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世界最大のタックスヘイヴンはイギリス(ロンドンのシティ)とアメリカ


 タックスヘイブンは通常租税回避地と言われます。
タックス・ヘイヴン(英:tax haven)とは、一定の課税が著しく軽減、ないしは完全に免除される国や地域のことである。租税回避地(そぜいかいひち)とも呼ばれる。
Wikipedia

 "「ヘイヴン」 (haven) は、英語で「避難所」の意"であり、「heaven」(天国)だと思うのは日本固有の勘違いだと思っていました。ところが、何と"フランス語ではパラディ・フィスカル(仏:paradis fiscal)という風に、「paradis=楽園、天国」という語があてられている"そうです。

 あれあれ?と思いましたけど、この場合「フィスカル」はきっと「税金」「租税」じゃないですよね。「租税から逃れられる場所」だから良いのであって、「税金天国」だとバリバリ取り立てられそうです。

 で、調べたら「fiscal」は英語でもあって、「会計上の」といった感じみたいです。これならわかります。


 このタックスヘイブンだと言われる国は、一般的にたいへん小さな国や大きめの国であっても非先進国が中心です。

 たとえば、Wikipediaの"タックス・ヘイヴン・リスト(2000年6月付)"に並んでいる国々は、カリブ海、オセアニアが多く、ヨーロッパも下記のような小国ばかりです。

アンドラ
ジブラルタル
ガーンジー
マン島
ジャージー
リヒテンシュタイン
モナコ


 しかし、「世界最大のタックスヘイヴンはイギリスとアメリカ」という記事を読みました。

2016年までタックスヘイヴンへの逆風は続く[橘玲の世界投資見聞録] ザイオンライン 2013年10月17日
http://diamond.jp/articles/-/43149

 元ネタはロナン・パラン、リチャード・マーフィー、クリスチアン・シャヴァニュー『[徹底解明]タックスヘイブン――グローバル経済の見えざる中心のメカニズムと実態』(作品社)という本のようです。

 そもそもタックスヘイヴンはグローバル経済の隠された中心地だそうです。

 「世界のマネーストック(通貨残高)の半分はオフショアを経由している」「外国直接投資(FDI)総額の約30%がタックスヘイヴンを経由して投資されている」との専門家が指摘がある他、中国に対する投資国2位が英領ヴァージン諸島(2007年)、日本からの証券投資の多い国2位がケイマン(2012年)であるなど、意外に普通に名前が出てきています。


 では、イギリスとアメリカはなぜ「世界最大のタックスヘイヴン」と言われているのでしょう?

 アメリカなんかは国としてはむしろタックスヘイブンを批判し、税金の取り立てを試みているように見えていました。

  ■多国籍企業の租税回避のしくみ タックスヘイブンと無形資産(特許権・著作権など)が肝

 しかし、"非居住者による米国への投資には税の優遇措置"がある他、デラウエア州やネヴァダ州で"きわめて企業に有利な法体系"を持つというタックスヘイブン的な性質を持っているようです。

 アメリカに比べると、イギリスは既に英領ヴァージン諸島が出てきていますので、何となく想像がつきます。

 "イギリスはジャージー島、ガーンジー島、マン島の王室属領、ケイマンやジブラルタルなどの海外領土"を持つ他、イギリス連邦加盟国という独特の繋がりを持っていますし、旧植民地との繋がりも有します。

 さらに"ロンドンのシティ自体がイギリスの金融政策から事実上独立したタックスヘイヴンになっている"とのことです。

 うーん、アメリカやイギリスが金融立国が可能なのはイカサマしているからなんですね。そりゃ、日本は敵いませんわ。


 最後に出てきたロンドンのシティというのは、ウォール街に比べると目立ちませんが、実は経済的に非常に重要な地域のようです。同じ連載の次の記事でピックアップされていました。

金融立国イギリスの中心地・シティがウォール街に対抗できる理由[橘玲の世界投資見聞録]|橘玲の世界投資見聞録 | 橘玲×ZAi ONLINE海外投資の歩き方 | ザイオンライン 2013年10月24日
http://diamond.jp/articles/-/43490

 こちらの元ネタは前回とは別の本、イギリスのジャーナリスト、ニコラス・シャクソンの『タックスヘイブンの闇』(朝日新聞出版)だそうです。

 シティとウォール街の違いについて、記事ではこう書いていました。
 ウォール街は、金融機関が集積するニューヨーク市の一区画に過ぎない。それに対してシティは、ロンドン市(グレーターロンドン)の行政の一部であるとともに、中世からの長い歴史のなかで数々の特権を認められた“自治都市”でもある。

 シティの果たす役割は、数字上でも明らか(2008年のデータ)です。

国際的な株式取引の半分
店頭デリバティブ取引の45%ちかく
ユーロ債取引の70%
国際通貨取引の35%
国際的な新規株式公開の55%

 "イギリスは国内にシティというタックスヘイヴンを抱え込み、王室属領や海外領土、イギリス連邦、大英帝国の旧植民地など世界じゅうに広がるタックスヘイヴンのハブ(中心)となることで、グローバルな金融ビジネスを支配している"ようです。

 何だか陰謀論っぽいですけど、上記の占有率を見ると、まんざらデタラメでもなさそうです。汚いなぁ……。


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  ■多国籍企業の租税回避のしくみ タックスヘイブンと無形資産(特許権・著作権など)が肝
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