お酒を飲んで人が変わるしくみを書いていて出てきた「古い脳と新しい脳」。
どうも呼び名がちょっと胡散臭く、疑似科学じゃないの?と疑問に思ってしまったので、少し調べました。
まず、
前回時点でわかっていることをまとめます。
古い脳・新しい脳説によると、
新しい脳=大脳新皮質
↓制御(コントロール)
古い脳=大脳辺縁系
新しい脳は上記の他、情報処理や思考、判断、記憶を司っていることです。
また、古い脳こと大脳辺縁系は、
Wikipediaによると記憶や自律神経活動に関与しているそうです。(記憶が被っちゃっていますが、そういうこともあり得ると思います。ただ、大脳辺縁系は記憶の保持と想起補助で、例えば匂いと記憶の結びつきのようなものみたいです)
さて、この「古い脳・新しい脳」というちょっと怪しいネーミングについてですが、新しい脳こと大脳新皮質がその名に「新」とある通り、新しいからみたいです。(それが直接大脳新皮質という名前の由来になったのかまではわかりませんが)
具体的に言うと、
大脳新皮質-Wikipediaによると、「大脳の部位のうち、表面を占める皮質構造のうち進化的に新しい部分である」とあります。そして、いわゆる下等生物では小さく、高等生物は大きい傾向があり、人類では、中脳、間脳などを覆うほどの大きさを占めているそうです。
一方の大脳辺縁系は進化論的には、脳の最も古い部位の一つであり、魚類ですでに辺縁系を見ることができるそうです。動物が高等になるほど新皮質の占める割合が大きくなるのに対して、辺縁系の発達ではあまり差がありません。(これも
Wikipediaによる)
ということで、このネーミングについては特におかしいことはなく、一般人にもわかるようにとただ平易に言い表しただけかもしれません。
しかし、気になったのは大脳新皮質の機能についてです。
古い脳・新しい脳説では先に述べた通りはっきりとその機能が説明されていますが、私が読んだ
京都大学霊長類研究所のページでは、「哺乳類の間でもその構造が異なるということはこの新皮質の構造の差も動物の知性や行動の差に関係している可能性は有るかもしれません」と書いているものの、「現在までの研究ではそのような脳構造と知性や行動の差を見つけた報告はほとんど有りません」とあります。
試しに他を見てみると、
新皮質-生物学用語辞典でも、「知的活動に関与していると考えられている部分」と少し控えめな書き方です。
動物の高等さと大脳新皮質の構造に比例関係が見られるようなので、知性の差に影響を与えているというのは、ほぼ信用しても良いのかなという気もします。しかし、まだまだ研究中の分野で、これからはっきりしてくることも多そうです。
明日以降お酒の話に戻ることにして、今日はここで終わりにします。
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