地震に備える話をまとめ。<震災時に役に立ったものリスト 支援物資や防災準備の参考に>、<とにかく役に立った!という声が多かったのは意外なものだった>、<本棚って実は危険!あらゆる対策をしたのに本が40万冊落ちる>などをまとめています。
2023/02/17まとめ:
●「書架から離れてください!」図書館で地震が起きると超危険
●震災時に役に立ったものリスト 支援物資や防災準備の参考に
2013/11/5:
千羽鶴は迷惑?震災被災地でいらないものリスト 寄せ書き・古着などで予告していた話。向こうで書いたように刻一刻とほしいものは変化していくため、下手に書かない方がいいかもしれないと考えて、一旦やっぱり書くのをやめようと決めました。ただ、「こういうものが役立ちました」というものですから、防災準備としても捉えることができます。
東日本大震災のときは物理的な被害の少なかった地域でも物流の混乱や停電などのトラブルが見られましたし、何かあった際のために用意しておくもの、といった観点からはやはり役に立つかなと思いました。以下、<みなさんの #震災時に役に立ったもの - Togetter>をベースにまとめていきます。
http://togetter.com/li/322992・水、ペットボトル
<飲料水について。地震直後はまだ水道が生きてます。家にいるなら確実にお風呂に水をためる。あといらないペットボトルにも、できるだけ確保しましょう。給水車に並ぶのはとてもきついです。日頃常備しておく方がいいと思います>
基本中の基本ですが、水です。ペットボトルは空になっても役に立ちますので、良いですね。
・保存が効いて無加工で食べられるもの(チョコレート等のお菓子)
<食べ物についてその1。電気ガスが止まるので、調理が必要なものは食べられなくなる可能性があります。調理なしでも食べられるものを常に用意しておくといいと思います。カロリーメイトとか。ラップ、紙皿は洗い物用の水の節約に便利です。
食べ物についてその2。自分の体験談ですが、震災直後に冷凍食品を車のダッシュボード(黒)に置いて解凍して食べました。冷凍食品の常備、陽を集める黒いボードがあると便利>
冷凍食品に関しては「ダメ」って人もいましたが、上記の他に「あっためるだけですぐ食べれるもの(冷凍食品もいける)」と書いている方もいて、見解が分かれています。この関係では以下のように、保存できるものであっても辛いものは良くないという意見がありました。
<#震災時に役に立ったもの とは少し違うんだけど、保存食で辛いもの(味)は避けた方が良いかも。 のど渇くから。 まとめにも書かれてあるけど、チョコなんかのちょっとした甘いものはやっぱり喜ばれるね>
●とにかく役に立った!という声が多かったのは意外なものだった
・ラップ(食品ラップ)
これがすごく多かったです。予想していなかったのでびっくり。理由は"食器洗いしなくていい"というのが大きいですね。これは先の水の貴重さとも関係してきます。食器洗いに貴重な水を使ってはもったいないですからね。また、以下の方はこのラップに加えて、トイレットペーパーを挙げていました。
・トイレットペーパー
<サランラップとトイレットペーパー。止血、容器代わり(皿洗いの水節約)、防寒、衛生、とひっぱりだこ。あんなに役立つとは思わなんだ>
・ウェットティッシュ
これは超王道。ウェットティッシュもたくさんの方が挙げていたものです。このウェットティッシュに近い衛生面に関わるものとしては、それぞれ1人だけですけど、以下のようなものもありました。
・タオルなどの布類
・水のいらないシャンプー
●基本中の基本である懐中電灯・ラジオはもちろん役に立った!
・懐中電灯
・ラジオ
<ライトとそれ用の電池(単2とか普段使わないから要確認)。赤ちゃん用おしりふきみたいなやつ(ウェットティッシュ、消毒、お風呂入れないときの衛生)。手回し携帯充電器(ないよりいい)>
これらは言うまでもないというところですけど、やはり役立ったのか複数の方が。合わせ技で「手巻き充電ラジオライト」といものもありました。ここではさらに、同じ電気製品系をまとめて紹介していきますが、特に乾電池というのは重要。これがないとどうにもならないことがあります。
・乾電池
・乾電池で充電できる携帯充電器
・携帯電話
・SNS(Twitter、mixi)
<・電話の使用は極力避ける。被災地域同士はまず繋がらない。
・安否確認、報告はTwitter、FacebookなどのSNSやSkypeなどが有用。
・mixiのログイン履歴が生存確認にもなる。
・Twitterの情報拡散は公式RTで行う>
ただし、不完全な情報は余計混乱するということに注意。
千羽鶴は迷惑?震災被災地でいらないものリスト 寄せ書き・古着などの方でもかなり強調しましたが、こちらでも以下のようなツイートがありました。デマだらけであるSNSは一長一短であり、個人的には難しいと感じますね…。
<情報はラジオ、Twitter、mixi、Facebookを使用。ラジオは聞きたくないときは切っていい(二日目以降さっぱり役に立たなかった)。電話、メールは繋がらず。情報の取捨選択は必要。デマ、解決済みのSOSなどに惑わされないようにする>
・カセットコンロ
<カセットコンロおよびアウトドア用の調理グッズ(最強アイテム。持ってると崇められる)。クロックスみたいな履きやすくて底の厚い靴(割れたガラスの上を歩ける、履きやすいとすぐ逃げれる)>
カセットコンロも王道なんですかね? かなり言及している人が多かったです。ただ、カセットコンロでやばいな…と思ったのが、カセットコンロに使う燃料に使用期限があるだけでなく、カセットコンロそのものにも使用期限がある場合があること。肝心なときに使えない…ということがあるんですよ。
●肝心なときに使えないことがあるという盲点 それでも準備は大事
あと、防災用品関係では、食品類も同様に賞味期限切れで「肝心なときに使えない」というのはよくあります。便利そうに見えて、防災セットって意外に厄介なんですよね。あと、別な方向性の理由で「肝心なときに使えない」としては、以下のようなツイートがありました。
<これは、役にたったとかじゃないけど…家庭用の災害用の備蓄は、使えなかった。地震だけならいいんだが、津波が最優先する場合は、寧ろ何も考えずに飛び出すが吉。構ってたら死ぬよ。…ちなみに、家に水の備蓄がかなり一杯あったのに全部流れたよくそwww>
ただ、防災グッズとしては閉まっておく場所の問題もありそうですね。本来の目的からすると一番便利な場所に置く必要があるのですが、一生使わないってことの方が多いので大抵すぐには手の届かない場所にしまいこんでいます。とりあえず、うちでは場所を決めてまとめて入れるようにしています。
あと、家の備蓄が無駄に自体は仕方ないでしょう。家が無事かどうかは場合によって違っており、家の中のものが使えた場合はやはり「役に立った」という感想になっていたはずです。たとえ無駄になる可能性があっても、準備だけはしておいた方が無難でしょう。前述の通り、被災地以外でも物流の混乱を避けて、弱者を助ける効果があります。
・自転車
私は意外でしたが、自転車が大人気。自動車が使えない、あるいはあまり使いたくない状態で、行動範囲を広げてくれる便利なものという感じでしょうか?
・紙とペン
"紙ペンとテープ(家族への伝言ができる、避難所行くとか)"の他に、確かもう1人挙げていた方がいたと思います。
・お金
「5000円くらいあると安心」「県またげるくらいのタクシー代」と2人挙げていました。
最初に「時期によってほしいものが異なるために一概に言えない」ということを強調しましたけど、結局、心配していた
千羽鶴は迷惑?震災被災地でいらないものリスト 寄せ書き・古着などとの内容の重なりはほとんどありませんでした。役に立つもの・役に立たないものは、意外なことに、ある程度決まっているようです。まとめて良かったと思いました。
●本棚って実は危険!あらゆる対策をしたのに本が40万冊落ちる
2022/04/03追記:あらかじめ保存しておく…といった防災準備とは違う話なのですが、地震の際に命を守るために必要な防災準備の参考になりそうな記事がありました。一見関係なさそうな
本40万冊が落下、地震に頭抱える図書館 傾斜5度でもダメだった:朝日新聞デジタル(2022年4月2日)という記事です。
なぜこれが防災準備と関係するのか?というと、本棚から本が出てきて下敷きになる可能性があるため。本棚の危険性というのは、2011年の東日本大震災のときに強く言われていて、対策をとったものの役に立たなかった…というのが今回ニュースでした。一般家庭でも本棚には注意が必要でしょう。
<11年前の東日本大震災では87万冊(本館)が落下し、建物の損傷も大きかった。以来、書棚の固定が進められ、様々な落下対策もとられてきた。
各地の図書館でも広がるのが、落下防止バーだ。揺れると棚の下部からバーがはね上がり、本を止める仕掛けだ。今回、多くの本がバーを飛び越えて落ち、役立たずだった。
見た目もかまわず、荷造りひもを網のように渡した棚もある。落下を防いだ所もあったが、これでは本の貸し出しに勝手が悪い。
同館では、昨年2月の福島県沖地震でも同様の被害があった。このため、今年「決定打」として導入しようとしていたのが、傾斜がついた棚だ。書棚の奥に向けてそれぞれ5度、4度、3度の角度をつけ、一部で試していた。5度の棚は、落ちた数はやや少なかったという。ただこの棚では、斜めになった本が、後ろの棚の本と触れてしまい、傷つきやすいという難点がある>
●「書架から離れてください!」図書館で地震が起きると超危険
2023/02/17まとめ:一つ上の<本棚って実は危険!あらゆる対策をしたのに本が40万冊落ちる>で、「図書館のリスクについては過去にも書いたはずなので、今度まとめたいです」と書いていた話がこちら。当初、<図書館体操第一 「書架から離れてください!」と、大声で呼びかける動きも>というタイトルで書いていた話でした。
2013/2/24:ユニークだなと思って紹介したくなったのが、
図書館体操、知ってる? 日常業務から考案、動画話題に(2013年2月21日16時24分 朝日新聞【日野克美】)という記事です。図書館の日常業務を広く知ってもらうためのもの…なのですが、一部真面目な要素があります。
<図書館の日常業務を広く知ってもらおうと、仙台市の図書館スタッフが「図書館体操第1」を考案した。独特の動きが、図書館員らの間で話題になっている。
仙台市青葉区の東北学院大学中央図書館のスタッフ庄子隆弘さん(39)が昨年5月に考案した。本の置き場所を移動させる作業を思い浮かべながら体をリズミカルにひねったり、相談に訪れた利用者の話に大きくうなずいたり。図書館員の日常の業務を12の運動にまとめて、長さ3分間の体操に仕上げた。
体操中には「書架から離れてください!」と、大声で呼びかける動きも。「東日本大震災の時に、とっさに声を出せなかった反省も体操に込めた」と庄子さんは話す>
ユーチューブ公開日: 2012/11/27
<図書館体操とは、みちのく図書館員連合(略称:MULU:ムル)の庄子(@yunbo_7)が考案した、図書館員のための体操です。
図書館員の日常業務を体操にすると共に、2011年3月11日に発生した東日本大震災で大きな被害を受けた東北の図書館員として、記憶が風化しないように、また防災意識を体操を繰り返すことで持ち続けるという思いを込めています>
朝日新聞では"図書館員らの間で話題になっている"とありましたけど、ユーチューブでも感想がありました。
ymaru5861
<mixiの記事から検索してたどり着きました。
私もライブラリアンですが、つい楽しんで視聴してしまいましたw
とりあえず明日の出勤日にでも紹介したいと思います♪>
しかし、考えてみると、図書館ってのは地震ではすごく危険な場所なんですね。
そちらの対策を進める方が常道な気もしますけど、どうしようもないんでしょうか。検索してみると、本も出ていました。図書館で地震があると危険…という認識は結構広まっている感じです。
<図書館にいるときに地震が起こったらという想定で,どう行動するとよいか,準備は何をしておくとよいか,すぐにできることをうまく生理している。図書館以外の公共施設でも,同じ発想で対応するとよいかもしれないので参考になる。
災害の復旧のための情報提供という視点が弱いかもしれない。
ほとんどの図書館で,平成三陸津波以降,災害対策のための情報を整理して提供したはずで,参考文献にうまく反映できているはず。
ps.
地震に強い図書館であったり,本が落下しにくい書架など,長期的な対策は別に考えるとよい。
情報システムの地震における対応などは専門家による考察があるとよいかもしれない>
「本が落下しにくい書架」が本質的だと思いますし、これは図書館だけじゃなく一般向けにも使えます。どでかいビジネスチャンスがありますので、本棚屋さん(?)は是非商品開発してもらいたいところです。
2023/02/17追記:当時は以上のように書いていました。ただ、その後、<本棚って実は危険!あらゆる対策をしたのに本が40万冊落ちる>で書いたように、対策した図書館でも本が落下しています。落下しにくする時点で効果はあるものの、リスクは残るのでしょう。いっそうの対策とともに、危険だという認識を広める必要があります。
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