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猫が勝手に注文するアマゾンダッシュボタン、販売終了になってた


2013/10/17:
●アマゾンがスマートフォンに参入する!
●Appleも当初は新規参入…ただFacebookのスマホは大失敗していた
●アマゾンはFacebookと違いキンドルという成功例がある
●フェイスブックスマホは100円でもいらないスマホだった!
2018/11/22:
●アマゾンの「Fire Phone」、ド派手に失敗で大赤字
●発想は良かったが失敗のAmazonスマホ、「ダッシュボタン」で開花
2019/08/25:
●猫が勝手に注文するアマゾンダッシュボタン、販売終了になってた
●好調なようで不評だった?アマゾンダッシュボタンが短命に終わった理由


●アマゾンがスマートフォンに参入する!

2013/10/17:アマゾンがスマートフォンに参入すると、イギリスファイナンシャル・タイムズが報じました。
米アマゾン、スマホに参入か=英紙

 【シリコンバレー時事】英紙フィナンシャル・タイムズ(電子版)は15日、米インターネット小売り最大手アマゾン・ドット・コムが、台湾・宏達国際電子(HTC)と共同でスマートフォン(多機能携帯電話)を開発中だと報じた。来年にもスマホ市場に参入する可能性があるという。

 同紙によると、1機種は開発の最終段階にあるものの、発売に向けた最終決定はまだ行われていない。(2013/10/16-10:09)
http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2013101600237

 実はアマゾンがスマートフォンを開発しているという噂は絶えずあったようです。たとえば、2週間ほどの前にも、Amazon が年内にもスマートフォンを発売するとのうわさ - インターネットコム(Michelle Maisto 2013年10月4日 / 19:40 )という記事が出ていました。

 記事では冒頭で"Amazon がスマートフォンを開発しているといううわさは以前からあった"と断った上で、噂が"米メディア TechCrunch の10月2日の記事によって再燃している"としています。そして、やけにもっともらしい情報もあれこれ載っていました。
TechCrunch は、Hacker News フォーラムの投稿を紹介した。投稿によれば、Amazon は2つのスマートフォンの開発に取り組んでいるという。1つは廉価版モデルで、年内にも市場に投入される見込み。OS には、Kindle Fire とほぼ同じものが搭載されるという。もう1つはハイエンドモデルで、3D のユーザーインターフェイスが搭載される。ディスプレイ自体は 3D ではないが、4隅に配置された4台のカメラが利用者の目や頭の動きをトラッキングし、UI を動かして疑似的な 3D 表示を行うという。Hacker News フォーラムの投稿には次のようにある。

「本来であれば、Amazon はすでにスマートフォンをリリースしていたはずだったが、ソフトウェアとハードウェアの両面に課題があり、実現できなかった」

●Appleも当初は異業種参入…ただFacebookのスマホは大失敗していた

 今やiPhoneはスマートフォンの代名詞ですが、最初にスマホ市場に参入したときは驚きをもって迎えれました。遅れて参入したGoogleのアンドロイドも成功し、今やスマートフォンはiPhoneとアンドロイドの2強が常識です。

 しかし、参入に大失敗した会社もいます。フェイスブックです。フェイスブックはアマゾンと同じく台湾のHTCと組んでいますが、今のところ燦々(さんさん)たる結果のようです。
HTCの“Facebookフォン”、絶不調で販売終了か - ITmedia ニュース 2013年05月15日 13時53分 更新

 5月9日に米AT&Tが独占発売した「Facebook Home」をプリインストールしたスマートフォン「HTC First」の売り上げが不振のため、AT&Tが販売を中止すると、ブログメディアの米BGRが「信頼できる筋の情報」として伝えた。(中略)

 BGRによると、売れ行きは「ショッキングなほど不調」という。

 Facebook Homeは、対応する端末は限られているが、Google Playからダウンロードすることも可能だ。Google Playからのダウンロード数はまだ100万~500万レベルで、約1万7000件のユーザーレビューの平均は5点満点の2.2とこちらも低めだ。
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1305/15/news092.html

 そういやFacebook Homeは発売前は話題になりましたが、その後すっかり聞かなくなりました。上記の記事の後実際に販売中止となったという報道は検索上位にありませんでしたので、「販売中止」は誤報かもしれませんが、「販売好調」という報道も見当たりません。あまり売れていないというのは事実みたいですね。


●アマゾンはFacebookと違いキンドルという成功例がある

 翻って、アマゾンフォンはどうか?という話です。Googleの成功はソフトウェアの強さですし、アップルはもともとハードウェアを作る企業でした。一方失敗したフェイスブックはそういった強みを持っていませんでした。

 アマゾンはもちろんGoogleでもアップルでもありませんが、フェイスブックでもありません。キンドルという成功例がありこうした開発に全くの未経験ということはないですし、稼ぎどころは電話本体ではなく別のところというのも大きな強みです。これはGoogleにも当てはまるものでした。

 アマゾンのビジネスモデルはスマートフォンを売ることによって儲けるのではなく、スマートフォンを通じてアマゾンのウェブサイトで買い物してもらうことによって儲けるのです。これはアップルにはできない芸当で、極端な話、電話をタダで配っても収益を出せる可能性があります。


●フェイスブックスマホは100円でもいらないスマホだった!

 …といった感じで、アマゾンはフェイスブックとは違うかな?と最初は勝手に思っていたのですが、先ほどのフェイスブックフォンの記事をよくよく見ると、"発売時、「1日限定99セント」となっていたHTC Firstの価格は15日現在も99セントのままだ"とありました。

 今AT&Tのページを見たところ、やっぱり99セントのままです。99セントってのは日本円で100円程度ですから、フェイスブックフォンは100円でも欲しくないスマートフォンだと言えます。

 アマゾンの方はもともとものを売れるサイトなのでそこで大々的に露出させてそのまま買わせることも可能、ひょっとしたら通話料などに関しても差をつけられるかも、クラウドの最先端企業であるなど技術力の高さはフェイスブックと比較にならないなど、アマゾンが成功する理由はもっといろいろ考えられるかもしれません。

 でも、フェイスブックの失敗を見ていると、アマゾンも大ゴケしないとは言い切れませんね。


●アマゾンの「Fire Phone」、ド派手に失敗で大赤字

2018/11/22:その後について今頃追記。AmazonもFacebookに続き大失敗です。最初の投稿で書いていませんでしたけど、考えてみるとそもそもAmazonスマホを買ってなにかいいことあるか?って言うと思いつきませんよね。見るからにダメそうだったのに、そのことを書いていなかったのは失敗でした。

 記事の分析などはどうなっているだろう?と検索。アマゾンのスマホ「Fire Phone」は、なぜ失敗したのか|WIRED.jp(2014.10.26 SUN 19:20)という、テーマにピタリな記事が見つかりました。

 記事によると、アマゾンの「Fire Phone」はAT&T社で2年契約をすれば実質1ドルで購入できるとのこと。ただ、最初は「確か199ドルだったはず」とのこと。最初から激安で売る戦略を取らなかったんですね。それでも失敗したと思うのですけど、利益度外視で攻めるAmazonらしくありません。

 公式な販売数は公表しないものの、アマゾンが先日公開した第3四半期の報告では、1.7億ドルの損失を抱えており、これはFire Phoneの売上が下回ったことが大きな原因だとされています。アマゾンは8300万ドル相当の未発売のFire Phoneが売れ残っているとコメントしており、ド派手に失敗しました。


●発想は良かったが失敗のAmazonスマホ、「ダッシュボタン」で開花

 問題はアマゾンの「Fire Phone」じゃないとできない機能はなにか?だったと思います。一応そういった工夫はあったようです。

・Fire Phoneに4つのカメラを搭載したカラフルで鮮やかなインターフェースを通じてホームスクリーンに「ダイナミックパースペクティヴ」と呼ばれる3Dのようなギミックを付けた。
・『Firefly』というカスタムアプリはアイテムにカメラを向けるだけで被写体となった製品をamazonの買い物カゴに入れることができるようにした。

 1つ目は記事でも指摘していたように、魅力としては「弱い」ですね。Amazonらしい本業に関わるアプローチとしては、2番目の方がおもしろいです。ただ、これも結果的には受けませんでした。アマゾンに掲載されているFire Phoneの商品ページは3000以上もの評価が付いているが、“5つ星中2つ”と、さんざんだったようです。

 なお、2つ目の「簡単に買い物ができる」というアプローチでは、Amazonにはその後成功したものがあります。ボタンを押すだけで、補充が面倒で買い忘れしやすいトイレットペーパーなどの日常品を注文できる「アマゾンダッシュボタン」です。その他、店舗で実物を見てアマゾンで買う「ショールーミング」というのも、定着した行動となりましたし、発想の方向性としては悪くなかったと思います。


●猫が勝手に注文するアマゾンダッシュボタン、販売終了になってた

2019/08/25:ロックした戸棚の奥に隠してあるAmazon Dashボタンを飼い猫が引っ張り出し、勝手に押して商品を注文してしまう事案が発生したというツイートが話題になったことがあるそうです。本当ですかね。SNSで過去にも何件か報告されているとのこと。

 Amazon Dashボタンは連打対策はなされているため、商品が次から次へと届くということはありません。ただ、身に覚えがない商品が届くというのはびっくりですね。また、Amazon Dashボタンの中にはキャットフードを注文できる「ピュリナ ワン」もあることから、猫が足りなくなったキャットフードを自前で注文することもできるね…って記事では書いていました。
(【やじうまWatch】 Amazon Dashボタンを猫が勝手に押す不具合が全国各地で発生。自給自足も間近か - INTERNET Watch tks24 2017年8月25日 06:00より)

 このアマゾンダッシュボタン、最近話を聞かないなと思っていたら、終了していたそうです。、2019年2月28日より、ハードウエアとしての「Amazon Dash Button」の販売を終了。これまでに買ったものはそのまま使えるとされていますが、「ボタンだけを備えたハードウエア」としての販売は終了してしまったみたいですね。
(アマゾンが「Dashボタン」を終了させる理由 ── 実はDashビジネスは好調だった | BUSINESS INSIDER JAPAN 西田宗千佳 [ITジャーナリスト]Mar. 04, 2019, 05:10 AM より)


●好調なようで不評だった?アマゾンダッシュボタンが短命に終わった理由

 終了の理由については、一応、アマゾンダッシュボタンが不評だったわけではないとのこと。本当に好評だったのならやめないので、実際、アマゾンの売上に占める割合は少なかったんじゃないかと思いますけどね。とりあえず、アマゾンの説明によると、Dashによる「いつもの“あれ”を注文する」と似た形で伸びている「別のものがある」というのが理由でした。

 似た別のものとされていたのは、ひとつがAIスピーカーEchoによる音声での注文。また、『バーチャルDash』的な『Dash Replenishment Service(DRS)』も伸びています。このDRSは、ネットワークに接続された家電製品が、「必要な消耗品が切れそうになったら自動的に発注をかける」というさらに進んだしくみです。

 例えば、ペットに自動でおやつを与える「Petcube Bites」では、中に入れたおやつの量が減ると自動注文。猫ちゃんが自分でボタンを押す必要もなくなったようです。アマゾンダッシュボタンはおもしろかったのですが、ローテクなゆえに必要とされる期間は短かったのかもしれません。

 また、終了の理由はアマゾンの理念とも関係しそうな感じ。アマゾンは、常々「自社ハードウエアの販売からは利益を見込まず、原価で売っている」ことを公言。アマゾンが売りたかったのはダッシュボタンではなく商品なわけで、ダッシュボタンなしに手軽にその商品を買ってもらう環境ができればハードウェアはいらない、ということなのかもしれません。


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