2010/4/27:
ダイナミック土地無断使用 パワーショベルで小学校にみかん130本植えて逮捕
市が買い取ったのに登記せず証拠も紛失で問題に?
市は問題の土地の固定資産税を男性から徴収し続けていた
●ダイナミック土地無断使用 パワーショベルで小学校にみかん130本植えて逮捕
2010/4/27:何だか色々とわけのわからない事件です。"校庭にミカン植えたあの男…記者の直撃に「まさか逮捕されるとは」"(産経新聞 2010/04/24)によると、今年3月、宮崎県日向市の市立
小学校の校庭にパワーショベルで穴を掘り、ミカンの苗木約130本を植えた男性が、威力業務妨害の疑いで逮捕されるという事件がありました。
http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/100424/crm1004241159008-n2.htm
何でこんなことをしたのかと言うと、この運動場は「自分の土地」であるからという主張。「30年前から市に返還か買い取りを求めてきたが、埒(らち)があかなかった。だから行動を起こした。ミカンを育てて、親しい友人にあげるつもりだった」としています。
「登記がある。私の土地に植えて何が悪い」というわけですが、土地をタダで使用 → 買い取ってくれない →
ミカンを植える という発想の飛躍はすごいですね。
抗議行動的なものなんでしょうけど、「威力業務妨害の疑い」とある通り、あまりスマートな解決策とは思えません。
●市が買い取ったのに登記せず証拠も紛失で問題に?
そもそも何でこんなことになったのかと言うと、上で「登記がある」と言っていた通り、校庭は登記上、男性の亡くなった父親名義となっているため。
市教委によると、85年前の大正14(1925)年、校庭を拡充するため、市が小学校に隣接するサトイモ畑の買収に着手。この畑は男性の先祖を含む5人が所有しており、市側は同年4月に売買契約を結び、契約書を取り付けたそうなのです。
じゃあ、何で問題が生じたのかと言うと、土地の売買を行う場合は通常、買い手が代金の支払いとともに土地登記の名義を変更するのに、なぜかそれをしなかったからと説明されていました。
市教委の河埜(かわの)和夫教育部長は「地域住民が売買を知っていたため、名義変更の発想がなかったのでは」と推測していますが、それは飽くまでも「推測」。その上、先の契約書は昭和38(1963)年1月に市役所が全焼した火災で焼失したそうで、これでは証拠がありません。
一応、当時の地元住民が売買の経緯を書き記したとされる記録簿が現存しており、「顧問弁護士は『記録簿が十分な証拠になる』と言っている」(河埜教育部長)とのことで何とかなりそうですし、買い取ったことは嘘ではなさそう。しかし、市の対応としては、杜撰(ずさん)としか言いようがありません。
●市は問題の土地の固定資産税を男性から徴収し続けていた
それから、民法では「20年間、所有の意思をもって、平穏に、かつ、公然と他人の物を占有した者はその所有権を取得する」と定めているそうで、「市は20年以上、その土地を校庭として使っていたから、裁判になったら所有権が認められるだろう」(地元の司法書士)とのことで、こちらも市に有利に働きそうです。
しかし、市は土地の所有を主張しながら、昨年まで固定資産税を男性から徴収し続けていたというので、呆れた話。市関係者は「機械的に徴収していた。反省しなければいけない」と言っていますが、税金払っているんですから自分の土地だと信じるのもわかる気がします。
男性の母親によると、男性の祖母にあたるしゅうとめは生前、「大事な畑だったが頼まれたので、(当時の)村に貸した。しかしお金を払ってくれなかった」と話していたとのこと。
前述の通り実際には売買が成立していた可能性があるのですけど、土地を使ってお金は払わず、なし崩し的に自分のものにした上に、固定資産税はしっかりと取る…絵に書いたような悪者です。男性もひどいですけど、市もひどいですね。
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