ゼンショーグループの話をまとめ。<ゼンショーグループ、牛丼チェーンはすき家だけでなくなか卯も>、<華屋与兵衛・はま寿司・ココス・ビッグボーイなどの他にスーパーまで>、<ゼンショーグループのブランドまとめ 天下一などの中華も>、<「かっぱ寿司」や「スシロー」もかつてはゼンショーグループだった!>などをまとめています。
その後、<ロッテリア消滅やブランド転換も検討?ゼンショーが全株取得買収>も追記しました。
冒頭に追記
2023/02/17追記:
●ロッテリア消滅やブランド転換も検討?ゼンショーが全株取得買収 【NEW】
●ロッテリア消滅やブランド転換も検討?ゼンショーが全株取得買収
2023/02/17追記:以前、<拡大路線突き進むゼンショーホールディングスに危うさ>という項目を書きました。その後読んだ記事では、別の拡大路線をとる飲食店グループについて、買収後にうまく育てられないと指摘されており、実際うまくいかないことはありそう。一方、ゼンショーは独自ブランドを育てるのがうまいとの評価でした。
「独自ブランドを育てるのがうまい」なので、買収後にうまく育てられるところが評価されていたわけではないのですが、ゼンショーが久しぶりにビッグブランドを買収する模様。<「ロッテリア」外食最大手ゼンショーの子会社に売却へ>(2023年2月16日 16時52分 NHK)とのニュースが入っていました。
<大手ハンバーガーチェーンの「ロッテリア」が牛丼チェーンの「すき家」などを運営する外食最大手「ゼンショーホールディングス」に売却されることになりました。
発表によりますと、ロッテリアを傘下に持つ「ロッテホールディングス」は、ことし4月1日付けでロッテリアのすべての株式を「ゼンショーホールディングス」の子会社に譲渡するということです>
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20230216/k10013982441000.html
失礼かもしれませんが、個人的にロッテリアは一番冴えないハンバーガーショップという印象。ただ、昭和47年に東京 日本橋に1号店がオープンして以来、全国に店舗を展開してきたハンバーガーチェーン大手で、店舗数は358店にのぼるという「大手」であることは間違いありません。買収の影響は小さくないでしょう。
<売却の理由について、親会社のロッテホールディングスは、グループの成長戦略の見直しに伴うもので「今後の持続的な成長や価値の最大化のためだ」としています>
<今回の買収について、会社では「グループの食材調達や物流などのシナジー効果が今後の事業の拡大や発展に寄与すると判断した」とコメントしています>
冴えないイメージのあるロッテリアをゼンショーがどうするか?と言うのが気になったのですが、記事では、<売却された後も「ロッテリア」のブランドは一定期間、継続される予定>という気になる書き方をしています。逆に言うと、ロッテリア店舗のブランド転換や消滅も選択肢に入っているのかもしれません。
●ゼンショーグループ、牛丼チェーンはすき家だけでなくなか卯も
2013/10/28:あまりグループであることをアピールしていないんじゃないかと思いますが、すき家を中心とするゼンショーグループは様々な外食店舗を抱えています。
有名なのは同じ牛丼のなか卯。ですから、牛丼業界のかなりのシェアをゼンショーグループが占めているということになります。
Wikipediaでは、牛丼チェーン店展開企業としてゼンショーはすき家となか卯を有していたことにより店舗数最大手となっているが、すき家単独でも2008年9月末に吉野家を抜いて1位となっているとしていました。
具体的なシェアはないかな?と検索したものの、うまく見つからず。しかし、下記の
クーポンランキング(8月 6, 2011)にヒントがありました。
現在の牛丼屋のシェアはすき家が1位で老舗吉野家は2位。しかも1位のすき家と4位のなか卯は、いずれもゼンショーグループで合わせると倍近くの差を開けられている、とのことです。名前が出ていない3位はたぶん松屋でしょうね。
●華屋与兵衛・はま寿司・ココス・ビッグボーイなどの他にスーパーまで
外食店舗は、「なか卯」(牛丼&うどん)、「ココス」(ファミレス)、「ビッグボーイ」(ハンバーグ)、「華屋与兵衛」(和食)、「はま寿司」(回転寿司)、「モリバコーヒー」(コーヒー)といった名前が挙がっています。外食だけじゃなくて、コーヒー店もあったんですね。
こうしたブランド名が載っていたのは、
NEWSポストセブン|すき家のスーパー買収「目指すのは外食のユニクロ化」と識者(2013.10.22 07:00)という記事。このNEWSポストセブンの記事タイトルでわかるように、スーパーにも手を出しているのです。「すき家のゼンショー」というイメージはかなり間違っていると指摘されていました。
<「いまや牛丼チェーンの売り上げ依存度は50%を切っている」(前出のアナリスト)とも言われるゼンショーHDだが、目指すステージはなにも外食産業だけにとどまらない。
「外食日本一は通過点に過ぎない。フード業世界一を目指す」と公言する小川賢太郎社長(グループCEO)の強いリーダーシップの下、2009年に青果店の「ユナイテッドベジーズ」、そして2012年11月には中堅スーパーの「マルヤ」を傘下に収めてきた。今後、千葉県にある「マルエイ」や栃木県の「ヤマグチスーパー(山口本店)」といった食品スーパーの買収も予定している>
●「サンデーサン」やアメリカのレストランも買収
2013/10/29:ここまでだけでも十分たくさんあったのですが、
Wikipediaを見ているともう少しありそうな感じ。例えば、以下の記述部分でも「サンデーサン」が未登場でした。
"M&Aに積極的で、2000年代には各ジャンルの外食チェーンを次々と買収し傘下におさめている。グループ連結子会社に、ファミリーレストランチェーンの「ココスジャパン」や「サンデーサン」、牛丼とうどんを中心とする外食チェーンの「なか卯」などを有する"
小川賢太郎ゼンショー社長はインタビューで「世界中の人々に安全でおいしい食を手軽な価格で提供する」と言っていましたので、おそらく目標は世界制覇でしょう。ということで、海外企業も買収。2006年にアメリカで約200店を経営するカタリーナ・レストラン・グループを買収しています。
●ゼンショーグループのブランドまとめ 天下一などの中華も
ここまで出てきたブランド名をまとめてみましょう。
「すき家」(牛丼)「なか卯」(牛丼&うどん)
「ココス」(ファミレス)
「ビッグボーイ」「ヴィクトリアステーション」(ハンバーグ・ステーキ)
「華屋与兵衛」(和食)
「久兵衛屋」(うどん)
「はま寿司」(回転寿司)
「牛庵」「いちばん」(焼肉としゃぶしゃぶ)「宝島」(焼肉)
「天下一」「伝丸」(中華)
「ジョリーパスタ」「フラカッソ」(イタリアンファミリーレストラン)
「エルトリート」(メキシカンレストラン)
「モリバコーヒー」(コーヒー)
「ユナイテッドベジーズ」「マルヤ」「マルエイ」「ヤマグチスーパー(山口本店)」(スーパー)
「トロナジャパン」(冷凍ピザの製造販売)
「サンビシ」(醤油・調味料の製造販売)
「ココス」「キャローズ」(アメリカ)
本当えらいたくさんありますね。
●拡大路線突き進むゼンショーホールディングスに危うさ
規模が大きくなって仕入れなどで有利になるところはあるかもしれませんし、以前ゼンショーの小川賢太郎社長のインタビューを呼んだ感じでは徹底した効率化がゼンショーグループの強みのような気はします。
しかし、私は最初に"あまりグループであることをアピールしていないんじゃないかと思います"と書いたように、こういった積極的な買収にも関わらずどうもあまり相乗効果を出しきれていないのでは?という心配をしてしまいます。
また、積極的な拡大路線そのものにも、危なっかしさを感じます。たとえば、Wikipediaにはこんな話もありました。
"反面、急激にグループ拡大を進めたことにより有利子負債が急増したため、不採算チェーンの統廃合を進めており、どんぶり専門店の「たの家」、カレー専門店の「南南亭」、ハンバーガーチェーンの「ウェンディーズ」からは撤退した"
特に今どんどん買収しているスーパーなんかは、利益をすんなり上げられるのだろうか?と疑問を感じます。
●「かっぱ寿司」や「スシロー」もかつてはゼンショーグループだった!
それから、別の意味で買収がうまくいかなかったというケースもあります。私はゼンショーグループ内の回転寿司「はま寿司」を聞いたことのなかったですが、同じ回転寿司店では「かっぱ寿司」や「スシロー」なら知っていました。何とこれらの3ブランドをすべてゼンショーが支配していたことがあったようです。
しかし、過去形であることでわかるように、どうも喧嘩別れしたみたいなんですよね。
回転寿司事業では一時カッパ・クリエイト(かっぱ寿司)とあきんどスシロー(スシロー)の大手2社を傘下に収めて業界での地位確立を狙ったが、カッパ・クリエイトとは提携わずか半年で「提携凍結」となり、あきんどスシローとは経営陣からの反発を買う形で事業撤退(ホワイトナイトとなったユニゾン・キャピタル傘下のファンドへの事業譲渡)となり、以前よりグループで展開していた業界第5位「はま寿司」による展開にとどまっている。
この他にも、以下のような話がありました。
株式会社シカゴピザ - 宅配ピザと宅配パスタチェーン「シカゴピザファクトリー」を展開。2008年4月から株式会社トロナジャパンより分社して設立、2011年6月30日を以てグループ離脱。
●小川社長「世界中の人々に安全でおいしい食を手軽な価格で提供する」
こうした拡大路線のうちスーパーの狙いについて、先のNEWSポストセブンでは以下のように解説していました。
ゼンショーHDが赤字企業も多い地場スーパーに狙いを定めているのはなぜか。外食ジャーナリストの中村芳平氏がいう。
「同社は北海道大樹町に自前の牧場を持ち、そこで育てた牛の肉をステーキや焼き肉用としてマルヤで売り出しています。つまり原材料の調達から製造・加工、物流、店舗での提供まで一貫して行うことで、牛1頭ムダになるところがひとつもない。そこで総合力をもっとも発揮できるのが食品スーパーだったのでしょう。これから牧場で絞った牛乳を売り出したって不思議はありません」
製造小売り(SPA)を推し進めている点で、「外食業界のユニクロ」と中村氏は評価している。農業や水産業などの第一次産業が食品加工や流通販売まで行うことを6次産業と呼ぶが、確かにゼンショーのように外食企業が川下から川上まで大規模に事業の幅を広げるのは珍しい。
川下から川上までやるというのは確かに強みにできますので、わかる話。しかし、本当にうまく行っているのかどうかは気にかかるところ。"小川社長は外食産業では不可能だと言われてきた売上高1兆円を当面の目標に据えてい"るそうで、どうも買収ありきになっている感じがあり、心配です。
「世界中の人々に安全でおいしい食を手軽な価格で提供する」という目標がきれいごとでなく本気であれば、確かに利益をそれほど重視しないという選択肢もあるでしょう。ただ、潰れてしまえばサービスも提供できないわけですから、利益を出すということはとても大事なことだというのが私の基本的な考え方。積極的すぎる拡大路線には、やはり不安を覚えます。
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