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友達ゼロはダメ人間?人気心理カウンセラー諸富祥彦教授に聞いてみた


 <友達ゼロはダメ人間?人気心理カウンセラー諸富祥彦教授に聞いてみた>、<「自分」があるからこそ一人でも平気 友達がいなくて何が悪い?>、<「友達が大事」の弊害!うつ病発生や時間やおカネの浪費で悩みに>、<日本人の同調圧力が強すぎるのは、学校での集団生活が理由か?>などの話をやっています。

冒頭に追記
2022/03/08追記:
●単身世帯、夫婦のみ世帯、二世代世帯、三世代世帯…一番不幸なのは? 【NEW】
●「孤独感」はむしろ人と付き合うからこそ多く生じる…という逆説 【NEW】
●幸せになるのに友達はいらない…別の3つの要素を満たすことで幸せに 【NEW】

幸せな孤独 「幸福学博士」か教える「孤独」を幸せに変える方法 [ 前野隆司 ]

幸せな孤独 「幸福学博士」が教える「孤独」を幸せに変える方法



●単身世帯、夫婦のみ世帯、二世代世帯、三世代世帯…一番不幸なのは?

2022/03/08追記:友達ゼロに関連しそうなだからソロキャンプがハヤる…慶大教授が断言する「孤独を楽しめる人」の3つの共通点(プレジデントオンライン 2022年2月26日 15:15)という記事があったので読んでみました。作者は、前野 隆司・慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科教授だそうです。

 元ネタは前野隆司教授の書籍『幸せな孤独 「幸福学博士」が教える「孤独」を幸せに変える方法で、この一部を再編集したものが本記事だとのこと。この記事の最初であったのは、単身世帯、夫婦のみ世帯、二世代世帯、三世代世帯を対象に幸福度を比較した調査でした。

 これで単身世帯の幸福度が高いとおもしろかったのですが、なんと普通に単身世帯の幸福度がいちばん低いという結果になったそうです。やっぱりひとりはダメなんじゃん!という話。前野隆司教授も「独り身でいると、幸せになれる確率は低くなるとはいえそうです」としています。

 ただ、私は幸せになれないタイプが孤立化しやすい…という順番が逆の可能性を考えました。また、前野隆司教授は、この結果はあくまで相対的評価であって、「独りでいると幸せになれない」と結論づけするものでもないとフォロー。もともと書いていた話がそうであるように、独りでも幸せな人がいるのも事実です。

 幸福学の最新の研究でも、孤独=不幸と、単純に決められないことがわかってきたともいいます。一方で逆に、世の中には、友人が多くても孤独を感じ苦悩する人もいるとのこと。なので、単純な友達の多さでは幸福度は決まりません。それよりも友人数に無関係な幸せになれる方法を見つけようという考え方のようです。


●「孤独感」はむしろ人と付き合うからこそ多く生じる…という逆説

 これを考えるため、前野隆司教授はまず、「ロンリネス」と「ソリチュード」という「2種類の孤独」があると指摘。「ロンリネス」は「孤独」ではなく「孤独感」です。客観的に見て孤独かどうかは無関係に「誰からも必要とされていない」などと、本人の感じ方による孤独によって生じるネガティブな感情のことをいいます。

 こうした感情は「意見された」「無視された」「批判された」「理解してもらえなかった」「仲良くしてもらえなかった」などの場面で生じることが多いとも指摘。物理的な孤独(独り身)より、他者との関係性から生まれる孤独感のほうが多いようです。逆説的ですが、むしろ人付き合いがあるからこそ孤独になるんですね。

 一方、もう一つの孤独「ソリチュード」は独りの状態をむしろ前向きにとらえ、精神的に自立し、自分だけの時間を過ごすことに喜びと楽しみを感じている状態を指すとのこと。これも当然本人の感じ方の問題です。「孤高」「孤立」と訳されるものの、前野隆司教授は「幸せな孤独」と表現することを提唱していました。


●幸せになるのに友達はいらない…別の3つの要素を満たすことで幸せに

 この「幸せな孤独」は多様性があります。また、幸せにはいろいろな幸せがあり、必ずしも「幸せな孤独」である必要はなく、「誰かと一緒に幸せ」でももちろんOKです。ただ、前野隆司教授は、幸せは多様でも、基本メカニズムは単純で共通点があり、そのメカニズムを理解することが重要だと考えていました。

 幸いなことに、幸福学の最新研究では、孤独な人が幸せになるためにメカニズムが明らかになっているといいます。これがタイトルになっていた<「孤独を楽しめる人」の3つの共通点>で、1「うけいれる」(自己受容)2「ほめる」(自尊心)3「らくになる」(楽観性)の3つの心の要素を満たすことが重要だとされていました。

 これは前野隆司教授の研究室で、20~79歳までの男女1000人に対して実施したアンケート調査で判明したもの。3つの要素が「幸せな孤独」と正の相関があった、つまり、関連性があった…とわかったといいます。この「うけいれる」「ほめる」「らくになる」は、子供の育て方なんかとも共通する話だな…と感じました。

幸せな孤独 「幸福学博士」か教える「孤独」を幸せに変える方法 [ 前野隆司 ]

幸せな孤独 「幸福学博士」が教える「孤独」を幸せに変える方法



●友達ゼロはダメ人間?人気心理カウンセラー諸富祥彦教授に聞いてみた

2013/12/18;タイトルに釣られて、30~40代、「友達ゼロ」は人としてダメか:日経ビジネスオンライン 諸富祥彦・明治大学文学部教授に聞く(鈴木 信行 2013年11月21日(木))という記事を読みました。友人の数に関する統計には様々なものがあり、社会人の平均は10人前後となることが多いそうです。この人数を聞くと焦る人は多そうですね。

 一方で、いずれの調査を見ても「友達はいない」という層が5~6%は存在。友達がいない人は少なからずいるのです。この記事は、「絆全盛」の今、友達が少ない人は人間としての価値も低いのか?というのを、人気心理カウンセラーである諸富祥彦・明治大学文学部教授に聞いてみたというものでした。

 インタビューはもったいをつけずに、「友達が少ない、もしくはいない人は、ずばり人間として、何らかの“欠陥”があるのでしょうか」と、いきなり核心から質問。諸富祥彦・明治大学文学部教授は、「そんなことありませんよ」と否定してくれるかと思ったら、まずはケースによると説明。「ダメ人間ではない」と言ってくれませんでした。

諸富:自分の人生を充実させるため人間関係に過剰に時間を奪われるのが嫌で人脈を整理していたら、いつの間にか1人で過ごす時間が多くなった、という場合もあるでしょうし、友達が欲しくてしょうがない、飲み会に誘ってもらいたくてしょうがない、なのに周囲から嫌われて泣く泣く孤立しているという場合もある。今日のテーマはどちらでしょう。


●「自分」があるからこそ一人でも平気 友達がいなくて何が悪い?

 で、インタビューアーが聞きたかったというのは、友達がいなくてもそれなりに充実というタイプでした。友達がほしいのにできないというタイプではないのです。たぶんこの記事を読む人は「ひとりでも平気」ではなく「ひとりだと不安」と思う人が多いでしょうから、残念に思う方が多いかもしれません。

――前者です。今、話題のSNEP(孤立無業者)などではなく、会社に入って10年、20年、紆余曲折を得ながらそれなりに充実した日々を過ごしてきた。信頼できる同僚も、守るべき人もいる。ただし、若い頃ならまだしも、仕事に子育てと時間に追われる生活をしているうちに同窓会などからは足が遠のき、会社の人間とも休日まで交友する気にはなれず、ふと気が付けば「友達」と呼べる相手は極めて少ないか、ゼロ。例えば、そんなケースです。

 私の個人的な話ですが、こういう人はいますし、特に悪い感じには思えません。仲良くできる人がいなくて卑屈になっているとか、悩んでいるとかではなく、ごく自然に友達付き合いに依存していないのです。もう少しツッコんで言ってしまうと、仕事などはむしろできる感じのタイプ。自分に自信がない人はコミュニティなどに属さないと精神を保てませんが、自信がある人は自立できるのだと想像します。


●友達至上主義の方が問題で、1人で生きる能力が必要だという新説

 上記で書いた見解はバリバリの私見。ただ、諸富祥彦教授もあっさりと「ああ、でしたら問題ありません」と答えています。インタビューアーはそれでも<ですが、世間的には、「友達が少ないのは良くないこと」「友達がいない人間は変なやつ」という雰囲気が蔓延している気がしますが>とツッコミ。ただ、諸富祥彦教授は、そっちの方が問題だし、友達がいなくてもOKな人こそ能力があるとしていました。むしろベタ褒めです。

諸富:いやいや、僕に言わせれば、「誰かと絶えずくっつくことで安心感を獲得し、そうでない人間を排除しようとする人たち」こそ、よほど問題だと思いますよ。「1人の時間を過ごせる力」、言い換えれば「孤独力」は、現代をタフに、しなやかに、クリエイティブに生きるための必須能力で、今からの時代、ますます大切になっていきます。その意味では、ビジネスパーソンに限らず、孤独を愛する人は、人生を充実させるうえで強烈なアドバンテージを持っていると言っていい。

 この他にも<「1人の時間」を作らないと、いいアイデアなんて浮かびません。本当に優れた発想というのは、1人で自分の内面と深く会話している時にこそ生まれるものなんですから>とも言っていました。正直群れるのが嫌いで単独行動が好きなので、私には都合の良い説明なんですけど、これはこれで極端な話な気がするなぁ…。
(ここらへんは関連する研究があるので、後半の「集団よりも1人の方が良いアイデアが生まれる…科学的根拠は?」で補足しています)


●「友達が大事」の弊害!うつ病発生や時間やおカネの浪費で悩みに

 インタビューアーは現実問題として、“孤独者”を許そうとはしない人が多いことをなおも強調。会社によっては「友達がいない人間は価値が低い」「同僚と昼食を取らない人はどこか問題がある」「単独行動が多いのはわがまま」と認定する価値観が色濃くあるとしていました。

 ただ、これにより、諸富祥彦教授は、昼食を一緒に食べる相手のいない会社員、特に女性社員が、鬱やノイローゼにまでなってしまうといった「ランチメイト症候群」みたいな現象が起きていることを指摘。そう言われてみると、友達至上主義の方が問題だというのは、大げさではないかもしれません。

 また、逆に、「友達は多ければ多いほどいい」とばかりに、部員全員で毎日ランチに行くことを事実上強制され、時間やおカネの浪費に頭を悩ませるといったケースも指摘。友達至上主義は多くの問題を引き起こしているのかもしれません。


●日本人の同調圧力が強すぎるのは、学校での集団生活が理由か?

 また、日本特有の傾向ではないかといった話もしており、カチンと来る人がいるかもしれません。

諸富:背景には、日本という国全体を覆う「何事も目立たず、周囲と同じことをしなければならない」という同調圧力があるのだと思います。この国では、多くの人が「友達集団や職場集団の構成員と同じ価値観の下、同じ行動をしなければ安定した生活を送れない」と思い込んでいる。そう考える人にとっては「周りと群れて、つるみ、同じことをすること」が最も安全な選択なんです。

 本当に日本特有の問題かどうかは別として、「なぜ日本社会には、そこまで強い同調圧力が存在するのですか」に答えた以下の話は概ね妥当だと感じました。

諸富:最大の理由の1つは、多くの人が小学校高学年から中学校にかけて体験する集団生活にあると私は考えています。あの時代、クラスの中はいくつかの“排他的集団”に分かれ、子供たちはいずれかの組織に属さなければ平和な学校生活を送れません。そして、安定して集団に属するためには、とにかく「周りと同じであること」が要求される。「周りと違うと、どんな酷い目に遭うか」、この時期に多くの人は、無意識のうちに体に叩き込まれ青年期を迎えるんです。

 学校生活におけるグループに関する研究は結構行われていて、過去と現在でグループ形成ルールが異なることもわかっています。ただ、グループが形成されるという点は今も昔も変わりません。また、属するグループによっては不利益が生じるという問題もあります。


●むしろ望まない友達づくりは健康を害するし、定年後に困ることに…

 諸富祥彦教授は、あとはまたちょっと極端かなぁという話。「自分の気持ちが特に欲してもないのに無理やりに友達を作ろうとするのは、体に悪い」ということかという質問を肯定した上で、さらに以下のように言っていました。

諸富:それだけではありません。「群れること」の弊害はまだまだあります。自分が何をどう感じていて、何を欲しているのか分からなくなることです。こういう人は人生の節目節目、特にレールから外れた時になかなか立ち直ることができません。そんな「自分を持たない人間」が、とりわけ定年を迎えると大変なことになります。

 そもそも孤独であるためのレッスン (NHKブックス)という本まで出されている方だったみたいです。私は同調圧力なんかはクソ食らえで大っ嫌いですし、自分を持つことも大事だと思いますけど、あんまり孤独を進めるのもどうでしょうね。

 あと、友達がほしいのにできないというタイプへの直接の回答はなかったものの、これらの説明は間接的な回答になっていました。友達を作らないと…と追い込まれてしまうのは精神的に良くないので、自分を持って友達がいなくても大丈夫なようにしましょうってことでしょう。場合によっては命に関わる話ですし、これ自体は同意します。


●集団よりも1人の方が良いアイデアが生まれる…科学的根拠は?

2022/01/16追記:<友達至上主義の方が問題で、1人で生きる能力が必要だという新説>という小見出しのところで、<「1人の時間」を作らないと、いいアイデアなんて浮かびません。本当に優れた発想というのは、1人で自分の内面と深く会話している時にこそ生まれるものなんですから>という諸富祥彦教授の言葉を紹介していました。

 諸富祥彦教授は諸富祥彦教授で、1人であることを過剰評価しているような気もしなくもないのですが、実を言うと、「1人の時間」を作らないといいアイデアなんて浮かびません…については裏付ける研究があるようなのです。これはブレインストーミングは満足感だけで意味ない?効果なしで無駄な理由で紹介していたもので、そちらでは以下のような話が出ていました。

「僕は経験上、集団でブレーンストーミングするのではなく、各自がじっくり問題に取り組んだ方がより良い結果が得られることを知っている。
 グーグルで何度もワークショップをしたときも、成功したアイデアは、どれもブレストから生まれたものじゃなかった。最良のアイデアは、机に向かっているときやシャワーを浴びているとき、一人で考えたときにこそ生まれていた。その場で考えるのでは、時間が足りなくて深く考えられないのかもしれない。
 ブレストで出たアイデアよりも個人で生むアイデアのほうが質が高く独創性に富んでいるということは多くの研究からもはっきりしている」(グーグルのジェイク・ナップさん)


【本文中でリンクした投稿】
  ■ブレインストーミングは満足感だけで意味ない?効果なしで無駄な理由

【関連投稿】
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