日本でよく食べているかぼちゃの英語は「パンプキン」じゃないと知って驚き。種類によって異なっており、「スクワッシュ(Squash)」というのが正しいそうです。騙されてました! ただし、後に読んだ話によると、この理解もまた間違っている…という説もあるようです。
2023/09/21:
一部見直し
●日本のかぼちゃの英語、実はパンプキン(pumpkin)じゃなかった……
2013/10/4:海外の人と話していて今までパンプキンを使ってました……みたいな経験はまったくもってなく、特に恥をかいたことはなくこれからもそういう機会はなさそうなのですけど、「えっ、そうだったの?」と思った話。
日本のカボチャは「パンプキン」ではない? :日本経済新聞(2013/10/1 6:30 電子報道部 河尻定)によると、「日本のカボチャのほとんどはパンプキンではない」のだそうです。
ほとんどは…というのがややこしいのですが、北海道農業研究センターの主任研究員である嘉見大助さんによると、以下のような分類になるとのこと。
「スクワッシュ(Squash)」……カボチャの総称
「ウインター・スクワッシュ」……西洋カボチャ
「トロピカル・スクワッシュ」……日本カボチャなど
「サマー・スクワッシュ」……ペポカボチャ。その一部がパンプキン。
●パンプキンなのは「ペポカボチャ」という種類
西洋かぼちゃも日本かぼちゃもパンプキンではなく、「スクワッシュ」。ちなみに今日本の店頭にあるものはほぼ西洋かぼちゃであり、日本かぼちゃも少ないみたいです。で、パンプキンなのは「ペポカボチャ」という聞いたことのないものの一種だそうな。
Wikipediaによると、ペポカボチャ(Cucurbita pepo)には多くの園芸用品種が含まれており、日本ではおもちゃカボチャとも呼ばれるとのこと。ズッキーニもここの分類でした。
ドングリカボチャ
デリカータ
ジェム・スクオッシュ
パティパンカボチャ
キンシウリ(そうめんカボチャ)
ズッキーニ
ペポカボチャの後の括弧内に「Cucurbita pepo」とまた新しいものが出ていますけど、ちょっと検索した感じ英語ではなく、かぼちゃの学名っぽいですね。
季節の花300というサイトさんによれば、学名などはそれぞれ以下のような意味で、pepoはウリの実だそうです。「Cucurbita」もウリ由来ですので、「Cucurbita pepo」はウリ感満載です。かぼちゃ=パンプキンだと植え付けれた私には、全然パンプキンって感じがしません。
学名
Cucurbita maxima (南瓜の西洋種)
Cucurbita moschata (南瓜の東洋種)
Cucurbita pepo (南瓜のペポ種)
Cucurbita : カボチャ属
maxima : 最大の
moschata : 麝香(じゃこう)の香りのする
pepo : ウリの実
Cucurbita は、ラテン語の「cucumis(ウリ) + orbis(円形)」が語源。古代ラテン名では「ヒョウタン」を意味した。
●「カボチャ・スクワッシュ」は日本カボチャでなく西洋カボチャ
日本でも一般化した私たちが普通かぼちゃだと思うかぼちゃである西洋カボチャは、ルーキー・ウェール、ジル・コックス著「世界の食材図鑑」によると、「カボチャ・スクワッシュ」と呼ぶこともあるそうです。
一方、同書によると、日本カボチャは「ジャパニーズ・スクワッシュ」と言うともあります。「カボチャ・スクワッシュ」は日本カボチャではなく、西洋カボチャなんです。ややこしいわぁ~。また、ややこしいのは「Squash」という語の多様性についても言えます。
<カボチャを意味する「スクワッシュ」には、同じつづりの動詞や名詞がある。動詞では「押しつぶす」「鎮める」などの意味があり、名詞になると「スカッシュテニス」「レモンスカッシュ」といった言葉でおなじみだ。このため、カボチャのこともスクワッシュではなくスカッシュと書くこともある。ただし「サマー・スカッシュ」だとなんだか飲み物のようで紛らわしい。>
「レモンスカッシュ」だと果物の名前を2つ繋げたようになっていますが、果汁飲料の意味でのスカッシュも別に和製英語ということではなさそうで、以下のように、英辞郎にも載っていました。
squash
【1名】
押しつぶすこと
ぺちゃんこになったもの
ぐしゃりという音
〈英・豪〉
〔果汁飲料の〕スカッシュ◆【参考】cordial
=squash rackets
=squash tennis
(中略)
【2名】
《植物》
カボチャ◆ウリ科カボチャ属(Cucurbita)の植物の総称。
カボチャの実◆果物だが、野菜として食用になる。熟する前に収穫するために、皮が薄く種が柔らかい夏カボチャ(summer squash)と、熟してから収穫するために、厚く固い皮をした甘い冬カボチャ(winter squash)がある。
http://eow.alc.co.jp/search?q=Squash&ref=sa それから、ハロウィンの飾り系のパンプキンは食べない…と日本では思われていますが、"米国ではペースト状に加工して食べている"そうです。具体的にはスープやパイなどですね。今日はかぼちゃの知らない話がたくさん出てきました。
●オレンジ皮かぼちゃがパンプキンなのは北米英語だけ?
2017/09/25;どうも初耳学というテレビ番組でこの話が取り上げられたようです。単純に皮が緑かオレンジかといった理解をしている人がいましたが、当初の説明ではそういうものはなし。説明を誤解したのか、番組の時点で説明がおかしかったかの可能性もあると最初思いました。
一方、Squashはアメリカ英語だけと主張している方も発見しました。
とりあえず…と
Wikipediaを見てみると、カボチャ(南瓜、英: pumpkin、米: squash)と説明されていました。とすると、アメリカ英語とイギリス英語でも違うのかもしれません。
本文を読むと、"英名は pumpkin (パンプキン)であると理解されている場合が少なくないが、実際には、少なくとも北米では、果皮がオレンジ色の種類のみが pumpkin であり、その他のカボチャ類は全て squash (スクウォッシュ)と総称される"とされていました。こちらによると、色の違い説も含めて北米英語限定の分類ということみたいですね。
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