2020/04/10:
●塩分を排出可能…かつては海水を飲むと思われていたウミヘビたち
●ウミヘビは海で暮らすのに海水を飲めない!水分補給はどうする?
●川に住めば良いのに…でも「ヘビー」な環境を選ぶのにも意味がある
2021/04/22:
●空腹は最高のスパイス?値段の高いウミヘビ肉入り黄色カレーのお味は? 【NEW】
●塩分を排出可能…かつては海水を飲むと思われていたウミヘビたち
2020/04/10:めったに陸には上がらず、ほぼ一生を海の中で過ごすセグロウミヘビ。上陸したとしても、船を漕ぐパドルのように進化してしまった尾と、縦に平たくなってしまった体のせいで這うことが難しく、陸では脆弱だといいます。
ということで、ほぼ海一択な人生(?)なわけですが、他の爬虫類と同じように、セグロウミヘビも生きるために水を飲まねばいけませないと考えられてきました。しかし、常に海水に囲まれた状態で、どのようにして淡水を手に入れていたかは謎だったようです。
正確に言うと、かつては周囲の海水をそのまま飲むのだと思われていました。2019年2月7日付けの学術誌「PLOS ONE」の論文で、米国フロリダ大学の生物学者、ハービー・リリーホワイトさんは、「教科書的には、ウミヘビは海水を飲み、余った塩分を舌下の塩類腺から排出しているとされてきました」と明しています。ところが、そうではなかった…というのが、今回の研究結果なのです。
●ウミヘビは海で暮らすのに海水を飲めない!水分補給はどうする?
これを紹介した記事は、
海水飲めないウミヘビ、水分補給の謎の一端を解明 | ナショナルジオグラフィック日本版サイトというもの。実際には海水を飲んでいませんでした。
これまでの研究で、多くの種のウミヘビが、たとえ脱水状態にあったとしても塩水を飲まないことが判明しています。ウミヘビには塩分を排出する腺があるのは事実。ただ、体の大きさのわりに小さく、塩分を排出するのに時間がかかるので、海水から必要な量の淡水は得られないものだったのです。
では、どうしていたのか?と言うと、野生のセグロウミヘビは、海面に溜まる雨水を飲んでいました。雨が降ると海表面の塩分濃度が下がり、一時的に、海水と混ざらない淡水の層のようなものができるんだそうです。このときにだけ水を飲んで、後は我慢してたみたいですね。何カ月にも及ぶ水なし生活ができるとのこと。かなりすごいです。
そういえば、普通のヘビもほとんど食事をしなくても長く生きられる…と聞いたことがあったことを思い出しました。うろ覚えなのですけど、一度食事をすれば、かなり長い間我慢できるとのこと。ヘビは基本的にかなりローコストで生きられるように進化した動物なのかもしれません。
●川に住めば良いのに…でも「ヘビー」な環境を選ぶのにも意味がある
じゃあ、海じゃなくて川に住めばいいのに…と言っている人もいましたが、そちらはそちらで他の生物がいるわけですからね。「ヘビーな生き方してるなあ」というダジャレを言っている人がいたように、住みやすいところで競争せず、敢えて住みづらい場所に住むことで生きながらえるという戦略はあります。川で暮らしていたら、セグロウミヘビは生まれませんでした。
なので、こうした条件の厳しさは、種の多様性を生み出すとも言えるでしょう。
海の上まで出てきて歩くサメ、実は出不精で頑張らないために進化?がそういう話でした。ただ、歩くサメがそうであったように、非常に限定された環境で暮らすというのは、普通に絶滅のリスクが高いということにもなりやすいです。
ウミヘビの個体群はたいてい非常にまばらで、河口や湧き水があるところなど、淡水が多い場所であり、生息範囲が狭いことがわかっていたとのこと。そして、陸の水源から遠く離れた外洋の海流に流されるセグロウミヘビなどはさらに過酷。環境が変わってしまうことで、絶滅する危険性がありそうでした。
●空腹は最高のスパイス?値段の高いウミヘビ肉入り黄色カレーのお味は?
2021/04/22:作家の戌井昭人さんはトカラ列島の諏訪之瀬島に行ったそうですが、無計画で行ったために食堂も商店もないことを現地で知り、空腹で困ったそうです。そこで帰りのフェリーが来るまでの間に、民宿らしきところで「なにか食べさせてくれませんか」と頼むと、注文を取られることもなくカレーが出てきたといいます。カレー一択でした。
私はこれで「空腹は最高のスパイス」という言葉を連想しました。この言葉はお腹がすくと食べ物が辛く感じるという意味ではありません。ちょうどカレーの話ですが、カレーのようなスパイスの利いた食べ物が食べたくなるという意味でもなし。お腹がすいていると、食べ物がめちゃくちゃおいしくなくる!というときに使う言葉です。
で、このカレーがうまかったか?というと、くぞまずかったとのこと。この話はタイトルもそもそも
まずいカレー 戌井昭人|好書好日というものだったんですよね。色も変わっていて、なんと真黄色のカレー。ただ、味はレトルトのカレーだと言っていたので、黄色いのはまずさの秘密ではないかもしれません。
問題だったのは肉の方。中にふにゃふにゃしたゴムみたいな肉が入っていて、これがとにかくまずいんだそうな。カレーの風味では誤魔化(ごまか)しきれない臭みが広がります。「本当に不味かった。泣きたくなった」とのこと。悪いですけど、笑っちゃいました。ちなみにカレーは千五百円。「高かった」との感想です。まずくて高いって最悪でしたね。
その場の雰囲気から、「これはなんの肉ですか?」とも聞けなかったそうですが、後に判明。うちの小見出しでわかるように、ウミヘビだったようなのです。帰りのフェリーで知り合ったおじさんに、そのカレーのことを話すと「それはウミヘビだな」と言われたとのこと。ただ、現地の人は食べているんでしょうから、まずかったというのは好みの問題かもしれません。
【本文中でリンクした投稿】
■
海の上まで出てきて歩くサメ、実は出不精で頑張らないために進化?【関連投稿】
■
プロ失格水族館?栄養だと塩あげてペンギン死亡、酸素を止めて魚9割をうっかり殺す ■
透明な貝殻をつけたヤドカリが美しい 巻き貝の元の主のその後は…? ■
怖い顔してるのにおとなしすぎて弱いほど…アリゲーターガーなどのガーパイク ■
予想以上に二足歩行でスタスタ歩くサザエに衝撃!でも本当は… ■
動物・植物・生物についての投稿まとめ
Appendix
広告
【過去の人気投稿】厳選300投稿からランダム表示
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
|