本当は怖い「森のくまさん」で書いた話で、「童謡は童話と違い動物と人とが会話をなしているものは極端に少ない」との説が書かれていた方がいました。それについて私は「そもそも童謡の中に会話が出てくる歌自体が少ない」とイメージだけでそう書いたので、ちょっと調べてみようかなと思ってやってみました。
条件は、下記の通りです。
(1) タイトルにクマ、イヌ、ネコ、キツネ、タヌキ、ブタ、ニワトリ、クジラ、カエル、サルの入るもの
(2) 童謡っぽいもの
(3) 原作があると思われるものは除く
(1)は動物を思いつくままに並べました。
(2)は童謡であることが前提ですし、大人向けはそもそもあんま会話とかないでしょうし、そうじゃないとキリがないというのもあります。
(3)は童謡と童話の比較ですので、童話原作やアニメ関連のものを含めると不都合があるためです。
結果は、以下の通りですが、まず台詞のなかったものから。
● 会話なし (22曲、67%)
ぼくはくま、あめふりくまのこ、おすもうくまちゃん、口笛吹きと犬、こぶたぬきつねこ、ねこふんじゃった、のらりのらねこ、アスタ・ルエゴ~さよなら月の猫、黒ネコのタンゴ、ノラ猫三度笠、夢猫の子守唄、地球ネコ、ドラネコロックンロール、まねきネコネコ、しょうじょうじのたぬきばやし、こぎつね、5匹のこぶたとチャールストン、恋するニワトリ、くじらのバス、そらとぶくじら、かえるのがっしょう、さるさるさ
ということで、大半は特に会話はありません。そこで以下は台詞があったものの中での百分率を表記します。
● 台詞はあるが、人とは会話していないもの、つまり動物同士の会話 (3曲、30%)
犬のおまわりさん、たぬきのレストラン、くじらのとけい
● 台詞あって、人と会話しているもの (2曲、20%)
森のくまさん、ふりむけばカエル
● 台詞あって、人と会話しているが、人に化けているもの (1曲、10%)
こんこんこんのこぎつねさん
● 台詞あって、会話しているが、動物同士なのか不明なもの (2曲、20%)
ねこねこでんわ、げんこつ山のたぬきさん
● 台詞はないが、人との会話があった可能性のあるもの (1曲、10%)
こだぬきポンポ
って言うか、9曲しか見つかりませんでした。サンプルが少なくて、信頼性はありません。
この少ない中ではっきりしているものは僅か5曲。そのうち、人と動物が言葉と交わすのが2曲、動物同士でしか言葉を交わさないものが3曲ですので、これだけだと「人と動物が言葉と交わすこと」が稀だとは言えませんが、この少ないサンプルですので少なくないとも言い切れません。
とりえず、「森のくまさん」以外で、動物が言葉をしゃべっているのがはっきりしているものは下記です。(必要部のみ引用)
ふりむけばカエル
作詞 糸井重里
作曲 矢野顕子
唄 松尾香
悲しい わたし 悲しい その時
「どうにかなるさ」と声がして
ふりむけばカエル その声はカエル
カエルに言われちゃ 笑っちゃう
悲しい わたし 悲しい その時
「おいしくなるさ」と声がして
ふりむけばカエル その声はカエル
カエルに言われちゃ あきらめよう
会話ではないんですけど、「カエルに言われちゃ」と書いてあるので、人へ話しかけることは可能なようです。
あと、はっきりしないものがいくつかあったのですけど、前回も書いた「こだぬきポンポ」は手袋を子供に借りていますので、会話があった可能性があります。
また、「ねこねこでんわ」は、
ねこねこでんわ
作詞 谷山浩子
作曲 谷山浩子
唄 谷山浩子
ねこねこでんわ かけてみよう
だれにかかるか わからない
もしもし だれですか
もしもし こねこです
と言うように、動物と会話していますが、相手が人かどうかは明示されていません。人であると考えた方が自然だとは思いますが。
それから、「げんこつ山のたぬきさん」は、
げんこつ山のたぬきさん
作詞 香山美子
作曲 小森昭宏
唄 童謡
どっちのゆびにとまる?
こっちにとまる
はなこさんねむった?
まだねていない
のように会話みたいなものが出てきますが、これは「ねこねこでんわ」と逆に動物同士と捉えた方が自然な気がします。
ということで、結局はっきりとしたことはわかりませんでしたが、時間だけはすごく掛かりました。
何でこんなことやっているんだろう?と思いつつ、今日はここで終わりにします。
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本当は怖い「森のくまさん」 ■
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