2013/10/15:
ブラックな佐川急便、政治家に献金して労働法違反OKに?
佐川急便はブラック企業?ワタミ渡邉美樹氏「人間扱いされない会社」
佐川急便はブラック企業じゃない!反論は「大家族主義」
良くなった佐川急便…でも「体育会系」でキツいのも確か
佐川急便のいい話を探していたらトンデモナイものが…
●ブラックな佐川急便、政治家に献金して労働法違反OKに?
2013/10/15:佐川急便は配達の雑さでもよく知られていますが、社員の扱いも同様に悪いというイメージがあります。佐川急便→ヤマト運輸への転職はステータスアップで、みんなできることなら移りたいと思っていると、過去に聞いたこともありました。
で、その佐川急便について、実際のところどうなのよ?という記事がございました。ただ、記事を読んでみると、政治献金問題という違う意味でもブラックな話が登場。真っ黒でした。
佐川急便はブラックor優良?手厚い福利厚生&待遇、体育会系ハードワーク… | ビジネスジャーナル 2013.04.28
(文=新田 龍/ブラック企業アナリスト、ヴィベアータ代表取締役)
私自身が就活生だった15年前、同社のイメージはこんなに明るくクリーンなものではなかった。当時は、1992年に起きた「東京佐川急便事件」の記憶も生々しい頃だ。これは、自民党経世会(のちの竹下派)会長の金丸信が佐川急便から5億円のヤミ献金を受領したとして議員辞職に追い込まれた汚職事件である。しかもその経緯が、次期首相最有力候補の竹下登が右翼団体から受けていた攻撃をやめさせるため、当時の佐川急便社長・渡辺広康が暴力団稲川会会長・石井隆匡に口利きしたというダークなものであった。佐川急便が労働法違反を繰り返しても罪にとわれず、配送区域も次々に認可を受けてスピーディに全国展開していた裏には、このような形で自民党議員へ多額の資金提供をおこなっていたからだと言われている。
http://biz-journal.jp/2013/04/post_2004.html
●佐川急便はブラック企業?ワタミ渡邉美樹氏「人間扱いされない会社」
この当時のある人の佐川急便評が載っていたんですけど、大笑いしました。その佐川急便評とは、「給料は高いが、超ハードワークで、人間扱いされない会社」というもの。これ自体は笑える要素はないのですけど、なんとこれを言っていたのが、「ワタミ」創業者の渡邉美樹さんだというのがひどい話。
渡邉美樹さんは、別の投稿で書いているように、社員を人間扱いしないブラック企業の人ですからね。何でも"起業資金を貯めるために一時期同社で勤務していた"そうなんですが、お前が言うなと言う話。ひょっとしたら、佐川急便がそこまでひどいということなのかもしれませんけど…。
なお、さっき佐川急便が自民党議員へ多額の資金提供で労働法違反多発でも認可…という話が出てきましたが、渡邉美樹さんは自民党で当選して政治家になっており、いくつかのキーワードが重なっています。
●佐川急便はブラック企業じゃない!反論は「大家族主義」
このように当時の佐川急便は"何か借金の返済など、よんどころない理由があって入らざるを得ない会社"といった評価があったことは、記事の作者も認めていました。
一方、過去にそういうイメージがあったことは事実であるものの、今は違うとその後フォローされています。その根拠は?と言うと、公式サイトに載っている「先輩社員が佐川急便を選んだ理由」…なんだそうですけど、いやいや、そんなところに悪い情報載せているわけないじゃないですか。
大丈夫か?という感じですが、別の理由もありますので、一応そちらも見てみることに。そのもう一つの根拠というのは、"「福利厚生の充実」を前面に出してPRしている"ことと、"「大家族主義」を標榜して(中略)社員のみならず、その家族にも喜ばれるようなイベントやサービスを数多く実施している"ことだそうな。
ところが、以前から書いているように、社員を家族として扱うというのはブラック企業と紙一重であり、むしろよくあるブラック企業の一つの形だとすら言われています。これだけでは否定できません。
もう一度ワタミを出しちゃいますが、ワタミも社員を家族として扱っているんだそうですしね。やっぱりいろいろと似た者同士に見えます。
またそもそもこの「大家族主義」は"創立以来"だとのこと。つまり、佐川急便がブラック企業の印象が強いことを作者が否定しなかった過去においても掲げられていたものでした。ということで、「大家族主義」の標榜は、ホワイト化に役に立っていなかったと考えざるを得ません。
●良くなった佐川急便…でも「体育会系」でキツいのも確か
この後、作者は"確かに、同社の労働環境は以前よりは多少良くなったと言われるものの、一般的な基準から考えたらまだまだ厳しい"として、難点も挙げていました。
朝は6時半くらいから出勤し、1日で100個近くの荷物を配り、同じく100個近くの荷物を集める。営業所に戻ってくるのは大体20時〜21時だ。社風は全員が「体育会系」と口をそろえ、ろくな教育研修もなく、現場で仕事を覚えろ、という雰囲気。先輩も忙しくて、とても後輩に仕事を教えるような状態ではないようだ。
作者の意図としてはフォローした上で難点をという形なんですけど、前述のとおりフォローがちっともフォローになっていなかったので、やっぱり悪いところばかりだね、という印象になってしまいました…。
●佐川急便のいい話を探していたらトンデモナイものが…
これで終わりじゃあまりにかわいそうかな?と思ったので佐川急便でいろいろ検索。すると、フォローになるどころかトドメの一発になるものを発見。とんでもないものが出てきてしまいました。
中労委、佐川急便に団交命令 組合員退職後も義務認定 2010/10/19 18:39 【共同通信】
労働組合員が会社を退職した後も、在職中に申し込んだ団体交渉に応じる義務があるとして、中央労働委員会は19日までに、佐川急便(京都市)に対し、広島市の労働組合「スクラムユニオン・ひろしま」との団交に応じるよう命じた。
命令書やスクラムユニオンなどによると、ユニオンに加入する休職中のセールスドライバーや元社員ら計3人が2008年、佐川急便に労働災害などに関する団交を求めた。その後、今年1月までに全員が退職した。
佐川急便は「組合員の退職で会社の団交応諾義務は消滅した」と主張したが、中労委は「雇用する組合員が会社に1人もいなくなっても、組合員がいた時期に申し入れられていた団交の応諾義務は消滅しない」と指摘。未解決の未払い残業代に関する団交に応じるよう命令した。
http://www.47news.jp/CN/201010/CN2010101901000763.html
2010年ですから僅か3年前のこと。この件に関して以下のブログさんでは、"意図的な会社の団交等の引き延ばし"により組合員が退職せざるを得ないというのは、この種の事件の特徴的なパターンだと指摘した上でこう書かれていました。
組合員がいなくなっても団交応諾命令① シジフォス/ウェブリブログ
佐川急便という会社は、全国の営業所で労働組合がつくられた場合に、同じような対応を行い、せっかく結成された労働組合をつぶしてきた。(中略)かつては、その労働のきつさゆえに3年以上佐川で働くとと過労死するとの話はあったが、さすがに数度の摘発があり、最近はそうでもないようだが…。以前に、北海道の仲間がこう嘆いていた。「道労委に不当労働行為として提訴すれば、必ず救済命令は出る。しかし佐川においては、とにかく引き伸ばすだけ伸ばされ、その間に徹底的につぶされる。救済命令が出ても、北海道での行訴ならいいのだが、東京での中労委再審査にもっていかれる。手間と費用をどんどんかけさせられ、兵糧攻めにあって、何度もつぶされた。佐川だけは許せない」。
http://53317837.at.webry.info/201011/article_4.html
うーん、何かやっぱり良い会社に変身しきれていない気がしますね…。
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