2018/09/10:
ソーダ税導入で大成功?炭酸飲料の消費が4割減少
ソーダ税って本当に効果があるの?WHO(世界保健機関)の見解は…
●ソーダ税導入で大成功?炭酸飲料の消費が4割減少
2018/09/10:砂糖摂取の肥満への影響は過剰に言われているのでは?と疑っており、ソーダ税の効果にも懐疑的でした。で、
「ソーダ税」で消費4割減=肥満対策でやり玉-米研究チーム:時事ドットコム(2018/04/29-15:51)という記事のタイトルを見たときに、4割も肥満が減ったのならすごいな!と思いました。
ただ、これは私の勘違い。肥満が減ったのではなく、税金の対象となった飲み物の売上が減ったという話。これについては、そりゃそうだろう…というものですね。本当に効果があったかわかるのは、まだだいぶ先になりそうです。
とりあえず、記事によると、米国では肥満の元凶として甘味飲料がやり玉に挙げられており、ペンシルベニア州フィラデルフィア市は17年1月、甘味飲料に1オンス(約30ミリリットル)当たり1.5セント(約1.6円)の税金を徴収し始めました。2リットル飲料の場合、約1ドルの値上げに相当するそうです。
米ドレクセル大学の研究チームは、同市と近郊地域の住民を対象に飲料の消費動向を調査。税の導入から約2カ月で炭酸飲料の消費は40%、エナジードリンクは64%も減少。逆にボトル入り飲料水は58%増え、「課税を機に、糖分を加えた飲料の代わりに水を飲む傾向が顕著に確認された」といいます。
ソーダ税導入を訴える人々には追い風となりそうだ、と記事では書いていたものの、前述の通り、これは肥満の減少を示していません。肥満との関係を示さないと、非科学的です。
●ソーダ税って本当に効果があるの?WHO(世界保健機関)の見解は…
最初にも書いたように、私は科学的根拠があるのか?と懐疑的だったのですけど、検索してみると、WHO(世界保健機関)は糖分を多く含む飲料に課税するよう加盟国・地域に呼びかけていたことを知りました。商品価格を引き上げれば、消費量が抑えられ、それにより、肥満や糖尿病、虫歯の患者を減らすのに効果がある、と指摘しているそうです。
(
「糖分多い飲料に課税を」WHO呼びかけ 世界に広がるソーダ税 日本は沈黙 2016/10/17 17:00 溝呂木佐季より)
となると、研究があるのかな?と思ったら、記事でもその話がありました。WHOの研究グループがまとめた報告書によると、糖分の摂り過ぎは飲料によるところが大きいことがわかっています。これは飽くまで糖分の話であり、肥満との関係性は不明ですけど、「糖分の摂り過ぎ」自体に問題があるとは言えるでしょう。
WHO指針は、糖分を1日に摂取するカロリーの10%未満に抑えるよう推奨。5%未満なら健康増進効果がある、ともしています。(おそらく一般的な)成人の場合、前者はティースプーン12杯分の砂糖、後者は同6杯分ほどになるそうです。
ああ、肥満ではないものの、健康と関係する数字も出てきました。糖分の多い飲料を1日1缶以上飲む人は、ほとんど飲まない人に比べて、2型糖尿病になるリスクが26%高いとのこと。2型糖尿病は、食べ過ぎや運動不足などによる影響が大きいとされています。日本人の糖尿病の大部分を占めるということで、日本人との関係も深いようです。
なお、ソーダ税以外に、名前の違いや課税対象の違いで、加糖飲料税、ポテトチップス税といったものもすでに導入されているとのこと。日本政府は全然考えていないようですが、WHOが推奨しているということもあり、今後こうした税金の導入は多くなるものと予想されます。
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