海外でホームレスになる日本人 その数、フィリピンだけで年300人で出てきた困窮日本人は迷惑などかけていないという話がありました。
困窮日本人はフィリピンの人たちに「迷惑」をかけているのか | ザイオンライン 2013年12月13日 志賀和民
水谷さんによると、日本大使館は、生活に行き詰った日本人に対して、困窮に陥ったのは自己責任だとして必要以上の手を差し伸べず、せいぜい日本にいる家族にコンタクトを取って帰国費用の支援を求めるだけだという。
しかし、「あんな息子(親、あるいは兄弟)には愛想をつかしているから勝手にしてほしい」というのがほとんどの家族の回答だそうだ。彼らは、日本に帰ったとしても生活の目処は立たず、このままフィリピン人の世話になるしか生きる術がない。
大使館の邦人保護の担当官は、女の尻を追いかけてフィリピンにやってきて持ち金を使い果たして困窮に陥るのは自己責任で、何のゆかりもないフィリピンの人々に迷惑をかけて申し訳ないと言う。
この「迷惑をかける」という言葉に、私は「かちん」ときた。困り果てている人に対して支援する人々に、「迷惑をかけている」という感覚にだ。
http://diamond.jp/articles/-/45936 前回の話によればフィリピンに来た日本人はこの困窮状態に陥る前に、浮気する、お金を愛人にばかり使って家族に使わない、フィリピン人の奥さんに手を上げるなどをしています。
奥さんをちょっと殴るくらいどうということはないと思う人も日本では残念ながら結構いるでしょうが、海外では立派なドメスティックバイオレンスです。
ということで、ホームレス状態になる前に、彼らは十分すぎるほどフィリピン人に迷惑をかけています。
ただ、よく考えてみると大使館の人の言った「迷惑」はこの話ではありませんね。「フィリピン人の世話になるしか生きる術がない」という部分でしょう。
我々日本人は子どものころから「人に迷惑をかけてはいけない」「他人様、世間様に迷惑をかけないで生きていくことが美徳なのだ」と教えられてきた。(中略)
しかしフィリピンの人は、困った人を助けることをけっして迷惑とは思っていない。それは人間としての義務であり、喜びなのだ。
家族が困っていれば、自分の三度の食事を削ってでも喜んで支援する。家族の範囲は親や子どもはもちろん、兄弟、兄弟の配偶者、配偶者の兄弟にまで及び、その数は数十人に達することもあるのだ。
ただ、作者自身、"一方、日本の家族は大使館の依頼を拒否し、自分の家族が縁もゆかりもない人たちに迷惑をかけていることを意に介しない"と、「迷惑をかける」という観点での批判をしていました。
ちょっと不思議に思いましたが、「人に迷惑をかけてはいけない」と教えられたくせに日本人は冷たいって話ですかね。
自分の子どもに対してさえも「老いたら子どもの世話にはなりたくない」「迷惑をかけたくない」と自慢げに言うのが昨今の熟年夫婦の一般的風潮だ。
その息子は、「嫁の手前、親の面倒は見られない」と臆面もなく語る。(中略)
親子で面倒を見ることが迷惑と認識されたら、いったいどうなってしまうのだろうか 最近は親の育児放棄が社会問題となっている一方、親の面倒を見ることを放棄して施設に預けるのが常態化している。こんなことで日本人は世代を超えて生きながらえていくことができるのだろうか。
でもですね、思い出してください。先ほど書いたように、この日本人ホームレスはその親戚を広く大事にするフィリピン人の家族にすら捨てられているのです。
その話を抜いてしまって、帰国資金を出さない日本の親戚を責めるというのは、おかしな話のような気はしました。
なお、記事では、「フィリピン人と結婚したら配偶者の兄弟にまでに頼りにされるようになって、とても理解できないという方が多いが、これは家族というものの概念の相違だ」という話もありました。こちらに関しては勉強になる指摘だと思います。
ネット上で「フィリピン人は日本人を金づるとしか思っていない」という悪口を多く見かけたのですが、前述のような家族観の違いが大きいのかもしれません。
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