★2013/10/21 いつかはゆかしが売れたのにはわけがある 大規模広告、FP、著名人など
もう書くこともないかな?と思っていたいつかはゆかし。しかし、いくつかおもしろいものがあったので、もう少し。
以前岩田規久男日銀副総裁や竹中平蔵、「いつかはゆかし」の広告塔に?で書いたように、不正を行っていたいつかはゆかしを宣伝してしまった人の話です。
まず、最初は竹中平蔵さんや岩田規久男日銀副総裁を再び。
これはいつかはゆかしをやっているアブラハムのメディアに、彼らがインタビューに答えた記事がいつかはゆかしの宣伝と並んで載っていたという話です。
私はこのケースに関しては広告になると理解して記事を書いたわけでなくやや同情の余地も感じたのですが、同時に円天詐欺のエル・アンド・ジーが著名人をうまく利用していたことがあるなど、やはりマズイだろうなとも感じ、評価に迷っていました。
しかし、以下の記事なんか見ると、やっぱマズかったんだろうなと思いました。
メディアも悪乗りした「いつかはゆかし」の罪 | 産業・業界 | 東洋経済オンライン
鈴木 雅光 :JOYnt代表 2013年10月19日
それにしても、なぜ多くの顧客がアブラハムの宣伝を信じたのだろうか。「利回り15%」などの誇大な広告を見れば、直感的にまゆつばものだとわかりそうだ。それでも多くの顧客を獲得できた理由は、メディアを徹底的に活用した点にある。
昨年10月に「いつかはゆかし」を発売して以降、新聞、投資雑誌、テレビなどのマスコミにタイアップ記事を掲載するだけでなく、電車のドアに張り付けられた車内広告、都内高層ビルでのデジタルサイネージ、JR東京駅構内での大型広告など、大規模なプロモーション戦略を展開した。推進したのは、最大手の広告代理店だ。
こうしたメディアを活用した派手なプロモーション戦略だけでなく、アブラハムはさまざまな手練手管を駆使し、自社のビジネスの正当化を図ろうとしていた。
たとえば、広告塔の存在だ。アブラハムのグループ会社である「海外投資新聞」のサイトには、竹中平蔵・慶應義塾大学教授、岩田規久男・日銀副総裁(当時は学習院大学教授)をはじめとする著名人が顔をそろえている。
http://toyokeizai.net/articles/-/21866
被害者を増やすのに一役買った感じですね。
なお、「最大手の広告代理店」とあるので、"大規模なプロモーション戦略を展開し"たのは、ネットでは忌み嫌われている電通さんのことでしょうか?
いつかはゆかしに関しては、うちに弁護士さんから削除依頼も来ていましたけど、弁護士さんにとっては仕事なんだし、依頼企業が何やってようが知ったこっちゃないってことでしょうね。
同じく広告代理店(電通?)にしても頼まれたからガンガン広告して儲けただけだし、竹中平蔵さんや岩田規久男さんにしても依頼があったから答えただけで、誰が困ろうが関係ないという感じでしょうか?
うーん、でも、本当にそう言えるでしょうか?
弁護士や広告代理店なら素知らぬ顔してまた仕事の依頼を受けそうですけど、たぶん竹中平蔵さんや岩田規久男さんの場合は評判に傷がつくのは確実ですから、今度アブラハムさんから同様にインタビュー依頼が来ても断るでしょうね。
そうなると、平等にどこの取材でも受けますよということじゃないので、やっぱり「インタビューが載る媒体を本来なら吟味しなければいけなかったんだ」ということになります。罪なしとは行かないでしょうね。
東洋経済オンラインはうちの<いつかはゆかし応援サイトはステマ?ファイナンシャルプランナーも推薦>と同じく、ファイナンシャルプランナーのことも触れていました。
一般の人の家計相談やアドバイスを行っているファイナンシャルプランナー(FP)の中にも、アブラハムを応援するメッセージを、自らのブログに書きつづっていた人がいる。海外ファンドに投資する際の注意点といった一般的なエクスキューズを入れながらも、「いつかはゆかしに共感」、「いつかはゆかしの魅力的な点」など、結局のところ同社の魅力を打ち出した歯の浮くような記事をブログに掲載していた。(中略)
短期間でアブラハムが急成長した背後に、マスメディア、FPの下支えがあったことは紛れもない事実。今後、検証がなされていく必要があるだろう。
もう一つの話題はやまもといちろうさんのところから。
どうも昨年田端信太郎さんという方の書いたいつかはゆかし批判に関して、アブラハム・高岡壮一郎社長が猛反論していたようなんですね。
(魚拓)ソーシャルの時代、誰もがドヤ顔で間違ったことをネットで発言し、他人に大きな迷惑や損害をかけてしまうことがある。「いつかはゆかし」をめぐる事実誤認ツイート : アブラハム・グループ社長 高岡壮一郎公式ブログ 2012年11月12日 08:29
http://www.peeep.us/76652b54
やまもといちろうさんはこれについて以下のように感想を書いています。
結論から言えば田端発言自体は事実誤認でも何でもなく、SESCのアブラ社への処分内容を読めば分かるとおり「著しく事実に相違する表示又は著しく人を誤認させるような表示のある広告をする行為」として認定されています。要は、それは助言業ではやってはいけないモグリ業者であるだけでなく、消費者に事実誤認を促す広告宣伝活動の結果として現在の業態があったんだよという話ですから、高岡さんが本来説明するべきポイントはそこではなかったということになりますね。
しかし、私が吹いたのは以下の部分。
[引用] 実は、昨日のFACEBOOK上でのやりとりは、ジャーナリストの佐々木 俊尚さんが言及してくださったおかげで、ネット上に拡散していきました。
(佐々木俊尚さんは「起業家2.0」という本で創業期のアブラハムを取り上げてくださり応援してくださった弊社の大恩人です)
「逃げろ、佐々木俊尚、早く逃げるんだ! ここは私に任せて逃げてくれ!」という感じのスーパーもらい事故が完璧なアングルで佐々木俊尚さんにヒットしている姿が印象的です。
一応魚拓じゃない元ブログも確認しましたけど、マジで書いています。
これについて、佐々木俊尚さんが高岡壮一郎さんを援護するような形で紹介したのかどうかがとても気になったのですが、検索したもののその紹介内容を見つけられなかったために未確認です。
ただ、ブログでは上記の後に続けて、
"その結果(引用者注:佐々木俊尚さんが言及した結果)、昨日のFacebookのやりとりを見た方(ご面識ない方)から多数の応援メッセージを今朝もたくさん頂戴し、とても勇気付けられました"
とまで書かれていました。こちらもいつかはゆかし擁護に加担した感じに見えます。
(ただし、高岡壮一郎社長がデタラメ書いている可能性もあります)
また、アマゾンで本の方も確認すると、以下のレビューに書かれているように本当にアブラハムさんが載っていたみたいです。
なお、2点か3点みたいなレビューの内容なんですが、実際には4点評価です。オススメのようですよ。
起業家2.0―次世代ベンチャー9組の物語
★「サラ金から借りたって全然OKなんです」★ 2008/1/14
By good_picking@十勝産
形式:単行本
●『端的にいえば三つのファクターが必要だ。「ビジネスモデル」「人材」「資金」』 しかし、これはいまさら書くほどのことではないのでは?
・プロローグ
・エニグモ
・mixi
・アブラハム・グループ・ホールディングス
・ゼロスタートコミュニケーションズ
・チームラボ
・ルーク19
・paperboy&co.
・フォートラベル
・はてな
・エピローグ
●「2.0」がついているのはなぜだろうと感じたが、内容は起業といってもネット限定であった。なるほど。
●また、各々のエピソードは面白いが、書かれているのは「物語」であり、そういった意味で「次世代」でもない。
すっかり落ち目のmixiとか、最近存在感のないはてなとか、変な話題のなり方をすることがある家入一真さん(paperboy&co.)とか、すごく有名な方々に混じってのご登場です。
(有料メルマガ詐欺商法を、家入一真と上杉隆に学ぼう!発行頻度が大嘘
「いつかはゆかし」が売れたのにはわけがあったんだというのがよくわかる話であると同時に、アブラハムグループさんはたくさんの人に応援されていたんだというのを実感する話でした。
(追記:最後の本に関して。mixiでインタビューを受けた笠原健治さんは今年社長を辞任、会長になっています。たぶん不振のせいです。
あと、紹介文をよく読むと"「ホリエモン」終焉後のJベンチャーはとんでもないことになっていた!拝金的な彼らとは相反する独自のビジネスモデル"とありました。アブラハムさんを拝金的じゃないと見ていたとは……)
Appendix
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