2018/07/07:
●クロールのバタ足に抵抗を増して遅くなる効果 研究で今頃判明
●バタ足なしなら速いが、そもそもバタ足なしでクロールは泳げるのか?
●抵抗が大きくなる秒速1.3メートルって具体的にどれくらいの速さ?
2022/08/13追記:
●日本泳法に関する研究をしていた大学准教授が無免許運転で逮捕 【NEW】
●今も生きる日本泳法 水難救助やアーティスティックスイミングで 【NEW】
●クロールのバタ足に抵抗を増して遅くなる効果 研究で今頃判明
2018/07/07:クロールのバタ足は、当然バタ足を頑張るによって速くなっているんだと思いきや、抵抗を増して遅くなる効果があるという研究が判明した…という話。早く言ってよ!と思うのですけど、実際にはかなりややこしい説明です。まず、どんな場合にもバタ足が逆効果なのか?と言うと、そうではないんですよ。
筑波大と東京工業大の研究チームによると、秒速1・1メートル(100メートルのタイムで90秒91に相当)の低速ではバタ足(キック)は推進力になっています。つまり、泳ぎが早くない人はバタ足をした方が早いんですね。しかし、秒速1・3メートル(100メートルのタイムで76秒92に相当)より速くなると、足の動きで生じる水の抵抗が大幅に増えるというのが、今回の研究でわかったことです。
小学生も含め多くの選手の泳ぎに関係すると説明されていたので、みんな関係ないってことでもなさそうなんですけどね。あとでタイムを調べてみますけど、筑波大の高木英樹教授は「振れ幅の小さい、しなやかなキック(バタ足)を打ち、水をつかむ上半身の技術を磨くことがタイム向上につながるだろう」と話していました。
(
クロールのバタ足、速くなる効果なし むしろ水の抵抗増 - 一般スポーツ,テニス,バスケット,ラグビー,アメフット,格闘技,陸上:朝日新聞デジタル 杉本崇 2018年7月4日11時09分より)
●バタ足なしなら速いが、そもそもバタ足なしでクロールは泳げるのか?
実際に皆さんのタイムはどれくらいか?ってのが気になるのですけど、その前にもう一つややこしいところを。前述の説明であれば、泳ぎが下手な人はバタ足をして、泳ぎがうまい人はバタ足をしない方が良いと言えます。しかし、そもそもバタ足なしでのクロールは泳げるのか?というところが問題になってくるんですよ。
ここらへん記事ではどう書いていたのか?と言う話。記事では、クロールで速く泳ごうとすると腕の回転も増やす必要がある一方で、腕とキック(バタ足)の動きは連動しているため、キックの回数も増加してしまうとも書かれていたんですよ。なので、そもそもバタ足をしないクロールをするというのが難しいようです。
ただ、検索かけてみると、バタ足なしでクロールを泳いでみました…という「やってみた」の話が、結構出てきますので不可能というほどではないようです。前述の通り、研究者はしなやかなバタ足というアドバイスでしたので、バタ足なしの方が早いとは限らなそうなんですけど…。
●抵抗が大きくなる秒速1.3メートルって具体的にどれくらいの速さ?
さて、バタ足による抵抗が大きくなるという境界である秒速1・3メートル(100メートルのタイムで76秒92に相当)は、どれくらいの速さの人を指しているのか?という話。
【水泳】クロール(自由形)25mの平均タイムは何秒?レベル・目安表も公開。 | SwimmingLovers|水泳愛好家のブログによると、水泳未経験者の平均タイムは男性でも20秒以上とのこと。距離が異なるので修正が必要です。
境目である100メートルのタイムで76秒92というのは、25メートルですと19.23秒。水泳を習っていない人で普通より遅い人でしたら、バタ足は効果ありと考えて良いようです。ちょうど境目に近いあたりですね。ただ、研究者が言っていたような、抵抗が少ないバタ足をする効果は、遅い人たちでもあるのかもしれません。
一方、水泳経験者でなくても平均より早いという人でしたら、すでにバタ足の抵抗が大きくなる領域に突入しています。また、水泳経験者の平均タイムは女性でも17秒程度とされていたので、水泳をちゃんとやった人はほとんどこのバタ足マイナス効果領域に入るのでしょう。かなり多くの人が入る領域のようでした。
●日本泳法に関する研究をしていた大学准教授が無免許運転で逮捕
2022/08/13追記:以前、無免許運転で逮捕された大学准教授の主な研究業績を見ていると、「台湾に伝えられた日本泳法」「東京高等師範学校における日本泳法に関する研究」「自然水域における水辺活動の安全向上(日本泳法からの検討)」などといった感じで、日本の伝統的な泳ぎ方についてが特に専門のようでした。「日本の泳ぎ方はすごい!」という感じの思想だったのかもしれません。
この「日本泳法」に興味があったので、
ウィキペディアを読んでみましたので、とりあえず、水泳関係の投稿であるこちらにも追記。今後、「日本泳法」の内容を増やして独立化するか、タイトル変更するかもしれません。ウィキペディアによると、日本泳法は、日本各地で発祥した伝統的な泳法で、古式泳法とも称されるとのこと。この呼び名は西洋式が広まったためにできた名前だといいます。
<流派によっては江戸時代初期より約400年の歴史を持つとされ、日本水泳連盟に公認されている流派は13流派である。(中略)明治以降に広まった西洋式の泳法と比較して日本泳法などと呼ばれるようになったもので、本来は「水術」「水練」「踏水術」「游泳術」「泅水術」などとよばれていた>
<日本泳法は古くからあった泳ぎ方で、武術としての側面がある事から、個人の泳速を競うこととともに、隊列を組んでの遠泳など、海や川での実用的な泳ぎにも重きを置いて発達してきた[2]。歴史的に見れば競泳4種目は日本人にとっては外来の泳法であり、競技規則上は自由形で日本泳法の泳法を用いても違反ではないが、スピードではクロール泳法にまったく敵わないため現代では使用されない>
●今も生きる日本泳法 水難救助やアーティスティックスイミングで
上記のように歴史的には個人の泳速も競ったそうですが、スピードでは西洋式に完敗する泳ぎ方。勝負にならないようです。ただ、以下で説明されているように武術的な要素が強い他、エンターテインメント的な目的としても行われていたなど、様々な目的があったみたいですね。
<武術としての起源や発展の歴史をもつものが多く、単に泳ぐのみでなく、視界を保ったまま飛び込んだり、甲冑を着用したまま(武装したまま)の着衣水泳とも呼ぶべき泳ぎや、水中での格闘技術、立ち泳ぎの体制での射撃など、水中での戦闘技術、さらに操船術まで含む流派もある。極端なものでは、捕虜化を想定して、拘束状態のまま前進する奥義泳法の「全身がらめ」といった危険な技も実在し継承されている。
海や河での戦闘、護身のための実用性をもった泳ぎであり、発祥の地方の水勢に応じた技術を発達させた。江戸時代にさらに発展したものが多いが、江戸時代には実戦がなかったため、武術としての実用性より、むしろ君主へ技術を披露する観閲の面が強調されて発展したものも少なくない>
現在、13流派が日本水泳連盟により公認されており、同連盟日本泳法委員会は、日本泳法大会、日本泳法研究会を毎年開催。臨海学校で実践的泳法として教えている学校もあるといいます。また、戦前は政府により、国民必修のものとしていた、現在でも有用性が認められるといった話もありました。
<1932年(昭和7年)、文部省の指示によって日本水上競技連盟(現・日本水泳連盟)は、在来の泳法(すなわち古式泳法)のうち重要なものを採択し、スピードを主とした競技泳法を加えて「標準泳法」として、国民必修のものとした>
<日本泳法でおこなわれる技術には、アーティスティックスイミング、水球やオープンウォータースイミングの競技中に必要となる技術、溺水者の救助や、転落時に自己保身を図るためにも有用とされる部分もあり、決して過去の技術というわけではない。特に順下は日本の消防が水難救助技術として訓練している>
【関連投稿】
■
世界一スポーツ選手の平均年収が高いのはサッカーでも野球でもない ■
日本卓球は世界一におごり弱くなった 日本企業と重なる没落理由 世界が認めて日本が認めなかった荻村伊智朗氏の指導法 ■
若者のゴルフ離れのせいでゴルフ場倒産急増 お金持ちのスポーツなんだから若者のせいにしないで… ■
日本のスポーツマンシップ 日大アメフトが監督指示で悪質タックルか ■
ネリを叩いたのに日本人は擁護?比嘉大吾が体重超過で王座剥奪 ■
文化・芸術・宗教・海外との比較についての投稿まとめ
Appendix
広告
【過去の人気投稿】厳選300投稿からランダム表示
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
|