2013/10/16:
●先輩後輩の上下関係は海外に通用しない日本だけの文化?
●社会人にも先輩・後輩と呼び合う習慣はなし…気遣いの心はある?
●海外の上司・部下関係でも注意!日本の感覚で接すると問題に…
●日本的な管理職がグローバル企業ではダメ上司と評価される理由
●先輩後輩の上下関係は海外に通用しない日本だけの文化?
2013/10/16:何でもかんでも欧米に合わせると言うと抵抗を感じる人でも、先輩・後輩文化は鬱陶しく思っている人がいるんんじゃないかと思われます。
この文化は海外では通用しない…とまで書いてしまうと、不正確だと思います。韓国でも似たような面倒くさい決まりごとの話を聞きましたので、おそらく似たような文化があるのでしょう。日本と韓国は似た部分が多い国です。
ということで、今回はひとまず「欧米には通用しない」といった感じで書いていきます。今日紹介する記事も、
「先輩の言葉は絶対」だなんて欧米人に通じません(日経ビジネスオンライン 岡田 英雄 2013年8月21日)というタイトルでした。
記事の作者は日本の小中学校を出てから米国に渡り、米国の高校と大学を出ました。学生時代の頃から、若者の指導の仕方がまったく違うなと感じるところがあったといいます。
運動部の先輩が後輩をしごくなど、米国では考えられないことだとされていました。
●社会人にも先輩・後輩と呼び合う習慣はなし…気遣いの心はある?
「先輩」は英語に翻訳できないということはないようです。記事では、「先輩」を英語で言うとSeniorが適当な表現かと思いますとしていました。概念そのものはありそうな気がします。ただし、日本のように呼び名として使う言葉ではないといいます。
会社の中でも、入社日を基準に先輩・後輩と呼び合う習慣は全くなし。これは呼び方の問題にとどまらず、欧米の社会では年齢や社歴に関する気遣いは不要だとされていました。
ということは、欧米人があなたの後輩になった場合、先輩であるあなたに気遣いはしないということ。日本人感覚だと「生意気な後輩野郎!」ということになります。しかし、「あいつは礼儀がなっていない」と思ってはいけません。もともとそういう文化がないのです。
●海外の上司・部下関係でも注意!日本の感覚で接すると問題に…
この記事は日経ビジネスオンラインの記事ですので、仕事の話が中心。そして、先輩・後輩の関係がなぜ仕事の話に繋がるのかと言うと、日本では少なからずの先輩・後輩文化が会社の上司・部下の関係に影響を及ぼしてしまっているからということのようです。
日本の先輩・後輩感覚、日本的な上下関係の意識で外国人社員と接すると、いろいろと問題が生じてしまうんですね。記事では人事評価について書かれていました。
上下関係がはっきりしている場合、日本では先輩や上司が後輩や部下に対して、乱暴な言葉を使うことがあります。日本でもパワハラが問題視されるようになってきているものの、欧米の企業や学校に比べ、
はるかに叱咤罵倒が許されていると作者は感じているとのこと。
例えば、外国人の部下に、「お前、何もできてないな」「バカヤロー」を何度か繰り返したら、おそらく部下は辞めてしまうだろうとしていました。これは伝統的日本人の感覚からすると、「外国人は使えない」「欧米人は根性がない」となりそうですが、
そのような上下関係をやむを得ないとする考え方がないからと、作者は指摘していました。
一方で、「欧米には階級制度が残っている」と言う人もいるそうです。作者も確かにそういう側面はあると認めていました。ただ、少なくとも同じ職場、同じ学校、同じ仲間の中に入ったなら、年齢や在籍期間だけで上下関係を明確にすることはないとのことでした。
●日本的な管理職がグローバル企業ではダメ上司と評価される理由
この後は記事のメインなのかな、具体的な英語の例文がたくさん出てきます。その中からも日本と欧米における上下関係の違いが見えるところがありました。ポイントとしては、以下のようなところだと思います。
・失敗についてがんがん言ってしまうタイプは、グローバルビジネスのマネジャーに向かない。
・もし話すのであれば具体的にどのようなところが悪く、どのように改善すべきなのかというところまで掘り下げる必要がある。
・逆に良かった点については、必ず言及しなくてはならない。
・「自分のキャリアパスがこの会社では作れない」が転職理由の常に上位にあるので、キャリアパスについての面談は重要。
問題点があるのならきちんとその理由を言うというのは、大切だと思います。
日本の会社は部活なので、就活は体育会系が有利 ブラック企業論理も通用でも感じたのですが、日本人は先輩・後輩文化のおかげで「なぜ?」という説明をすることを免除される傾向がありそうです。
それがなぜ問題か?と言うと、物事の本質を考える機会を減らし、思考力を弱めている可能性があるからです。当時も書いたように「なぜ?」という説明は、上司にも客にも必要となるもの。特に海外企業は容赦してくれません。日本にもそういったやり方が浸透するのは悪いことではないでしょう。
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