2014/1/10:
●何でも作るアイリスオーヤマ、主力商品を次々と変化させてきた
●アイリスオーヤマは工場の3割が空き状態 敢えてそうする理由は?
●必ず資金を余らせておく…株式投資の世界と同じ考え方を実行してる
●労働生産性の高い「立ち会議」を採用、会議室はそもそも存在しない
●5時間会議に出るのに立ちっぱなし?「立ち会議」なんて非現実的
●何でも作るアイリスオーヤマ、主力商品を次々と変化させてきた
2014/1/10:メインではありませんでしたが、
アマゾンの次なる標的は農協 アイリスオーヤマ、コメリもポスト農協を狙うで出てきたアイリスオーヤマ。ここは最近気になっている企業でした。
すると、ちょうど
必要な無駄、捨てるべき常識:日経ビジネスオンライン 白壁 達久 2013年12月4日(水)という記事で、アイリスオーヤマが出ていたのを発見。早速読んでみました。
アイリスオーヤマの特徴は事業の幅の広さ。さらに記事では、「主力商品がコロコロ変わる変化対応企業」だという言い方をしていました。園芸用品にペット用品、プラスチック収納にLED(発光ダイオード)照明、白物家電といった具合だそうです。
幅が広いというのは私も思っていたんですけど、"主力商品がコロコロ変わる"企業でもあったんですね。主力事業を変えることができる企業は良い企業だと言われています。本業を脅かすような事業が育てば、環境の変化にも適応していけるでしょう。
●アイリスオーヤマは工場の3割が空き状態 敢えてそうする理由は?
また、"「小さな池で大きな魚を獲る」手法で顧客の潜在需要を開拓し、ニッチ市場で先行者利益を取るスタイルで会社を伸ばしてきた"というのも特徴のようです。ただ、今回のメインの話は別の話だったんですよ。これがおもしろいんです。
<同社は国内と海外にあるすべての工場を「稼働率7割」としている。3割のスペースは常に空けている。せっかくあるスペースを有効に活用しないのはもったいない。普通ならそう思うだろう>
しかし、大山健太郎社長の考えは違うとのこと。「3割のスペースを空けておけば、特需が発生するような緊急事態にもラインを組み替えて対応できる。そのための『必要な無駄』だ」と言っていたそうです。
<特需が発生した場合、工場にバッファーがなければ、ラインを増設したくても難しい。新たに工場を建設するには、時間も費用も掛かってしまう。用地取得から建設、設備の導入――。時間とカネをかけて工場を新設した時には特需は終わり、過剰な設備と莫大な借入金が残る…>
●必ず資金を余らせておく…株式投資の世界と同じ考え方を実行してる
実際に2009年の新型インフルエンザでのマスク需要、2011年の東日本大震災後の「省エネ需要」によるLED照明の増産でも、これで対応してきたようです。(2020/04/18追記:その後、2020年の新型コロナウイルス問題でもマスクを国に供給しています)
理論としてはわかります。ただ、何も使わないスペースを開けておくというのはなかなかできないと思いますよ。頭ではわかっていても、実際にやるというのは難しいでしょう。これを実際に実行してきたというのはすごいと感じます。
また、私はこれで、株などの投資において資金目いっぱいの投資はしてはいけないと言われている…という話を思い出しました。その理由の一つはアイリスオーヤマと同じで、チャンスがあったときに投資できる余裕を持たせるためという考え方です。分野は全く違うのですが、思想はいっしょですね。
●労働生産性の高い「立ち会議」を採用、会議室はそもそも存在しない
あと、よく言われる会議の無駄。この対策として、「立ち会議」というのをやっているそうです。とはいえ、「立ち会議」はちょくちょく事例があるものですね。例えば、
立ち会議|実録!? システム開発現場用語辞典|キャリア|COBS ONLINE/コブスオンラインでは、以下のような説明が出ています。
<プロジェクトの円滑な進行のために、レビューや意識合わせなどのミーティングにできるだけ多くの人間を参加させようとしてしまうと、気が付くと多くの社員がみんな朝から晩までどこかの会議に参加しているといった生産性の低い状況を発生させてしまうことがある。
(中略)立ち会議に変えると、参加者たちの頭の中に「立ってると疲れるから、手早く済ませたい」といった心理を発生させて会議時間を短縮できたり、より集中して会議を行えるようになったりすると言われている>
アイリスオーヤマの場合おもしろいと思うのが、会議室はあるにはあるものの、基本的に来客用や研修用だということ。従業員はそこらへんのテーブルで…という考え方でやっているんだそうです。会議室は基本的にないとまでなると、ちょっと珍しいかもしれません。
<アイリスの場合は、打ち合わせは近距離で顔を突き合わせて短時間で済ませる。長くても15分程度。必要な人材をぱっと集めて話し合い、すぐに決断して行動に移す。これがアイリス流の会議だ>
●5時間会議に出るのに立ちっぱなし?「立ち会議」なんて非現実的
ところで、立ち会議を引用したさっきのページでは、立ち会議の採用を考えている一般企業に対してのアドバイスとして、以下のようなことが書かれていました。
<ただし、どれだけ短縮しても1日5時間以上会議に出なければならないような人にまで立ち会議を強要したりすると、「会議への参加し過ぎで足が動かなくなりました」といった妙な現象を発生させる可能性もあるので、参加者の状況に応じた使い方がお勧めされる>
いや、だから、そういう長い会議や多くの会議がある状態がおかしいから無くしましょう、という話なんですって…。これだと立ち会議採用が目的になっていて、会議を減らすという目的が忘れられている感じ。こういうのはトップがしっかりした思想を持ってやらないと、妙なことになりそうですね。
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