アルツハイマー病研究「検証へ委員会設置を」 参加の教授指摘 :日本経済新聞 2014/1/10 23:23
研究はアルツハイマー病の早期発見や根本的な治療法の開発を目指し、2007年に始まった「J―ADNI(ジェイ・アドニ)」。初期のアルツハイマー病患者らを対象に、脳の画像撮影や血液検査などを2~3年間にわたり追跡、調査している。
臨床部門で責任者を務める筑波大の朝田隆教授によると、収集した約550人分のデータのうち300人分余りを調べたところ、約80人分について、病気の症状から本来は研究の条件を満たさない患者のデータが含まれていたり、データの記録が変更されたりしていたという。
朝田教授は同日、記者会見し「この分野の大規模研究は経験がなく、データ処理などで体制に未熟な点があった」と指摘。3月末までにチームとして報告書をまとめる予定で「焦りもあったのではないか」と説明した。
研究の代表者である岩坪威東京大教授は「データの改ざんはない。関係者と詳細に検討した結果、変更も適切だったと確認した」としている。
http://www.nikkei.com/article/DGXNASDG1006H_Q4A110C1CR8000/
「臨床データ改ざん」と指摘=アルツハイマー病の研究事業—厚労省が調査 - WSJ.com
改ざんの疑いを指摘したのは、研究に関わっている筑波大の朝田隆教授。
同教授は、物語を伝えて思い出してもらう記憶力検査の際、実際は1時間以上経過してから検査されたのに、研究データでは経過時間を30分後程度に変更したケースがあると指摘。また、健康状態が悪く、臨床試験に適さない患者が研究対象に含まれているとも指摘しているという。
一方、岩坪教授は同省の調査に、時間変更は記憶を頼りに直したもので、改ざんではないと回答しており、見解が食い違っている。 [時事通信社]
http://jp.wsj.com/article/JJ10493296430006683550718976471072822496225.html
改ざんではない、未熟...認知症研究で部門責任者
アルツハイマー型認知症の大規模研究で不適切なデータ処理が疑われている問題で、研究班臨床部門の責任者の朝田隆・筑波大教授は10日、「改ざんではない。この分野の大規模共同研究は日本では初めてのため、データ処理技術など、研究班に未熟な点があった」と記者会見した。 (2014年1月10日21時48分 読売新聞)
(リンク切れ)http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20140110-OYT1T01097.htm
発表が嘘だらけ「J-ADNI」臨床データ改竄問題が泥沼化 | 海野吉臣 2014年01月17日 10時26分
これまでに同一分野の多施設臨床研究としてJ-COSMIC、SEAD-Jという国内多施設臨床研究があり、それぞれに成果を挙げている。(中略)
どちらも規模的には今回問題となったJ-ADNIと比肩するものであり、国際標準に適合した被験者データ処理を行って、改竄その他これといった問題は当然起こさず研究結果の論文を発表して研究プロジェクトは満了している。
と申しますか、筑波大の朝田教授も、東大の杉下「元」教授も、カンファレンスにいましたよね。
http://www.huffingtonpost.jp/yoshiomi-unno/todai-j-adni_b_4612988.html
この件で、大量の改竄に加担したとされる京都府立医大が「客観記録は残っていない」と主張するのはあり得ない話で、絶対に記録はカルテに残っている。なぜなら施行時刻をカルテに記録しておかないと検査者自身が施行時刻を忘れてしまい30分後に再現させることが不可能になるからである。(中略)
アップロードされたデータは、20名以上の関係者が見ている。データセンターで管理しているのであれば、入力項目に検査時間が埋められていないと受理されていない仕組みのはずで、だからこそ、入力項目が不適切であることが後から分かり、岩坪教授や朝田教授らから指示が出て「検査時間の改竄」を行った。おそらく、J-ADNIと京都府立医大にとって都合の悪い記録がカルテに残っているもの、という合理的疑いが成立するわけだ。
最後に京都府立医大病院に触れる。断っておくが、まともな医師も研究者もここにはたくさん居られる。ただ、ノバルティスファーマの「ディオバン」データ捏造事件で、やはり臨床研究の世界では立ち直れないほどの傷を負った。地雷以外の何者でもなく、本件J-ADNI事件やディオバン事件の他にも、重大な興味を持たざるを得ない大型事例が幾つかある。
要は、医療の世界で結果が出るかどうか際どいプロジェクトは、だいたい京都府立医大他ディオバン事件で話題となった医療機関に頼っている構造がある。外部からでも、洗っていけば問題案件がちらほら見える状態である。そうである以上、そこからの脱却を行うには、問題プロジェクトについては然るべき方法で光の当たるところに出し、倫理観を欠いた医療従事者については厳正な処分を行っていくべきだ。
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