日本の作家・漫画家のブラックな職業?奴隷的に働かされて大変!の続きです。
「日本では、作家が連載するんですよ」「えええっ!?」:日経ビジネスオンライン
とり・みき 、ヤマザキマリ、清野 由美 2013年9月24日(火) 7ページ
http://business.nikkeibp.co.jp/article/interview/20130903/252975/?n_cid=nbpnbo_mlt&rt=nocnt とり・みき マンガ家 熊本県出身。ギャグマンガをメインにしながら、エッセイコミックやストーリー物も手がける。94年『DAI-HONYA』98年『SF大将』で星雲賞、95年『遠くへいきたい』で文春漫画賞を受賞。
ヤマザキマリ 漫画家 東京都出身。1984年にフィレンツェの美術学校で油絵を学び始める。1997年から漫画家として活動を開始。2010年、『テルマエ・ロマエ』で2010年度漫画大賞、手塚治虫文化賞短編賞を受賞。
こういった話だと「マンガ家vs編集者」という話なのか?という誤解もされそうですが、実はそちらも否定しています。
マリ:土日も含めて、毎日、働いていますからね! 取材で旅行に行っても原稿用紙と筆記用具とスキャナーは持参必至。
とり:まあ、編集さんの側も、複数の担当作家を持って、作家が原稿を遅らせたがために、行こうと思っていた休日の旅行に行けなかった、みたいな目にも遭っていますけどね。
マリ:とり先生、そんな目に遭わせたの?
とり:いや、一般的な話ですよ(笑)。編集さんだって、苦労や言い分はあるわけで、マンガ家vs編集者みたいな話にはしたくない。でも、ヤマザキさんは締め切りを守るから、その主張は堂々とやってもかまわないです。確かにマンガ家は、曜日も土日休日の感覚もなくなりますね。
ここらへんのエピソードでピンと来る方がいるかもしれませんが、これって漫画や小説に限らず日本のブラック企業問題と重なる部分があると思います。長時間労働、残業自慢的な心理と似ています。
以降の話も日本的な根性論的な逸話があり、漫画・小説特有の問題と言うよりは、日本社会全体の問題の方が大きいのではないかと感じました。
――でも、編集者の言い分だってあると思います。「会社員なのに、作家のムチャに付き合わされて、私生活を犠牲にしている私」という思いもあるのでは。
とり:まったくもってその通りです。でも、もっとドライであっていいんですよ。昔気質の作家さんや編集さんは、それを嫌うんだけど、僕はむしろビジネスライクな方がありがたい。仕事にヘンなロマンや過剰な同志的思い入れは持ち込まないでほしい。前回で言ったように、編集さんが何役もしょい込まないで、マネージャーやエージェント(代理人)とパブリッシャー(出版社)の役割がはっきり分かれていれば、そのあたりはかなりすっきりするんです。
マリ:ああ、そうですよね。
とり:現実には経済的事情でマネージャーを頼むのは難しいことが多いけど、本来、作家を叱咤して納期に間に合わせるのは作家側の人間の仕事ですよ。夜中に作家の自宅まで押しかけてきて待機、とか、そういうことは、お互いになくなったほうがいい。落としたら、それ相応の契約不履行のペナルティを作家に負わせればいいんです。
――でも、当の編集者にも、そういう作家なりマンガ家なりの面倒を見ていることに、ヒロイックな自己陶酔を感じたりするカルチャーが、日本の出版界にはありますから。
確かに。日本の編集者業界には、そういう武勇伝が好まれる下地ってありますよね。
とり:すごくある。編集者もそういう作家との関係を、2人だけの特殊なものとして考えている人がいまでもいる。伯楽とジャジャ馬……ならまだいいけど、先に述べたように、愛憎入り乱れたドロドロした一種の疑似恋愛。前に述べたように、アメリカのような人間味のないエージェント制に全面賛成ではないんです。ああはなってほしくないんだけど、といって分を超えて過剰な人も困る。
――とり先生を始め、いろいろと大変な筆者さんを抱えておられる編集Yさん、その辺はいかがでしょうか。
編集Y:はい、思い当たる節が多々あります。ドライにやるべきかと思いつつ、“作家さんのために無理をしている”という、その“過酷さ”に陶酔しちゃうんです。編集者に限らず、日本の会社員に広く当てはまると思うんですが、みんな「そうはいっても一番働いているのはオレだぞ」と思いたいんですね。それで、作家から、あるいは取引先からどれほどひどい目に遭ったか、そのせいでどれだけ苦労をしたか、という話を、オレ様自慢として人にしてしまう。
――無理している人のほうが偉い、みたいな。
編集Y:「自分が入院中でも、作家さんのためにこんなに働いているオレ」、みたいな(註:この原稿は担当Yが入院中に仕上げました)。
編集者さんも自分で「日本の会社員に広く当てはまると思う」と言っていますね。
ただ、編集者と漫画家の関係がこういう日本的な美談ばかりと考えるのも、違っているんじゃないかと思います。編集者の漫画家に対する扱いがひどいって話はちょくちょく聞くためです。
有名なのは1970年代の人気作家だった吾妻ひでおさんの暴露漫画です。
【画像】漫画の担当、編集怖すぎやろwwwwwwww - なお、まにあわんもよう@なんJ
http://naomani.com/articles/14010.html これだけだと大嘘書いているかもしれないじゃん……という話なんですが、作家を大事にしないって話はさっきも書いたように他でも目にするんですよね。
私がうろ覚えだったのだと「編集担当は漫画家を何人潰したかを自慢しあう」なんてひどい話があり、検索したらそれそのものは出てこなかったものの、「漫画家を何人か潰して一人前」という似たような話は出てきました。
漫画編集者って本当にろくなのいないんだね:2pmちゃんニュース
…無念Name としあき 12/08/05(日)10:23:54 No.135152341 del
漫画家側の話を鵜呑みにするのもフェアじゃないかも知れんが
漫画家が納期上仕事受けられないと言っても
断るとウチでは描かせないぞと脅しにかかるとか聞いた
編集部は漫画家を潰すのが仕事らしい
それでいて作品は作家と編集のコラボレーション()とか言っちゃうんだよね
笑わせる
漫画家のワナビの人は同人専業になるか、ライン工でもいいから別の仕事した方が
人間らしい生活が送れそう
…無念Name としあき 12/08/05(日)10:30:38 No.135153371 del
>編集部は漫画家を潰すのが仕事らしい
漫画家を何人か潰して一人前ってきいたぞ
http://blog.livedoor.jp/horetahareta/archives/1484378.html ここでも「漫画家側の話を鵜呑みにするのもフェアじゃないかも知れんが」と私と同じような断りを入れています。
ただ、この手の話には本当事欠かないので、何らかの問題はありそうな気がします。
そういえば、漫画家に限らず出版社が作家を大事にしないという話は、アマゾンの電子書籍上陸前夜にも確か話題になりましたよね。私には到底望ましい状態だとは思えません。
追加
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