2023/10/23:
一部見直し
●短所を気にするより長所を伸ばそう ニトリの社長は営業がど下手だった
2014/1/23;ずいぶん久しぶりになったニトリの話。紹介する話も1年近く前のもので古いです。<短所を喜べ>(似鳥昭雄氏の経営者ブログ 日本経済新聞 2013/4/19 7:00)という話でした。
<社員の大半は短所を気にしますし、その点を攻める上司が多いように感じます。ですが私は逆で「短所あることを喜び、長所なきことを悲しめ」が基本的なスタンスです。(中略)
短所を直さないで、長所を伸ばせば良い。真の上司とは部下の欠点を見つけることではありません。長所を見つけて、伸ばしてあげ、それに適した仕事を探すことです。>
http://www.nikkei.com/article/DGXNASFK1501E_V10C13A4000000/ これは最近書いた
欧米の技術者に「専門家」は禁句 スペシャリストは低評価、プロが良いも思い出した話。このときは、もっと広くできるようになりなさいという話が主でしたが、後半で出てきた、本当にスーパーマンのように何から何までできる必要はない、苦手な部分は得意な人をうまく使うのも大事だよというのは、今回の話に繋がる気がします。
なお、上記の考え方は似鳥昭雄社長自身の経験に基づきます。似鳥社長はどうも営業が苦手だったようで、広告代理店を成績不振で退職、ニトリ創業後も販売はてんでダメでした。
ところが、この販売・接客を奥さんに任せて配達と商品仕入れに専念しみると、これがおもしろいのです。夢中になって工夫していくと売上げが伸びて、今のような全国区企業のニトリにまで成長しました。似鳥社長いわく「もし私に販売力があったなら、ニトリは3店舗くらいで終わっていたでしょう」とのことです。
短所にこだわりすぎてはいけないという話としては、<角(つの)を矯(た)めて牛を殺す>ということわざがちょうど良さそうなのでいっしょに紹介。「矯める」という言葉は初めて見ましたが、上記だけで何となく意味がわかりますし、「矯正(きょうせい)」の「矯」ですのでそこからも意味を推測できそうです。
・デジタル大辞泉の解説
<《牛の曲がっている角をまっすぐに直そうとして、かえって牛を死なせてしまうことから》小さな欠点を直そうとして、かえって全体をだめにしてしまうたとえ。>
コトバンクた・める【矯める/×揉める/×撓める】
1 曲がっているものを伸ばしたり、まっすぐなものを曲げたりして、形を整える。また、曲げて、ある形をつくる。「籤(ひご)を―・める」「―・めて枝ぶりをよくする」
2 悪い性質・習慣や癖などを改めなおす。矯正する。また、手を加えて型にはめようとする。「フォームを―・める」
「情をも―・めず欲をもいとわない生の肯定は」〈藤村・夜明け前〉
提供元:「デジタル大辞泉」 以上は似鳥昭雄社長の短所に関する話でしたが、長所に関してもおもしろい話があったんですよ。販売・接客を任せた奥さんの方はこちらが得意だったようで、売上げが急激に伸びたそうです。適材適所の好例ですね。
あと、この奥さんはなかなか肝っ玉がすわった方のようで、
危機を救った内助の功 (似鳥昭雄氏の経営者ブログ)(日本経済新聞、2013/3/22 7:00)では、創業して間もない頃のすごいエピソードが載っていました。
何と「値段を半分にしろ」と怒鳴り出した客に連れ去られて、ドーベルマン2匹に生肉を与えて脅されたのに、「それ何の肉ですか」「肉がもったいないですね」と言って逆に気に入られたそうです。無事だから良かったようなものですけどとんでもない人もいるもので、客商売はたいへんだなぁと実感する話でした。(ちなみにそのとき似鳥社長は奥さんの居場所もわからず、ただおろおろしていたそうです)
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