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スコットランドだけでなく北アイルランド・ウェールズも独立の動き イギリスのEU離脱で独立や統一の住民投票実施要求が活発化


 最初の投稿タイトルは、<スコットランドがイギリスから独立する可能性が高いって本当?>というスコットランドだけのもの。うちの投稿自体は正直全然読まれなかったのですが、2014年9月のスコットランド独立住民投票のときは、日本でも大きく報道されました。その後の独立運動や北アイルランドやウェールズの独立などの動きも書いています。

冒頭に追記
2022/01/17追記:
●EU離脱で逆転!スコットランド独立機運が高まるのは当然な理由 【NEW】


●EU離脱で逆転!スコットランド独立機運が高まるのは当然な理由

2022/01/17追記:その後どうなったかな?と検索してみると、まだ独立の動きがあるみたいですね。2021年5月3日に、再燃するイギリスからの独立議論 迫るスコットランド議会選:東京新聞 TOKYO Webという記事が出ていました。読んでみると、イギリスのEU離脱に絡む話のようです。

 記事で出ていた語学教師は、独立を目指す少数与党スコットランド民族党(SNP)を支持する活動をしています。しかし、2014年の独立を巡る住民投票ではむしろ反対派でした。なぜかと言うと、当時は<当時EU加盟国だった英国からの独立は、EUから去ることも意味した>ため。ところが、イギリスの方がEUから離脱してしまい、状況が完全に逆転してしまったのです。

 独立反対が過半数を占めた当時の住民投票では、この語学教師と同じ理由で反対を選んだ人が少なくなかったといいます。英上院議員らの調査では、反対支持者の15%(複数回答)はEU残留が「重要な判断基準」だったとのこと。データ的にも明らかです。EU離脱でスコットランド独立の機運が高まるのは当然といった感じでした。


●イギリス=イングランドではない 複雑な国民の意識

2013/11/22:それぞれが別々の代表を持っていることからサッカーファンの方だとご存じの方も多そうですが、まずスコットランド…という地域の印象が多くの日本人には薄いかもしれません。

 以前、アメリカについてはアメリカの州の独立性・自律性・自治 上院・下院の優越という話で、日本の都道府県とだいぶ感覚が異なるという話をしました。

 実はイギリスも複雑であり、日本で一般的な「イギリス」という呼称でさえも注意が必要なのです。
イギリス

グレートブリテン及び北アイルランド連合王国(グレートブリテンおよびきたアイルランドれんごうおうこく、英: United Kingdom of Great Britain and Northern Ireland)、通称イギリスは、イングランド、スコットランド、ウェールズ、北アイルランドの4つの「カントリー」から構成される立憲君主制国家であり、英連邦王国の一国である。(中略)

日本語では、グレートブリテン及び北アイルランド連合王国あるいはグレートブリテン及び北部アイルランド連合王国と表記される。通称は、イギリスや英国(えいこく)が一般的だが、その語源はいずれもイングランド単体との関係が深い言葉であり、「UK」や「グレートブリテン」を表すには、相応しくないとも考えられる。
Wikipedia

 私の中学時代に来ていた英語のアシスタントティーチャー(って言うんですかね?)の方は、イギリス人ではなくウェールズ人という感覚だという説明でした。日本だって地域同士で仲悪く罵り合う人がいるのですけど、こういう感覚は理解しづらいと思います。


●スコットランドがイギリスから独立する可能性が高いって本当?

 そういった背景があるのですが、「実はスコットランドが独立間近なんだ」という話を2ちゃんねるで聞きました。私は知らなかったですし、正直意外でした。一時期テロがちょくちょくあったように、私としては北アイルランドの方がヤバいと思い込んでいました。

 どうもこれは来年2014年9月18日に住民投票があることと関係しているようですが、以下の記事のタイトルを見ると2ちゃんねるの見方とはだいぶ異なるように見えます。

スコットランド独立の住民投票まで1年、グラスゴー市民は冷めた見方 写真2枚 国際ニュース:AFPBB News 2013年09月19日 09:32

 まあ、中身は違うかもしれませんので、ポイントを見てみます。書き出しはこうでした。
 貧困や病気についての風評に悩まされる一方で、経済が上向く兆しもある。スコットランド最大の都市グラスゴー(Glasgow)はこうした対照的な要素を併せ持つ。英国の分裂に関する意見でも同様だ。

 ここを読むとスコットランド全体では独立機運が高まっているけど、グラスゴーだけ例外って感じでしょうか? 実際、記事の続きでも、グラスゴーの人の意見は反対が多く紹介されていました。

 理由の一つは前述の経済回復から取り残されいるというのもの。「独立したって何も変わらないよ。金がない。ジャンキー(麻薬中毒者)があちこちいる。政治家はこの地区のために何もしていない」(潰れた宝石店元店主)と悲観的です。

 ある政治学を学んでいる学生も「英国から分離したらどうなるのかはっきりしていない問題が山積している。スコットランド独自の軍を持つのか、国連(UN)や北大西洋条約機構(NATO)には加盟するのかなど」と言い、「反対票を投じる」と話したそうです。

 では、グラスゴー以外は賛成なのか?と言うと、そう単純な話でもないようです。"現時点で賛成票を投じる意向のスコットランド人は全体の3分の1ほど"ということで、独立賛成が過半数ということではありません。

 でも、態度を決めかねている人も多いでしょうから、これはただちに独立が起きないというわけでもないでしょう。実際、独立を目論むスコットランド国民党(スコットランド民族党)は、強気の姿勢を崩していないそうです。


●民族主義を重んじ地方主義で独立を支持するのは右派…と思いきや実は左派

 ところで、このスコットランド国民党というのはおもしろいですね。"民族主義を重んじる地方主義政党"ということで、私はてっきり右派だと思いました。

 しかし、実は"政治的には社会主義(社会民主主義)を基調として"(Wikipedia)いるそうです。偏見はいかんですね。

 先のAFPBB Newsでは、"サモンド党首は、独立後は北海(North Sea)の石油資源で豊かになるだけでなく、スコットランドの伝統的な左派に訴えかけるような平等主義の拡大を実現すると約束している"とも書いていました。

 この「左派に訴える」というのは、てっきり右派が左派の懐柔を狙ったのだと思ったのですけど、左派が自分たちに近い勢力からの支持を確実にするための方針だったようです。

 ところが、スコットランド国民党(スコットランド民族党)のこの作戦は、それほど万全ではなかったのかもしれません。上記の記事の9月18日のおよそ1か月後、こんなニュースがありました。
スコットランド民族党が補選で敗退-独立投票1年後に控えて - Bloomberg

 10月25日(ブルームバーグ):スコットランド歴代王の居城が置かれたことで知られるダンファームリンで実施された24日のスコットランド議会補選で、独立を目指すスコットランド民族党(SNP)の候補が敗退し、労働党のキャラ・ヒルトン氏が勝利した。(中略)

英PA通信によれば、(中略)ダンファームリンで行われた補選では、労働党が42.5%の票を獲得し、SNPの得票は30.6%にとどまった。
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-MV7E386TTDS101.html

 飽くまで補選であり、個別の事情が大きく作用した可能性がありますが、独立に積極的な政党の方が大きく敗れました。

 先ほどの支持率3割というのは、この後支持を増やして過半数に達するのは不可能というほど、非現実的な数字ではありませんので、「独立はない」と断言するにはまだ早いです。

 しかし、かと言って、独立濃厚と考えてしまうとそれはそれでだいぶ違う認識で、どちらかと言えば独立賛成は劣勢というくらいが今の状況ではないでしょうか?


●イギリスのEU離脱で独立で住民投票実施要求が活発化してしまう

2017/04/24追記:EU離脱が決定した時点で、スコットランドの独立機運が再び高まるのではないか?と言われていました。言っていたよりは時間が経ったたのですが、今になってスコットランド独立という話になっています。スコットランド自治政府のスタージョン首相が、スコットランド独立を問う住民投票の実施を要求する書簡を英政府に送ったのです。

 スコットランド独立論争が再燃。なぜこのタイミングで? | ハーバービジネスオンライン(2017年04月09日 岡本泰輔)によると、イギリスは、この書簡を送った2日前の29日に、EUに離脱交渉開始を正式に通知しています。EUや他国との交渉など、クソ忙しくなるこの時期によりによって…という話です。

 ただ、記事では、むしろ忙しくなる時期を狙ったのでは?との見方。英政府が離脱交渉で忙しくしている期間だからこそ、スコットランドの独立議論にかまっている時間はない、つまり時間が十分ある時よりも、独立容認へと傾きやすいだろうという狙いという見方でした。また、離脱交渉は難航する確率が高いです。そうなると、スコットランド国民が、英国の未来を不安に思うことにつながりますから、スコットランド独立住民投票で独立賛成票を有利に集めることができると考えられます。

 そもそもスコットランドでは、62%がEU残留を支持。EU離脱は望んでいませんでした。しかも、当初予想されていたEU単一市場へのアクセスがある「ソフト・ブレグジット」路線ではなく、EU単一市場からも脱退する「ハード・ブレグジット」路線をとることになってしまったので、ますます反対の気持ちは強まっているでしょう。こうなってしまったのも致し方ないところだと考えられます。


●スコットランドだけでなく北アイルランド・ウェールズも独立の動き

2017/05/17:てっきりスコットランドだけの話だと思ったEU離脱交渉以上に深刻、英国内の分裂リスク:日経ビジネスオンライン( 蛯谷 敏 2017年3月30日)というタイトルの記事。北アイルランドの話まで出てきてびっくり。ただ、最初の投稿でも<一時期テロがちょくちょくあったように、私としては北アイルランドの方がヤバいと思い込んでいました>と書いていたように、もともと北アイルランドは独立志向が強い時期がありましたからね。

 北アイルランド - Wikipediaでは、北アイルランドの分離独立を目的とする"IRA暫定派を始めとするナショナリストとユニオニスト双方の(中略)抗争が続き、(中略)北アイルランド問題によって社会と経済の混乱は極めて劣悪なものになった"としています。しかし、"1990年代になると和平への道が模索されはじめ"、ベルファスト合意が形成されることに。過激派によるテロは収まっていました。

 今回の記事によれば、北アイルランドは今回「独立」ではなく、「アイルランドとの統一」を求めているようです。3月4日に実施された北アイルランド議会選挙では、このアイルランドとの統一を求めるシン・フェイン党が躍進。英国政府による統治を支持する民主統一党(DUP)が1921年以来、初めて過半数を割り込み、その差はわずか1議席となってしまいました。

 このシン・フェイン党は、統一を巡る住民投票をすると主張しているそうで、こちらもスコットランドとともにイギリスからの離脱問題が深刻化するおそれがあります。さらに予想外だったのが、"ウェールズでも英連合王国からの独立を目指す動きが活発化するなど遠心力が高まっている"とも書かれていたこと。ウェールズについては詳しい説明がなかったものの、英国は精神的にバラバラになっているようです。


【本文中でリンクした投稿】
  ■アメリカの州の独立性・自律性・自治 上院・下院の優越

【その他関連投稿】
  ■イギリスニュース集 イギリスの公務員や政治はいい加減?など
  ■イギリスのEU脱退は脅迫 Brexit(脱EU)をかけて国民投票をする理由
  ■サッチャー元首相イギリス人に嫌われ、死を祝う歌が全英1位に
  ■イギリスニュース集 イギリスの料理は本当にまずいのか?など
  ■その他の海外について書いた記事

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