聞き上手・会話のコツ・コミュニケーションに関する話をまとめ。<一方的に話をする人は会話がうまい?むしろ逆である可能性が…>、<以前提案した「相手に質問をする」は良い方法?雑談力の書籍によると…>、<話し下手な人ほど雑談の潜在能力は高い!話したがりではないため?>などをまとめています。
その他、<英語がわかる人より英語がわからない人と話す方が楽しい…なぜ?>、<話すことに飢えたアラビアの王族とお近づきに…これぞ聞き上手の威力!>、<英語でも聞き上手は有効、自慢話は厳禁 謙虚だからこそ出世する?>などといった話もまとめました。
●一方的に話をする人は会話がうまい?むしろ逆である可能性が…
2022/12/27追記:前半は、<一方的に話をする人は会話がうまい?聞き上手はやっぱり効果的だった>や<会話の苦手な人のための会話のコツ4 ~聞き上手~>のタイトルで書いていた投稿をまとめ。一見良さそうに見える「話好き」な人より、自分はあまり話さない「聞き上手」の方が会話がうまいかもしれないという話です。
2012/1/28:
会話上達の効果とは?エレベーターで無言、気まずい…などを回避の続きで、
雑談力が上がる話し方―30秒でうちとける会話のルール
からやっと会話のコツの紹介です。
最初は何から書こうかなと思いましたが、話すのが苦手な方が読んでいるわけですから、そういう方を勇気づける話を…と思いました。
前回も書いたように
雑談力が上がる話し方―30秒でうちとける会話のルール
では、たとえ話下手であっても雑談力には関係ないとしていたのです。
その理由の一つが話題支配率という考え方の関連。人は誰でも興味を持っている分野というものがあります。その話ならまかせて!とばかりにどんどん話ができるというのは、想像できるでしょう。しかし、今回はそうやって「自分の興味ある分野の話をしましょう」と言っているのではありません。むしろ逆なんです。
自分の好きな話ばかり一方的にすると自分は楽しいかもしれませんが、相手がつまらないかもしれないというのは、少し考えてみればわかるでしょう。今回お勧めするのはむしろ逆で、相手をそういう状態に持っていけば良いよね…ということで、相手に話題を支配させてしまうという考え方になります。
●自分の話をしたがる人には聞き役に徹せ!聞き上手はやっぱり果的だった
作者は普通であれば話題支配率はフィフティフィフティ、ビジネス情報を引き出したい場合の雑談は6対4か7対3だと言っています。やはり自らが話題を支配しないといけない場合もあるようでした。しかし、会話が苦手な人には、これらは高いハードル。無理があります。
それよりも、現実的で参考になりそうなのは、相手が話好きの場合でしょう。そういう相手であれば、相手が8で、自分が2くらいで良いと作者は書いています。話好きの人に限って、話題が自分の話から別のことに移った瞬間興味を失っていくことが多い、聞き役に徹しましょうとも作者は言っています。「聞き上手」という言葉もありますしね。話題支配率は低くて良いのです。
上記は話好きの人が相手のときという条件付きでした。全般に…というものではありません。でも、会話の苦手な人から見れば、相対的に相手はみんな話好きになるとも考えられるので、私は相手に話題を支配させる考え方を応用して良いと思います。
先ほど一方的に話すと相手がつまんなくなるとされていたので、聞き役に徹すると逆に今度は自分が退屈することになりそうです。そういう意味では、聞き上手というのも、簡単なようでいて難しいのだと思います。ただ、そこを耐えられるというのが、本当の会話のうまさであり、聞き上手なんじゃないでしょうか。
必ずしもベラベラしゃべるということが気持ちの良い雑談をできるわけじゃないというのは、先ほどまでの話から明らか。苦手な会話を切る抜けられるんですから、これくらいは努力したって良いんじゃないかと思います。会話下手の人にとっては、おそらく「聞き上手」の方ができる可能性を感じられるでしょう。
●以前提案した「相手に質問をする」は良い方法?雑談力の書籍によると…
ここでもう一つのコツを紹介しておくと、相手に質問をするという大したことなさそうなコツがあります。
これは以前
会話の苦手な人のための会話のコツ1 ~人と仲良くする方法~や
会話の苦手な人のための会話のコツ2 話を広げるで書いたのですけど、そのときは私の想像でした。ちゃんと本にも載っている方法だったので、安心して推薦できます。
あと、関係ないんですが、本の導入部分を読んだときに
会話の苦手な人のための会話のコツ2 話を広げるで引用したページとそっくりなこと書いているので、もしかしたらそうかな?と思っていたんですけど、やっぱり引用元の元ネタは同じ本でした。
●話し下手な人ほど雑談の潜在能力は高い!話したがりではないため?
「相手に質問をする」の話ですが、ここで重要なのは、相手から出てきた言葉に質問で切り返すということ。たとえば、「ウチに犬がいるんですよ」と相手が言ったとき、「ウチでも……」と言ってしまうのは実は間違い。そういう自分の話ではなく、「種類は何ですか?」といった相手の話に持っていきましょうということです。
人間は自分が好きな物事について話を振られると、そのことについて語りたくなるものだというのは、納得の行く説明でした。ここらへんは先の話題支配率と同じ考え方で、逆に話がうまい人でも相手の興味を引かなければ盛り上がらないこともあるでしょう。トークがうまいのと、雑談がうまいのは違うのです。
作者は「話し下手な人ほど雑談の潜在能力は高いのです!」といっていたのですけど、それはこのように話し下手だと自覚している人は一方的に話して相手を辟易させてしまう話したがりタイプではないためでしょう。参考にしてみてください。
なお、関連して、
面白いのはむしろダメ…会話が苦手な人は雑談・世間話ネタをストックしようという話も書いており、今回の投稿の続き的な話になっています。
●英語をうまく話せることよりも実は「聞く力」の方が大切だった
2014/1/7:今回やるのは、<「自慢話をしない」がコミュニケーションの切り札:日経ビジネスオンライン 英語力よりも大切な聞く力>(林 則行 2013年11月22日)という記事の話です。ただ、会話に関しては後に同じページにまとめた前半部分と共通点を感じさせる話でした。
http://business.nikkeibp.co.jp/article/skillup/20131120/256088
また、英語に絡む話ですと、
短所を長所に変える ハードルの為末大と村上憲郎グーグル元副社長の場合がそういうものです。英語の方はあと2つくらい類似の話を書いた気がするのですが、ブログ内検索したものの出てきませんでした。
似たようなのを何度もやるというのもあれですが、例が多い方が説得力がありますし、それだけ大事ってことです。単純に意外性があるので、このテーマがおもしろいなってのもありますね。
●英語がわかる人より英語がわからない人と話す方が楽しい…なぜ?
記事では、作者の林則行さんが初めて留学でアメリカに行ったときの機内での話がありました。「隣の人と話をしてみよう。ここで通じなかったら、大学で通じるわけがない」という悲壮な覚悟を持って声をかけたものの、相手の話はよく分からず、一方的に話を聞く展開です。
そのうちに疲れて途中で寝てしまいましたが、目が覚めるとどこか別のところに行っていた隣の彼が戻ってきました。「退屈だから後ろにいる別の乗客と話していたが、面白くなかったので戻って来た。君が目覚めたようだから、また話そうよ」ということのようだったそうです。
つまり、英語がわかる後ろのアメリカ人より、英語がさっぱりわからない林則行さんとの会話の方が楽しい、と言っていたわけですね。"予想外の展開になりました。概して人は、他の人に「話を聞かせたい割に、話の中身はたいしたことない」もの"だといいます。これは前半と通じる話でした。
●自慢したがる傾向が強いのは欧米人だけ…というのは本当か?
実際、この隣の席の人も"「自分は100回以上飛行機に乗っている」とか「六本木なら、日本人の君より詳しい」といったとりとめのない話でした"。逆に言えば、そんなくだらない話、しかも自慢話みたいな聞いていて不愉快になる話を聞いてくれる人だからこそ良いのです。
特に英米人では自慢したがる傾向が強いようで、"有名人のことをあたかも自分の知人のように話す人"を差す"name-dropper(直訳:名前を落とす人)"なんて専用の単語まであるそうです。ただ、これは日本人でもそうなのでしょう。作者は自分自身にもそういった自慢癖を見つけ出しました。
<「マイルが貯まっている」「部下がいる」「仕事で忙しい」「寝不足だ」「最先端のメカに詳しい」「面白い本を読んだ」といったことは、言わなくたって支障のない話です。ぼくがマイルをどれだけ貯めているか知りたい人がいるでしょうか。それでも、日本ではそうした話をよくしていました。その際に、「俺ってすごいんだ」と言いたい気持ちが潜んでいたことに留学して気づきました>
●聞き手にばかりなっていては損…どころではなくて利益がある!
そうは言っても「自分から話されず聞いてばかりだと損することも多いのではないか?」と思うかもしれません。ただ、実際はそうでもないようで、作者は引っ張りだことなりました。これは聞く力の重要さがわかる話。聞き上手になることで、勝手に相手は勘違いしてくれるみたいです。
<聞き手にばかりなっていては損じゃないか。取り柄がないように見られてしまうのではないか」と思ったこともありましたが、杞憂にすぎませんでした。ネイティブのほうからいつも誘ってくるのです。ぼくが大事な友だちになっているのが分かりました>
<相手は「自分の話を聞いてくれる人は自分を理解してくれる人。また、自分と同じ趣味、価値観の人」と感じるのでしょう。猫を飼っている友人は、ぼくのことを猫好きだと思い、愛犬家の友人はぼくを犬派だと思っています>
●話すことに飢えたアラビアの王族とお近づきに…これぞ聞き上手の威力!
そして、以下に出てくるアシュラムというアラビア王族の人の中で作者は、"いつの間にかスピード狂の仲間に変身していた"そうです。本当はペーパードライバーなのにも関わらず、勝手に勘違いされたんですね。これは、たまたま大の車好きだった彼が言った「今日はポルシェでやって来たんだ」に「それってどういうクルマ?」と食いついたのがきっかけでした。
<アシュラムはパーティで他の誰と話すこともなく、ぼくに解説を続けました。1時間かけて世界の各種スポーツカーと比較し、「あれだけのスピードが出るクルマとしては一番安価だ」と言いました。1000万円もする高級車なのに、タクシーより座り心地が悪いとも。スピードだけを追求しているところがたまらなく好きだというのです>
そして、"「帰りは送るよ。乗ってみなよ」と誘われ、時速250キロのスピードを生まれて初めて体験"したそうです。アラビアの王族なら放っておいても勝手に人が寄ってきそうなものですが、やっぱり話を聞いてくれる相手に飢えているんですね。
●英語でも聞き上手は有効、自慢話は厳禁 謙虚だからこそ出世する?
また、聞き上手こそ重要だと気づけたことは、他にも良い効果をもたらしました。アメリカでは皆があまりに積極的すぎて"授業でほとんど発言できない"といったことになると、"自分を不甲斐なく感じてしまい、どうしても自分の殻に閉じこもりがちに"なるそうです。
"日本では外向的だった人"ですら、"日本語の本を読み始め、自分と向き合う機会が増え"、口数が少なくなるといった具合です。しかし、アメリカ人の積極性で負けたとしても、本当に価値があるのは「話すことより聞くことだ」と知っていれば、精神衛生上で楽です。卑屈になる必要がありません。
聞き上手の優位性を示す逸話はまだあります。投資会社に勤めている作者には、資家として彼の展望をまず聞きたいと思うすごい才能の友人がいます。しかし、"金融業界では的確な見方は値千金"であるにも関わらず、彼は"組織内では同僚に好かれず、出世からも遠ざかってい"るそうです。
なぜかと言うと、"話全体のトーンが「俺は凄い」となって"しまうから。作者に言わせれば、「あれだけ国際的に業績を上げているのに、あの方は謙虚に人の話に耳を傾ける」という話は全く逆で、「人の話に耳を傾けるから業績を伸ばすことができた」となります。
これについては結構自信満々タイプが出世するような気がしてあまり実感がないのですが、嫌われるより好かれる方がいいって方は参考にしてみてください。
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