実はデータ不明って国が多いんですけど。
1位だったのは日本ではなく、中国です。
ワシントンポスト誌による考察によれば、以下のとおり。
もっとも無神論者が多かったのは中国で、驚くことに47%にもなる。というのも、中国には信仰について複雑な歴史がある。この国は組織化された宗教というものに対して根深い懐疑心があり、これは長い間、当局にとって脅威だと思われてきた。
19世紀、キリスト教に傾倒したカルト的な宗教団体によって国内で太平天国の乱が始まり、おびただしい数の市民が殺されて、ヨーロッパ列強に国の弱体が露呈されてしまった。その後、共産主義政府の公のイデオロギーは、新しいヨーロッパの宗教も、もともとあった中国の伝統的な宗教も両方ともあざ笑い、1967年から1977年の文化大革命の間に数え切れないくらいの寺院や遺物を破壊した。現在の中国の指導者たちは、中国の宗教の歴史が近代化を妨げているとする毛沢東の極端な思想を信じていないし、その歴史を再来させるつもりもないようだ。
太平天国の乱ってキリスト教と関係あったんでしたっけ? 忘れちゃいましたわ。
太平天国の乱(たいへいてんごくのらん)は、清朝の中国で、1850年に起こった大規模な反乱。洪秀全を天王とし、キリスト教の信仰を紐帯とした組織太平天国によって起きた。
広東省花県の客家出身である洪秀全は、度々院試(科挙の初期段階)に失敗したため、約40日間病床に臥せっていたが、その間不思議な夢を見たという。その夢とは上帝ヤハウェと思われる気品漂う老人から破邪の剣を与えられ、またイエスらしい中年の男から妖を斬る手助けを受けたというものだった。洪秀全は病が癒えてから広州に受験で訪れた際、そこでプロテスタントの勧誘パンフレット『勧世良言』を入手し、以前に見た不思議な夢の意味を「理解」し、キリスト教に目覚めることになる。この不思議な夢とキリスト教の接合は、ロバート・モリソンが聖書を翻訳する際にゴッド(God)を音で表記せず、「上帝」という訳語を与えた為起こったと思われる。
洪秀全はキリスト教の教えの中でも特に上帝が唯一神であることを強く意識し、偶像破壊を熱心に行った。元々多神教的な土地柄である中国では儒教・道教・仏教にまつわる廟が多かったが、それらを破壊し、ただ上帝だけをあがめることを求めた。
Wikipedia はた迷惑ですね~。
この中国に次ぐ30~39%の分類にいるのが、我らが日本です。
日本は寺院や遺物を破壊した中国の毛沢東とは異なり、寺社仏閣をむしろよく残しているんですけどね。不思議なものです。
31%が無神論者だという日本では、事情は少し複雑だ。キリスト教信者でもないのに多くの結婚式が教会で行なわれるといったことがごく普通に見られ、第二次大戦時に帝国主義が全盛を極めた後、それまでの日本人の信仰の習慣が戻ってくることは二度となかった。
1920年から1940年代にかけての日本の帝国政府は、民族をベースにした天皇崇拝というナショナリズムと伝統的な神道を結びつけて極端な思想を展開した。当時のドイツのナショナリズムと同様、日本でも戦後、声高に信仰を叫ぶことをタブー視する風潮が広がっている。無理やり改宗させるようなことに警戒心を抱く傾向があり、エホバの証人などのカルト宗教にのめりこんだ家族を奪還しようとする動きもある。
エホバの証人さん、カルト宗教って断言されてますよ。ワシントンポストを訴えなきゃ!
エホバの証人(エホバのしょうにん、英: Jehovah's Witnesses)とは、1884年にチャールズ・テイズ・ラッセルにより創始された国際的なキリスト教の団体の成員の名称で、旧約聖書と新約聖書を教典としている。主流派キリスト教の中心的教義である三位一体説を否定する立場をとっており、唯一神エホバ「יהוה」だけを崇拝し、イエス・キリストはその初子にすぎず神の意向や考えを完全に反映した存在とされている。神が任命した王イエス・キリストが統治する「神の王国」と呼ばれる世界的な政府の実現を待ち望んでいる。(中略)
エホバの証人は、いくつかの政府によって、カルトまたはセクトと分類されている。例として以下の政府・議会報告が挙げられる。
ベルギー議会調査委員会(1997)
フランス国民議会委員会報告(1995)(フランス国家警察の情報機関総合情報局が、複数のカルト監視グループと編集)
フランス国民議会委員会報告(1999)(カルトと金銭に関するフランス議会報告、30数団体にし注意を集中させ調査した)
Wikipedia その他にワシントンポストが触れていたのは、サウジアラビアです。
もっとも驚くのは、サウジアラビアのデータかもしれない。なんとこの国でも無神論者だと自覚している人が5%もいる。確かに高い数字ではないが、神を信じないことは重罪だと見なされるイスラム国ではかなり危険なタブーといっていいだろう。サウジには無心論者たちのたくましい極秘社会があるのだ。ちなみにイラクやアフガニスタンでは、無神論者は1%以下。イラクやアフガニスタンのほかにも、宗教的な意識が強いのは、ガーナ、ナイジェリア、アルメニア、フィジーで、ほとんどの人が宗教を信じている。所得が低く学がないほど信仰心が高いのはどの国でも共通だ。
しかし、日本とともに30~39%のグループにいた国がもう一つあります。チェコです。(以降の国名は、地図を見ながらですので間違っている可能性があります)
ここが興味深かったのですが、特に記載なし。ちなみに分裂したスロバキアの方はデータ無しです。
この後が20~29%のグループ。ここはわずか1国。驚くことにフランスです。キリスト教国ですが、信仰心は厚くないようです。
"世界人口の13%という結果"でしたが、これは中国が引っ張っているというだけで20%以上にある国はこれだけしかありません。
おかげで10~19%のグループであっても、かなり多い国という感じがします。
この10%台の国はアイルランド、アイスランド、オランダ、ドイツ、オーストリア、韓国、オーストラリアなどがあります。
キリスト教の国であるヨーロッパ諸国やキリスト教徒・仏教徒ともに多い韓国など意外な感じがしますけど、先の"所得が低く学がないほど信仰心が高いのはどの国でも共通だ"の裏返しでしょうね。
とは言っても、まあ、たかだか十数パーセント。やはり明確に無神論者が多いと言えるのは、中国・日本・チェコあたりまでのようです。
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