「辞任へ」の報道の前にこの投稿を下書きし、最後に
"この百条委員会に加えて、今回の東電病院の件です。往生際の悪い猪瀬直樹都知事でも、さすがに万事休したと気づいて良さそうなものですが…。"
と書いていました。そしたら、間を置かずにやめちゃいました。
せっかく書きましたし、問題は問題で残りますので、タイトルと終わりだけ変更してそのまま投稿します。
猪瀬直樹東京都知事の話はもういいかなと思っていたものの、また大きい嘘が出てきました。
猪瀬直樹知事の立場上、徳洲会グループとの利害関係があることは以前からわかっていましたけど、具体的に話が出ていたとなると大違いです。
なお、今主に問題となっているのは、"知事は都議会の質疑で「面会時に東電病院の話は出ていない」などと答弁していたが、虚偽だった可能性がある"という点です。
徳田虎雄氏、猪瀬知事に東電病院取得意向伝える :日本経済新聞
2013/12/18 11:19 (2013/12/18 12:56更新)
東京都の猪瀬直樹知事(67)の資金受領問題で、知事が昨年11月、徳洲会グループ創設者、徳田虎雄元衆院議員(75)を訪れた際、
東京電力病院(東京・新宿)の取得を検討する意向を伝えられていたことが18日、関係者の話でわかった。
都は東電の株主で、
知事は昨年6月の株主総会で同病院の売却を主張していた。
(中略)猪瀬知事は今月6日の都議会一般質問で徳田元議員との面会で「東電病院の売却は話題になっていない。売却問題と自分の借り入れとは全く関係がない」とも述べた。都議会総務委員会でも「徳洲会が東電病院に興味を持っていたということを全く知らない」と説明していた。
http://www.nikkei.com/article/DGXNASDG18019_Y3A211C1CC0000/ 思いっ切り利害関係があり、しかも猪瀬直樹都知事が副知事時代に積極的に主張していた問題です。立場上管轄にあるというだけでなく、副知事から強く関わっていたというものですから、度合いが異なります。
関係者によると、例の徳田虎雄前理事長へあいさつに行ったときに、"徳田元議員は、約1カ月前に決まっていた東電病院の売却に触れ、病院の取得に興味を示した"そうです。
東電病院について、猪瀬知事は、副知事だった昨年6月の東電の株主総会などで売却を要求。東電は同10月、競争入札で売却すると発表した。また猪瀬知事が関係部署に直接指示し、都が株主総会前日に同病院に立ち入り検査したことも都議会の審議で判明している。
「関係部署に直接指示」とも書いていますね。肝いりです。
さらに状況が悪いことに実際に"徳洲会は今年8月、入札に参加し"ています。
これは結局辞退しているのですが、辞退したタイミングは"9月に東京地検特捜部の強制捜査を受けた後"です。
猪瀬直樹都知事が「借金」と言い張っているお金を返したのも強制捜査の後であり、徳洲会が東電病院の入札に参加した時点では猪瀬直樹さんの手元に5000万円があったということです。
今までだって言い訳できない状態で、支離滅裂なことを言うしかなかったのですが、こんな状況ではなおさら言い訳できません。
なお、この件は猪瀬直樹さんだけでなく、徳洲会側も否定しているようですね。じゃあ、どこから出た情報なんでしょう?
虎雄氏 東電病院取得の意向伝える…猪瀬知事、虚偽答弁の疑い ― スポニチ Sponichi Annex 社会
関係者によると、この場で徳田前理事長はグループが東電病院の取得に関心を持っているとの趣旨を伝えたという。徳洲会は都心での病院開設を目指していた。猪瀬氏は副知事だった昨年6月、東電の株主総会に出席し「病室の稼働率が低い」などと指摘し、東電病院の売却を迫っていた。(中略)
猪瀬氏は今月6日の都議会一般質問で「東電病院の売却と(5千万円とは)一切関係ない」「徳洲会グループに便宜を図ったことも、頼まれたこともない」と答弁。さらに10日の総務委員会では「徳洲会が東電病院に興味を持っていたことは知らない」と説明した。
東電病院は113床ある総合病院で、社員やOB、家族しか利用できない。徳洲会グループの広報担当者は「そのような事実は一切ない」とコメントした。
http://www.sponichi.co.jp/society/news/2013/12/18/kiji/K20131218007224880.html 前述の通り多くのメディアは虚偽答弁に注目していましたが、タブロイド紙ゆえかZAKZAK(夕刊フジ)はもっとツッコんで「贈収賄で立件」というところまで言及していました。
どうも朝日新聞が報じたネタらしいですが、何と"徳田氏から取得を目指す考えを伝えられた"のに呼応して、"自ら東電に売却を迫ったことを話した"とまで書いていました。
これが本当ならさらに賄賂性が濃厚ですね。バリバリにこの2週間後に渡された5000万円と東電病院売却が結びつきます。
元東京地検特捜部副部長の若狭勝弁護士は「病室で交わされた会話については、すでに特捜部もつかんでいると思う。これから贈収賄での立件の可否を含め、捜査を進めていくことになる。すでに現金の授受ははっきりしている。たとえ借入金だとしても贈収賄は成り立ち得る」と指摘した上で、こう話す。
「今後の捜査のポイントは、病室で東電病院の話題がどのような形で出たかということ。具体的な話の内容を含め、詰めていくことになる。東京地検としては、徳洲会グループの公職選挙法違反での逮捕者を起訴した上で、徳田毅議員の連座制に関しても調べを進める。贈収賄の捜査が本格化するのは早くとも年明けになるだろう」
17日の集中審議の時点では、猪瀬直樹さんは舐めた態度を取っていたようです。
猪瀬氏「挑発答弁」に都議憤然 「やってられない」:朝日新聞デジタル 2013年12月18日05時24分
「記憶違い、それ以上のものではありません」「何度も答えましたが」。4日目の集中審議となった17日の都議会総務委員会。猪瀬直樹知事は、医療法人「徳洲会」グループから5千万円を受けとった問題をこの日も追及されたが、都議を挑発するような言葉が時折まざった。
猪瀬知事はまず、5千万円を受け取った当日、「まっすぐ帰宅した」としていたのに、実際には事務所に寄っていたことを問いただされた。知事は「あたかも何か殺人事件のアリバイみたいな報道だ」「虚偽の答弁だと、あたかも5千万円と結びつくような言われ方をされたが、まったく関係ない」と否定した。
3人目の質問まで「細かいことはわからない」「覚えていない」などと、かわし続けた猪瀬知事。
http://www.asahi.com/articles/ASF0TKY201312170389.html?iref=comranking_realrank04 以前も書いたように最大会派である自民党は都議会与党なので、本気で潰しには来ないと見ていたのかもしれません。
しかし、その自民党の鈴木章浩議員が裏切りました。(たぶん次選挙やっても反自民の都知事は誕生しないでしょうから、自民党は猪瀬直樹さんじゃなくて良いのです)
「責任は知事にあるのに、誠実に対応せず、話せば話すほど疑惑が深まる。あげくの果てに人のせいにして逃げようとしている。これ以上質疑してもしょうがない。やってられない」。鈴木議員は一気にまくしたてると、総務委理事会の開催を求め、知事は発言機会を与えられず、休憩になった。
再開後、委員長が「百条委員会の設置を視野に議会運営員会を招集する」と宣言。そのまま、総務委は終了した。
都幹部にとっても予想外の展開だった。
多くの報道ではこの百条委員会設置を辞任の理由としていますが、私は東電病院売却も決め手になったと思います。
追加
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