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西洋の人魚の種類 セイレーン、ローレライ、メロウ、ハルフゥ


 日本の人魚は人面魚?八百比丘尼伝説 アマビエ ザン(ジュゴン)などに続いて、本当は最初にやろうと思っていた西洋の人魚の種類を。
西洋の人魚伝説

 ローレライ

ライン川にまつわる伝説。ライン川を渡る舟に歌いかける美しい人魚たちの話。彼女たちの歌声を聞いたものは、その美声に聞き惚れて、舟の舵を取り損ねて、川底に沈んでしまう。(中略)

 メロウ

メロウ (merrow) は、アイルランドに伝わる人魚である。姿はマーメイドに似ており、女は美しいが、男は醜いという。この人魚が出現すると嵐が起こるとされ、船乗り達には恐れられていた。また、女のメロウが人間の男と結婚し、子供を産むこともあるという。その場合、子供の足には鱗があり、手の指には小さな水掻きがあるとされる。

 セイレーン

航海者を美しい歌声で惹きつけ難破させるという海の魔物で、人魚としても描かれる。もとはギリシア神話に登場する伝説の生物。(中略)

 ハルフゥ

ハルフゥ (Havfrue) は、ノルウェーに伝わる人魚で、漁師の間では人魚を見たら嵐や不漁の前兆とされ、人魚を見たら仲間に話さずに火打石で火花を立てることで回避することができるとされる。また、人魚には予知能力があるとされ、子供の人魚(Marmaeller)を捕まえた漁師は予言を聞くことができる。男の人魚はHavmandと呼ばれ、人間に対しては好意的である。
Wikipedia

 えっ、それ人魚なの?というのが含まれています。初っ端のローレライもそうなのですが、この関係ではセイレーンを先に見た方がいいです。

●セイレーン
セイレーン(古希: Σειρήν, Seirēn)は、ギリシア神話に登場する海の怪物である。複数形はセイレーネス(古希: Σειρῆνες, Seirēnes)。上半身が人間の女性で、下半身が鳥の姿をしているとされ、海の航路上の岩礁から美しい歌声で航行中の人を惑わし、遭難や難破に遭わせる。歌声に魅惑されて殺された船人たちの死体は、島に山をなしたという。
Wikipedia

 上記の通り、一般的には鳥の妖怪といったイメージだと思われます。

 ところが、私が知らなかっただけで人魚化したものがあったんですね。
中世以降は半人半鳥でなく人魚のような半人半魚の怪物として記述されている。これは古代において海岸の陸地を目印に航海していたのに対し、中世に羅針盤が発明され沖合を航海出来るようになったことから、セイレーンのイメージが海岸の岩場の鳥から大海の魚へと変化したためではないかと考えられている。

ゲーテの『ファウスト』などに登場し、怪物としての性格が強まった。後世には、人魚や水の精などとも表現されるようになり、とりわけ世紀末芸術で好まれる画題となった。カンツォーネ『帰れソレントへ』に登場する「麗しのシレン」も、これである。

 川の船の重要性が下がったとともに、技術が上がって難破しづらくなったので、セイレーンも持ち場を川から海に変えたようです。

 このセイレーンを踏まえて、ローレライです。


●ローレライ
ローレライ (ドイツ語: Loreley) は、ライン川流域の町ザンクト・ゴアルスハウゼン近くにある、水面から 130 m ほど突き出た岩山のことである。

この岩山は、スイスと北海をつなぐライン川の中で、一番狭いところにあるため、流れが速く、また、水面下に多くの岩が潜んでいることもあって、かつては航行中の多くの舟が事故を起こした。 この「ローレライ付近は航行の難所である」ことが、「岩山にたたずむ美しい少女が船頭を魅惑し、舟が 川の渦の中に飲み込まれてしまう」という伝説に転じ、ローレライ伝説が生まれた。(中略)

ローレライはこの岩山を表すと同時に、この岩の妖精、あるいはセイレーンの一種でもあり、ドイツの伝承に由来する、多くの伝説群にしばしば結びつけられる。一番有名なものは、ハイネの "Ich weiss nicht was soll es bedeuten" (何がそうさせるのかはわからないが)で始まる詩であるが、伝わっている物語にはいくつかのバリエーションがある。多くの話に共通するモチーフとしては、ローレライとは不実な恋人に絶望してライン川に身を投げた乙女であり、水の精となった彼女の声は漁師を誘惑し、破滅へと導くというものである。
Wikipedia

 ローレライはセイレーンの一種とあるように、似た性質があるためこの並びにしました。

 しかし、人魚スタイルがはっきりと存在することがわかったセイレーンと繋がるものの、ローレライの項目そのものには「人魚」の文字は見えません。

 姿形に関する記述も少ないですが、「水の精」とあるだけで人魚や鳥型セイレーンのような異形ではなく、かなり人間に近いものではないかと思われます。実際、ドイツにある「ローレライ像」は足まできちんとあります。

 気になって検索してみると、以下のようなものがありました。
伝説の人魚がご案内!ローレライ・ディナーツアー<フランクフルト発> | フランクフルト 観光・オプショナルツアー予約専門サイトAlan1.net/VELTRA

伝説の人魚がご案内!ローレライ・ディナーツアー<フランクフルト発>

(中略)ローレライの伝説に沿った美しい人魚の演出付きの、ロマンチックディナー。


■ローレライの伝説とは
ライン川をゆく船に歌いかける人魚たちの伝説、ローレライ伝説。ローレライとはライン川に突き出た岩山の名前で「妖精の岩」という意味があります。この岩に住む、人魚に例えられる水の精が、船乗りたちをその美しい歌声で惑わせると、船は沈んでしまったという伝説が語り継がれています。ローレライはドイツ・ロマン派の詩人や画家をインスパイアしたことでも知られています。
http://www.veltra.com/jp/europe/germany/frankfurt/a/13031

 うーん、いつの間にか人魚になってしまったようですね。ここらへんのイメージの変遷は研究の題材として良さそうなのですが、ネット上で経緯が見つからないところを見るとまだ未研究なんでしょうか?


 セイレーン、ローレライとイレギュラーな人魚が続きましたが、次は正統派人魚です。 

●メロウ、モルーア
メロウ (merrow) は、アイルランドに伝わる人魚である。姿はマーメイドに似ており、女は美しいが、男は醜いという。この人魚が出現すると嵐が起こるとされ、船乗り達には恐れられていた。また、女のメロウが人間の男と結婚し、子供を産むこともあるという。その場合、子供の足には鱗があり、手の指には小さな水掻きがあるとされる。
Wikipedia

モルーア moruadh(英語: merrow) - アイルランド・スコットランドの人魚。英語圏の mermaid/merman(マーメイド/マーマン)にあたる。
Wikipedia

 メロウが現在の正統派人魚とほぼ同じというのは、Wikipediaの記述からでも何となく理由が想像できます。

 前回の引用部分ですが、"今日よく知られている人魚すなわちマーメイドの外観イメージは、16–17世紀頃のイングランド民話を起源とするもの"とありました。

 また、それ以前は"人間と人魚の間に肉体的な外見上の違いはなかったとされている"ものの、"ケルトの伝承"がベースとなっていることが書かれていました。

 アイルランドとイングランドは隣ですし、スコットランドにいたってはイングランドと同じグレートブリテン島です。そして、これらはすべてケルト民族の住んでいた地域です。

 要するに現在の人魚像というのは、ケルトの伝承に基づくものなのでしょう。


●ハルフゥ

 残っていたハルフゥですが、Wikipediaでは前述の記述以上のものは見つかりません。以下はすべて再掲載です。
ハルフゥ (Havfrue) は、ノルウェーに伝わる人魚で、漁師の間では人魚を見たら嵐や不漁の前兆とされ、人魚を見たら仲間に話さずに火打石で火花を立てることで回避することができるとされる。また、人魚には予知能力があるとされ、子供の人魚(Marmaeller)を捕まえた漁師は予言を聞くことができる。男の人魚はHavmandと呼ばれ、人間に対しては好意的である。

 外見に対しての話はありませんね。

 ノルウェーに伝わるとありますが、有名なアンデルセン(デンマークの代表的な童話作家)にちなんだデンマークの人魚姫の像はデンマーク語だと「Den lille havfrue(ハルフゥ)」と言うそうです。そして、アンデルセンの人魚姫の人魚は、マーメイドタイプですから、ハルフゥもこちらと考えられなくもないです。

 ただ、アンデルセン童話は19世紀と古くはないために、北欧伝統のものではなくやはりケルトの伝承に影響を受けた可能性が高いと思います。

 また、ややこしいことにデンマークの人魚姫像は、アンデルセンの人魚姫と容姿が異なります。
人魚姫の物語を演じたバレエに感銘を受けた、カールスバーグ醸造所の創立者の息子カール・ヤコブセン(英語版)が1909年人魚姫の像の制作を要請し、彫刻家エドヴァルド・エリクセンにより制作され1913年8月23日公開された。そのバレエの主役を演じ当時デンマーク王立劇場のプリマドンナであるエレン・プリースがモデルだったが、彼女が裸体モデルを拒否したため頭部のみのモデルとなり、エドヴァルドの妻(中略)エリーネ・エリクセンが、首から下のモデルとなっている。アンデルセンの原作では、腰から下は魚だったはずだが、この人魚像は二本足の足首の辺りまで人間で、それ以下が魚のひれになっている。それは、肢体のモデルになったエリーネの脚があまりに美しく、鱗で覆うのがしのびなかったためとの説がある。
Wikipedia



 これ以外に検索してみると、水の精ウンディーネを人魚の一種としているところがありましたが、人魚が元ネタというだけで人魚とは言えない気がします。
世界大百科事典内のウンディーネの言及

魂を手に入れる方法の一つが人間と結婚することである。パラケルススはこの人魚伝説を参考にし,彼が錬金術上のシンボルとして創案した水の精ウンディーネをも,人間と結婚することで魂を得る存在と性格づけた。このような人魚観は,フケーの《ウンディーネ》やジロードゥーの《オンディーヌ》の素材となった。
コトバンク

 「オンディーヌ」は「ウンディーネ」のフランス語、パラケルススは有名な錬金術士です。

 容姿については補足で下記をどうぞ。やはり人魚らしさはありません。
パラケルススの『妖精の書』によればニンフの一種であり、水の精霊。 名はラテン語のunda(波)と女性形の形容詞語尾-ineから来ており、「波の乙女」「波の娘」というほどの意味。(中略)

基本的に人間と変わらない容姿であるとされ、人間と結婚して子をなしたという伝説も多く残されている。 『妖精の書』によれば、形は人間に似るが魂がなく人間の愛を得てようやく人間と同じく不滅の魂を得るとされる。
Wikipedia

 日本と比べるとバリエーションはありませんでしたね。次回は西洋・日本以外の人魚もやる予定です。


 追加
  ■西洋以外、中国などの東洋の人魚の種類 海人魚、山海経の人魚など

 関連
  ■日本の人魚は人面魚?八百比丘尼伝説 アマビエ ザン(ジュゴン)など
  ■山姫(屋久島の民話)
  ■山姫・山女
  ■屋久島の民話
  ■その他の神話・伝承・不思議な話などについて書いた記事

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