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ジョブズ役の俳優、役作りでフルータリアンになり膵臓をダメにする


●スティーブ・ジョブズ役をやるために、フルータリアン生活を実践!

2013/11/4:スティーブ・ジョブズさんのこの手の話については、過去にもスティーブ・ジョブズ、すい臓がん、スピリチュアル、マクロバイオティックを書いています。そちらではスティーブ・ジョブズさんが食餌療法に凝ってなかなか手術を受けなかったという記事とともに、その記事に激しく反発するコメントを紹介しました。

 その話をやっていたため、私はジョブズのフルーツダイエットで、アシュトンの膵臓が... : ギズモード・ジャパン(2013.01.30 11:30)という記事を読んで、「ああ、やっぱりああいう健康法が死期を早めたのかなぁ……」と思ってしまいました。

<スティーブジョブズ役を熱演中のアシュトン・カッチャーは、自分の感情や経験活かして役になりきる演技手法「メソッド演技法」を実戦する俳優さんなんだそうです。
 ということで、今回アシュトンはjOBSのためにジョブズのフルータリアン生活を真似っこしていました。なので食べられるのは果物、ナッツ、種、トマトなど木に実る野菜だけという厳しい食生活>


●そもそも「メソッド演技法とは?役柄の状況を擬似的に追体験するやり方

 記事では、聞きなれない言葉がいくつか出ていましたので補足。まず、「メソッド演技法」というもの。Wikipediaでは、役柄の内面に注目し、感情を追体験することなどによって、より自然でリアリステックな演技・表現を行うことに特徴があるとしていた他、以下のような説明がありました。

<メソッド以前の演劇においては、役者は役作りや演技を行う際は、発声や仕草、パントマイムなどのテクニックを使用し、感情や役柄の表現を行っていたが、メソッドでは、そうした形式的で表現主義的な古典的な演劇手法と距離を置き、より現実と近い、自然な演技を追求している。そのため、演技をする過程においては、担当する役柄について徹底的なリサーチを行い、劇中で役柄に生じる感情や状況については、自身の経験や役柄がおかれた状況を擬似的に追体験する事によって、演技プランを練っていく>

 役作りでフルータリアンになり膵臓をダメにしたというエピソードを見ると、アホちゃうか?と思うもので、トンデモっぽさを感じました。ただ、Wikipediaには、「メソッド」はアメリカ映画、演劇を担う演劇方法、理論としての役割を確立した…とあったので、それほど珍しいものではないのかもしれません。

<メソッド演技法では、役作りのために自己の内面を掘り下げるため、役者自身に精神的な負担をかけ、そのため、アルコール中毒や薬物依存などのトラブルを抱えるケースも少なくない。マリリン・モンローやモンゴメリー・クリフトは役作りに専念しすぎるあまり、自身のトラウマを掘り出したがため、情緒不安定となり、以後の役者人生に深刻な影響を及ぼしたと指摘されている。
 演技自体も即興性が強いため、表現技術にメリハリに欠け、不明瞭なものになりがちであり、また、リサーチやリアリティを重視するあまり、役者の持つ表現力や想像力を疎外してしまうことも指摘されている>


●「フルータリアン」はベジタリアンよりさらにすごい進化形?

 もう一つ、すでに何度も出てきてしまっているのですが、「フルータリアン」についても補足。大体意味はわかるでしょうけど、ベジタリアンの一種であり、Wikipediaでは「果実食主義」という名称を採用していました。おそらく正確には「フルータリアン」が「果実食主義者」で、「フルータリアニズム」が「果実食主義」という対応ですね。

<果実食主義(Fruitarianism、果食主義)は、果実、種のみを摂取する菜食主義の下位分類名、食行動及び思想。動物性食品(肉、魚、乳製品、卵、蜂蜜等)と植物を殺す行為に基づく植物食(根菜植物、穀物を含む)を摂取しない。
 地面に落ちた果実のみを食する理想を持つ。しかし児童発達においては、必要栄養素が不足することがある。(中略)
2002年、コロンビア大学、The Health Promotion Program
 果実食による、カルシウム、タンパク質、鉄、亜鉛、ビタミンD、ビタミンB(特に動物由来で果物には含有されないビタミンB12 )必須脂肪酸の不足。それらを原因とする精神的不安定の可能性が指摘されている>

 地面に落ちた果実のみを食する理想を持つということなので、たぶん木になっている果物を無理やりもぎとるのではなく、自然に落ちたものだけ食べるのが一番良いという考え方なのでしょう。物すらも殺さずに果実だけを採るということで、通常のベジタリアンの進化形みたいな捉え方もあるようです。以前、ジョブズさんを調べたときはこのフルータリアンという話までは知らなかったので、へーと思いました。


●ジョブズ役の俳優、役作りでフルータリアンになり膵臓をダメにする

 異常は言葉の説明だったわけですが、問題はこういった役作りの結果ですね。最初私がトンデモじゃないのか?と思ったように、Wikipediaによると、メソッド演技法には、危険性の指摘などの批判があるようなのです。フルータリアンなりきりも十分危険ですが、アルコール依存症役のためにマジでアルコール依存症になりかねない…といった問題ですね。

<ソッド演技法では、役作りのために自己の内面を掘り下げるため、役者自身に精神的な負担をかけ、そのため、アルコール中毒や薬物依存などのトラブルを抱えるケースも少なくない。マリリン・モンローやモンゴメリー・クリフトは役作りに専念しすぎるあまり、自身のトラウマを掘り出したがため、情緒不安定となり、以後の役者人生に深刻な影響を及ぼしたと指摘されている。
 演技自体も即興性が強いため、表現技術にメリハリに欠け、不明瞭なものになりがちであり、また、リサーチやリアリティを重視するあまり、役者の持つ表現力や想像力を疎外してしまうことも指摘されている>

 テクニカルな批判はともかく、病気などのトラブルの批判は、今回のものにもそのものズバリという感じ。すでに記事タイトル<ジョブズのフルーツダイエットで、アシュトンの膵臓が...>でわかるように、スティーブ・ジョブズさん役の俳優は、インスピレーション、洞察は得られた一方で、膵臓をダメにしてしまいした...。

スティーブジョブズ役のアシュトン・カッチャーのコメント <映画のクランクイン(引用者注:撮影開始)2日前に病院に行ったんです。痛みで身体をよじりながら。検査してみると、私の膵臓は上手に機能できていなくて、かなり危険な状態になっていました。今考えてみると、本当に恐ろしかったです>

 といった感じで、フルータリアンは危険そうな感じ。ところが、「フルータリアン ダイエット」で検索をかけると、日本でもこの食事法に肯定的なものばかり出てきます。このような調子ですと私のブログにもまた非難のメールが来るかもしれませんが、上記のような人もいるよ…という話でした。


【本文中でリンクした投稿】
  ■スティーブ・ジョブズ、すい臓がん、スピリチュアル、マクロバイオティック

【関連投稿】
  ■低カロリーで太りやすくなる理由、ダイエットドリンクや断食ダイエットの罠
  ■スティーブ・ジョブズらカリスマの罪 アップルが普通の会社になるのはいいこと
  ■サイレントキラー「静かなる殺し屋」とは何か?実はあなたも狙われいる!
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