防衛増税を「国民が自らの責任」とした岸田文雄首相の発言を自民党がホームページ上で訂正したいきさつについて、「実際の発言と異なる紹介がされたことに昨日、総理秘書官が気付き、訂正を求めた」と説明した。
発言は13日の自民党役員会の非公開部分であったといい、茂木敏充幹事長が終了後の会見で「責任ある財源を考えるべきであり、今を生きる『国民』が自らの責任としてしっかりその重みを背負って対応すべきものである」と紹介。党のホームページにも掲載していた。この発言が各メディアで報道され、SNSで批判が相次いでいた>
また、<「国民が自らの責任として」→「我々が自らの責任として」 総理発言を訂正 松野官房長官「実際の発言と異なる紹介がされた」>(ABEMA TIMES12/15(木) 11:25配信)のヤフーニュース人気コメントを見ると、訂正しても趣旨は変わっていないので批判はそのまま通用する…など、依然として批判するコメントが上位に並んでいました。
<や、そんなチンケな言葉尻をとらえた批判をしているわけじゃないのよ
真に情勢緊迫で防衛費が不足しているなら、丁寧にそれを説明してほしい>
<どちらでもいっしょだよ!
自らの責任と言うなら国民に選ばれた政治家が率先して不透明な歳費などを削り見本を見せてから発言しろや!>
<実際の発言と異なるかどうかが問題ではなく、その岸田総理思想の元、国民の声を無視して突き進む自民党のスタイルが問題なんです>
https://news.yahoo.co.jp/articles/2137b84ae8b9e25a570d655159203e352cd7f384/comments
●「危機だから防衛費増額」があるなら「減額」の時期もないと矛盾
2023/01/05追記:増税はともかく防衛力強化に「賛成」は多いようです。防衛力そのものは、私も必要だと思っており、防衛力が必要ないといった極端な主張はしません。ただ、防衛力強化となると、適正な金額の検討が必要なので、安易に賛成とは言いづらくなります。ここらへん、深く考えられていないと思うんですよね…。
「今は脅威があり、防衛力を強化するために防衛費を増額すべき」という主張は一見もっともらしいです。しかし、そもそも「防衛費を増額すべき」という主張はたぶん毎年言っているんですよね。防衛費増額を求めない時期と求める時期があるのなら説得力があるのですが、仮に毎年増大要求をしてきたとなると根拠が怪しくなってきます。
毎度「増額」を要求しているとオオカミ少年のように信頼されなくなる…というのわかるでしょう。実際、官僚は何でもかんでも前年度予算を維持して減額は避けようとしますからね。たぶん防衛費以外の一般論に置き換えれば、防衛費増大賛成派の人でも、こうした官僚の習性は理解できるはずです。
防衛の場合、「危機は毎年高まり続けているから毎年増大要求はおかしくない」と思うかもしれませんけど、実は、過去には危機が減少した時期があるんですよ。冷戦終結のときです。アメリカとソ連(現在のロシア)を中心とした東西冷戦の時期は、核戦争の一歩手前まで行っており、大げさではなく本当に危機でした。
逆に言えば、そういった明らかな危機が収まる傾向の時期は、一時的に防衛力強化の必要性が薄く減額できた時期と言えます。ただ、たぶんそんな時期でも「まだ油断できない」などとあれこれ理由をつけて、根拠なき防衛費増額をしていたのではないかというのが私の予想。基本的に官僚の増額要求は根拠を疑ってみるべきだと思われます。
●元自衛隊現場トップ、防衛費の必要性を疑問視「身の丈を超えてる」
2023/01/29追記:そもそも防衛力増大の必要性が本当に検証されているのか?に関して言えば、
防衛費43兆円「身の丈を超えている」 元自衛隊現場トップの警鐘:朝日新聞デジタル(聞き手・西尾邦明2022年12月17日)という記事が出ていました。
<政府は16日に閣議決定した防衛力整備計画で、今後5年間の防衛費を計43兆円とした。前回の計画の1・5倍以上で、歴史的な増額となった。防衛省・自衛隊は歓迎のはずだが、海上自衛隊現場トップの自衛艦隊司令官を務めた香田洋二氏は「身の丈を超えている」と警鐘を鳴らす>
・香田洋二・元自衛艦隊司令官
「今回の計画からは、自衛隊の現場のにおいがしません。本当に日本を守るために、現場が最も必要で有効なものを積み上げたものなのだろうか。言い方は極端ですが、43兆円という砂糖の山にたかるアリみたいになっているんじゃないでしょうか」
これに関して「反対する人を朝日新聞が見つけてきただけ」と批判されていました。ただ、下っ端の元自衛官などを朝日新聞が連れてきたのであればともかく、海上自衛隊現場トップの自衛艦隊司令官だった人ということで、人選がおかしいようなものではありません。正直、苦し紛れの反論に見えちゃいますね。
●国の防衛には外交も大事…なのに、侵略支持のメッセージを出した国
2023/03/19追記:前回の記事については他に「日本の軍拡を心配するなら中国を批判しろ」と言う反論もありました。中国批判が必要な場面があるのは同意しますが、今回の場合は論理のすり替えで、典型的な詭弁。香田洋二・元自衛艦隊司令官の主張は、中国などの脅威から日本を守るための予算からかけ離れているのでは?という中身のなさを疑うもの。前回書いたように、まず適正な金額の検討が必要です。
あと、ここの反論でロシアの名前が出そうなものなのに、中国の名前しか出ていないのは興味深いところ。現在では、ウクライナ侵攻によりロシアの危険性が実感しやすく、実際、そういった主張をしている人もいます。ただ、右派はロシア批判より中国批判をしたがるので、ロシアの名前が出ないことも多いのかもしれません。
この「中国を批判しろ」で言うなら、日本は中国よりロシアを批判すべきでした。というのも、ロシアのウクライナ侵攻は今回が初めてではなく2回目。中国が近年やっていない侵略をロシアは最近もやっており、中国よりはるかに危険な国でした。にも関わらず、1度目のウクライナ侵攻後のロシアにむしろ急接近したのが安倍政権なのです。
しかも、ロシアは日本の北方領土を占領している国ですからね。いわばウクライナのようにロシアに領土を奪われたである日本が、「ロシアのウクライナ侵攻を問題視しません」といった態度をとるのは、他の国がやるよりもはるかに大きな意味を持ちます。ロシアの侵略を支持する強烈なメッセージになってしまいました。
前回書いたように、私は「自衛隊のような防衛力が必要」という考え方。ただ、それだけでなく外交などと合わせて防衛していくことが大切。なのに、今はこれが無視される流れになっています。1度目のロシアのウクライナ侵攻を積極的に許すようなことをした日本政府の方針は明らかに失敗であり、この失敗をきちんと検証すべきでしょう。
●防衛力強化は支持してるのに防衛増税は80%支持せずの国民
2023/07/14追記:防衛増税、てっきり国民も賛成なんだと思ったらそうでもないようで、
防衛増税80%支持せず 経費43兆円、不適切58% | 共同通信(2023/05/07)という記事が出ていました。ただ、一方で以前書いたように防衛費増加の支持は大きいので中身は複雑でしょう。
私はそもそも安易な防衛費増額に懐疑敵なのですけど、「80%支持せず」の支持しない理由は様々だと思われます。増税せずに防衛費を増やして…という虫の良い願いを持っている人もある程度いるでしょうね。記事でも以下のように書いており、かなり複雑な様子が見て取れます。
<岸田文雄首相が表明した防衛力強化のための増税方針について「支持する」は19%で「支持しない」が80%を占めた。2023年度から5年間の防衛費を従来の1.5倍超の43兆円に増やす方針は「適切ではない」が58%。中国が台湾に軍事行動を起こし有事となる可能性を「大いに懸念する」「ある程度懸念する」が計89%に上った。
他国領域のミサイル基地などを破壊する反撃能力(敵基地攻撃能力)の保有は賛成が61%で、反対は36%。これらの結果からは、安保環境の厳しさから一定の防衛力強化はやむを得ないが、大幅な防衛費増額や増税までは望まないとの心理がうかがえる。防衛力を巡る首相の説明は「十分ではない」が88%に達した。
増税を支持しない人に理由を聞くと「今以上の税負担に国民が耐えられない」が48%で最多。東日本大震災復興財源の一部を防衛費に転用する方針は反対が73%だった>
私は以前書いた通り、そもそも「防衛費を従来の1.5倍超の43兆円に増やす」の妥当性をまず精査すべきという立場。本来、ここがスタート地点です。また、今回出てきた質問項目の政策も1個1個慎重に精査する必要があります。面倒くさいんですけど、一つ一つ検討していくしかありませんね。
さらに、これも以前書いたように、軍事力以外の外交などを含めた戦争の抑止が大切。ウクライナ侵攻をしたロシアへの毅然とした姿勢も今後の抑止力となるでしょう。ウクライナ問題への対応というのは、日本の国防にもつながるのです。このことを政府も国民も理解していないのが、歯がゆいですね…。
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