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豆腐・ラムネ・シャンメリーは大企業製造禁止 中小企業分野調整法の問題点


 豆腐・ラムネ・シャンメリーなどは、大企業が作ることはかなり難しくなっているのだそうです。なぜか?と言うと、中小企業を守るためみたいでした。良いことのように思えます。ただ、これは消費者のためになっていないかもしれません。すべての分野の中小企業を守るわけでもなく、ごく一部の分野の中小企業だけを特別に守るものなのですから、疑問を感じる法律です。

2017/08/03追加:
●ミツカンが豆腐と納豆を研究したものの、豆腐業界には参入できず


●シャンメリーは大企業製造禁止 中小企業分野調整法のせい

2014/1/4:シャンパンとシャンメリーの違い スパークリングワイン・シャンパーニュ・シャンペンもという話を以前やったときに、中小企業分野調整法(中小企業の事業活動の機会の確保のための大企業者の事業活動の調整に関する法律)というものを知りました。

 シャンメリーというのは、クリスマスパーティーの定番となっているシャンパン風密栓炭酸飲料のこと。Wikipediaによると、大手飲料メーカーは生産しておらず、中小のメーカーが製造を手掛けています。

 「大手飲料メーカーは生産しておらず」はより正確に言うと、「大手飲料メーカーは生産できず」といった感じ。Wikipediaでは、1977年(昭和52年)、中小企業の事業活動の機会の確保のための大企業者の事業活動の調整に関する法律に基づき、ラムネ等とともにシャンメリーが中小企業の生産分野品種となり、大企業はシャンメリー製造に参入しにくくなったことにも触れていました。


●シャンメリーだけじゃない!豆腐・ラムネの生産も大企業製造禁止

 たいへん短いのですが、中小企業分野調整法のWikipediaは以下のような説明。ここでは該当製品として、シャンメリーの他に豆腐、ラムネを挙げていました。
中小企業の事業活動の機会の確保のための大企業者の事業活動の調整に関する法律(ちゅうしょうきぎょうのじぎょうかつどうのきかいのかくほのためのだいきぎょうしゃのじぎょうかつどうのちょうせいにかんするほうりつ)とは、中小企業支援について定めた法律である。主務官庁は経済産業省。

これにより、大企業の事業参入が既存の相当数の中小企業者の経営の安定に著しい悪影響を及ぼす事態が生ずるおそれがあると認めるとき、中小企業団体は大臣に対し勧告をするよう申し出ることができる。(第六条)

大臣は、中小企業政策審議会の意見を聴いて、当該大企業者に対し、当該事業の開始若しくは拡大の時期を繰り下げ、又は当該事業の規模を縮小すべきことを勧告することができる。(第七条)

●びん詰コーヒー飲料、チューペット、焼酎割り用飲料なども禁止か?

 さらに大企業は豆腐を製造できない!? | 中野IT活用診断士事務所(2013.2.26)というIT活用診断士事務所さんのサイトによると、びん詰コーヒー飲料、チューペット、焼酎割り用飲料もその対象だそうです。その他にびん詰クリームソーダも対象であるという記述を見つけましたので、中小企業分野調整法の対象製品だとされていたのは、以下の7商品でした。

・豆腐
・ラムネ (清涼飲料)
・シャンメリー
・ポリエチレン詰清涼飲料(チューペット)
・焼酎割り用飲料(ハイサワー)
・びん詰コーヒー飲料
・びん詰クリームソーダ
ハイサワー®とは、博水社(本社:東京都目黒区)が1980年に、日本で初めてサワータイプのびん入り焼酎割り飲料として発売した割り用飲料であり、博水社の商標登録(正式商標登録名は輩サワー)である。(中略)

「焼酎割り用飲料」は中小企業分野製品として、いわゆる「分野調整法」(中小企業の事業活動の機会の確保のための大企業者の事業活動の調整に関する法律)の理念と趣旨に則り、大手は製品化ができないことになっている。長い歴史の中で中小企業が開発・育成してきたもので、他に「ラムネ」「シャンメリー」「びん詰コーヒー飲料」「びん詰クリームソーダ」「ポリエチレン詰清涼飲料」と、合計6品種が対象商品(全国清涼飲料協同組合連合会HPより)。
Wikipedia

●中小企業保護!良いことのように見える中小企業分野調整法の問題点

 「中小企業を守るため」という目的ですので、「良いことだ」と感じるかもしれません。その気持ちは理解できます。ただ、こういう国家で管理するやり方は問題もあるでしょう。正当な競争を妨げる不正みたいなものは、むしろ積極的に国が規制すべきだと考えます。しかし、この話はそういったものとは思えません。

 上記の分野の中小企業を守るということは、逆に言うと他の分野の中小企業は助けないということにもなります。その助ける・助けないの判断についてはもっともな根拠というのがあるのかもしれないですけど、検索した限り明確な理由は見当たらず、不公正で不透明だとも感じます。

 実は先ほどの中野IT活用診断士事務所さんは、中小企業分野調整法によって何か弊害が生まれていないか?と気になって検索していて見つけたものです。そちらでは"牛丼のような競争も大変ですが、自由競争がすべて悪ではないので難しい問題ですね"とまとめていたものの、むしろ短所の方が重要なように見えました。問題点だろうなぁと思った点としては以下です。

<森永乳業の開発した防腐剤無し・常温で1年近くも保つこができる完全滅菌真空パックの豆腐が販売禁止になった>
<大きな競合がなく、競争が少ないために、革新的な変化があまり見られない>

 確かに一部の中小企業を守ることはできるでしょうから、メリットと呼べるものではあるでしょう。ただ、それが日本全体のため、消費者のため…といったものになっているかは、疑問を感じます。正当な競争を妨げるものは国が規制すべきと書きましたが、この法律がむしろ正当な競争を妨げているようにも見えますね。


●ミツカンが豆腐と納豆を研究したものの、豆腐業界には参入できず

2017/08/03:また、中小企業分野調整法の弊害みたいな話を見つけました。食品特許を読みあさろうというサイトの方は、ミツカンの特許を調べたことがあるそうです。すると、1990年代中盤ぐらいに納豆、豆腐に関する特許が続けて出願され始めたことがわかりました。

 作者は、ミツカンは食酢で絶大なブランド力を持っているので、日本らしい素材の大豆に目を付けたのはないか?と予想。ミツカンは実際にその後、「におわなっとう」「ほね元気」という革新的な商品を引っ提げて2000年に納豆市場に参入し大成功をおさめました。私も最初見たときに驚きましたが、ゲル状のタレという「革新」も行い、これまた成功しています。

 しかし、豆腐に関しては、複数の特許まで取得しているのにも関わらず、参入できていません。これについて作者は、「分野調整法」がらみで参入できなかったと推測し、気の毒だとしていました。この真偽は不明であるものの、豆腐業界と納豆業界のこの差は、以前書いたときに書いた中小企業分野調整法の「革新的な変化があまり見られない」という問題点が、そのまま現れています。

 これについては別投稿豆腐と納豆で差がついたのは中小企業分野調整法のせい?相模屋食料・三和豆水庵・やまみは成功で書いたのですが、豆腐業界と納豆業界は業界全体の家計消費金額の推移も全く逆になっていました。中小企業分野調整法は消費者のためだけでなく、業界のためにもなっていないのではないかと疑ってしまいます。


【本文中でリンクした投稿】
  ■豆腐と納豆で差がついたのは中小企業分野調整法のせい?相模屋食料・三和豆水庵・やまみは成功
  ■シャンパンとシャンメリーの違い スパークリングワイン・シャンパーニュ・シャンペンも

【その他関連投稿】
  ■納豆のかき混ぜ回数とアミノ酸(うまみ)は無関係?
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