●安さ以外でサムスンが売れる理由 使いやすさとアフターサービス
2014/1/10:サムスンが一気に駄目になるんじゃないかな?というのは、うちでもこの前の
サムスンは日本人技術者を3年でポイ捨てって本当?社員に聞いてみたでも書きました。そして、
沈下するアップルを尻目に快進撃を続けるサムスン、ウォン安・人件費などに不安要因多数なんかはモロにそういう話です。
皆さんこの「サムスン崩壊」を期待しているようで、検索してもこの手の話がたくさん出てきて、毎月のように「サムスン(or 韓国)は終わった」という記事が出てきます。ただ、今でもまだサムスンは健在だというのが現実。世界的にとても良く売れているブランドだというのは、悔しいですが認めなくてはいけないでしょう。
で、何でサムスンが売れているの?という話があったのが、
なぜ、インド人はサムスンを買うのか? | 電通インド 東洋経済オンライン (三浦 北斗 :コピーライター CMプランナー 2014年01月09日)という記事です。タイトルの通りインドの話ではありますが、内容的には他の国にも通用しそうなところがあります。理由はズバリ以下の3点でした。
(1) 安い。
(2) シンプルで使いやすい。
(3) アフターサービスが良いイメージがある。
●インド人が全く使えない…という電子レンジは日本メーカーのもの
「(1) 安い」は皆さん想像ついたでしょう。とにかく安いのです。逆に言うと、日本製品はどうしても高いんですね。一方、「(2) シンプルで使いやすい」は予想外と感じた方もいるかもしれない。ただ、私は想像していた通り。日本国内用の製品でも「多機能で余計なものばかりついている」と言われるのですから、いわゆる発展途上国ではもっと顕著にシンプルな機能を求めています。
ところが、日本メーカーは、こういうゴタゴタした無駄な機能を捨てられないんですよね。あるインド人が友達の家で電子レンジを使ったときに、全く使えなかった電子レンジと簡単に使えた電子レンジとがありました。簡単に使えた電子レンジがサムスン、難しくて使えなかった電子レンジが日本メーカーだといいます。
よくアップルを例に、重要なのは足し算ではなく引き算と言われますけど、日本人は苦手なんでしょう。そして、この機能の多さというのは「(1) 安い」とも絡んでくる話。全体的に過剰スペックになるという問題にもなります。私はいつもローカライズと繰り返して言っていますけど、現地の人の気持ちを推測するのが日本人は苦手なのかもしれません。
●壊れない日本製よりすぐ壊れるサムスンの方が逆に満足感が高い?
とはいえ、、この(1)、(2)だけならそこまで衝撃的ではないでしょう。一番驚いたのが(3)の「アフターサービスが良いイメージがある」です。先日
日本企業の強みはサービス ものづくり・製造業に匹敵する価値があるというので、日本の強みはアフターサービスだという話が出てきた後だけに余計ショックでした。
ただ、このアフターサービスは「良いイメージがある」というだけで、厳密に比べると本当に良いわけじゃないのかもしれません。
アフリカの角での日本の存在感「中国人?違うの、じゃあ韓国人?」で出てきた中国の援助が一番喜ばれる理由と同じく、ここの決め手は「スピード感」でした。
<壊れない製品じゃなくても、すぐ直しに来てくれればいい、というのだ。サムスンのアフターサービスはみんな利用したことがあるようだった。そして、口を揃えて言うのが、彼らは来るのが早いということ>
日本人的には、壊れない方が総合的にみて良いんじゃないの?という気はします。ただ、壊れるサムスン製品の方にインド人が満足を感じて、日本メーカーより売れているというのが現実。下手をすると、サムスン製品は壊れることで逆に価値を高めているのかもしれませんね。
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