日展(日本美術展覧会)の篆刻で不正審査、派閥で配分 お金の問題も多数などの続報です。
日展審査員が洋画分野で事前指導 本年度も - 西日本新聞
2013年11月20日(最終更新 2013年11月20日 12時12分)
公募展の日展「洋画」の分野で、審査員が所属会派の作品を事前に指導していたことが20日、日展関係者への取材で分かった。長年の慣行で、現在開催中の本年度の日展でも事前指導があったという。
日展の寺坂公雄理事長が所属する「光風会」の幹部によると今年9月、審査員長の寺坂理事長を含む数人が約30人を指導。1人につき3~10分、途中まで仕上がった作品を見て、この中から入選した人がいたという。
中山忠彦前理事長によると、自身が所属する「白日会」でも、審査員が事前に指導する「研究会」を数十年前から開いてきた。
http://www.nishinippon.co.jp/nlp/showbiz_news/article/53474 これだけだと、う~ん、そんなに目くじらを立てるほどかな?と思います。
別記事も見てみます。以下の記事のタイトルだともう少し問題がわかる感じでした。
日展、審査員が事前指導した作品の多くが入選か?
朝日新聞デジタル | 執筆者: 朝日新聞社提供 投稿日: 2013年11月20日 10時25分 JST | 更新: 2013年11月20日 10時25分 JST
http://www.huffingtonpost.jp/2013/11/19/nitten_n_4305650.html?utm_hp_ref=japan 寺坂理事長は「作家を育てるためにやっており、指導を受けた人でも作品が悪ければ落としていた」と取材に話したそうで、気持ちもわからないでもないですが、このタイトルだと全員じゃなくても入選者が多くなるという結果になったのでは?と問題視しているんでしょうね。
こちらは本文を読むと、さらに何がマズいか理解できます。
審査員の判断基準が身内だけに伝わり、公正な審査を妨げた可能性がある。入選数を有力会派に事前配分していた書道に続き、他の分野でも審査の不公正さが発覚した。
まあ、そりゃそうですよね。審査員の判断基準で指導しますので、そのままそれが本番の審査の基準に繋がります。
上記の記事の有料版は以下です。
日展、審査員が事前指導 洋画・工芸、自会派の多数入選 正副理事長会派も
2013年11月20日05時00分
http://www.asahi.com/articles/TKY201311190629.html?ref=nmail こちらでは審査員は複数の会派から来ているのだから「影響が少ないはず」という反論も載っていました。
しかし、ちょっと「問題ない」とも言い切りづらいなと思うのが、事前指導で謝礼が渡されていることです。
謝礼無しでタダでやれってのも変な話にはなるのですが、多いところでは"交通費のほか"に"謝礼10万円を払う"そうです。この金額には賄賂っぽさを感じてしまう人も多そうです。
今回の件に関しては書道の不正と異なり、私は問題だと言い切るのにもためらいを覚えるのですが、日展は会派に所属していない人もお金を支払って出品するというシステムを取っています。
既に審査員が会派所属の人で構成されている時点で、どこの会派でもない人の高評価は難しそうなのですが、形だけでも公平を期するのであればやはり事前指導は望ましくないことかもしれません。
どうも各会派は日展出品作品を特に集めて指導しているようですので、謝礼の受け取り禁止だけでなく、出品作に関しては審査員が一切指導しないくらいはやって良いかもしれません。
追加
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