「イオンに負けない地域スーパー」というテーマの記事。実は日経ビジネスオンラインはこの記事の後、イオンの連載をやっていました。
イオンやセブンに負けない、地域スーパーの底力:日経ビジネスオンライン 山崎 良兵 2014年1月8日(水) 1/3ページ
http://business.nikkeibp.co.jp/article/opinion/20140107/257866/ 記事を読みながら「地域密着」ってキーワードにしようかな?と思っていましたが、作者が最後にまとめた3つのポイントのうち2点が地域密着的なものです。元記事は文章で3点。でも、勝手に一言で表すとこんな感じ。
1.ドミナント戦略(特定地域に集中的に出店)
2.地域の独自性重視
3.大手スーパー・コンビニとの協力
1と2を私は「地域密着」として表そうとしました。一つ一つ補足していきます。
1.ドミナント戦略(特定地域に集中的に出店)
ドミナント戦略は
ドミナント戦略とは?セブンイレブンの事例に見る長所と問題点で説明しています。今回の記事ではあまり出ていませんでしたが、滋賀県に集中出店している平和堂の説明などで"県内の主要駅前の大半に出店するなどドミナント戦略を徹底する"と使われています。
この平和堂の他に記事で出ていた沖縄県のサンエー、中国・九州地区のイズミ、埼玉地盤のヤオコーなどが、ドミナント戦略的な「地域密着」の例です。
2.地域の独自性重視
一方、「地域の嗜好に合わせた」という意味での「地域密着」もあります。
たとえば、最初に出てきた滋賀県の平和堂は、地域産品の品揃えに力を入れています。「地産地消」というお馴染みのキーワードも記事では出ていました。
また、沖縄県のサンエーなんかはわかりやすいです。沖縄県は独自の食文化を持っていますので、「地域の嗜好に合わせた」商品を作ることは極めて大切です。地元向けのプライベートブランドを拡充することに力を入れるというのは、ごく自然な戦略でしょう。
3.大手スーパー・コンビニとの協力
前述のサンエーのプライベートブランドですが、実はローソンと組んだ「ローソンセレクト」での沖縄限定商品でした。沖縄の地場企業が製造する「タコライス」「沖縄そば」「黒糖しょうがパウダー」といったものです。
埼玉のヤオコーも、食品スーパー大手のライフコーポレーションと、プライベートブランド開発などで提携しており、サンエーと同じ例だと言えます。
サンエーはプライベートブランド開発の他にも、大手の力を借りています。「サンエー食品館」全店でローソンのプライベートブランド商品を販売しているといったことも行っています。
といった感じですが、私が興味を示したのは、前二つの「地域密着」です。そして、一番紹介したいと思ったのが、滋賀県の平和堂の究極の地域密着といった感じの以下の話でした。
出店密度を生かした、独自のサービスや品揃えが強みだ。「草刈りや雨どい、水回りの修理を引き受けます」。平和堂の会員制の買い物代行サービスは、他社のサービスと違い、ユニークだ。食料品などの買い物だけでなく、地域の消費者向けに、様々な日常生活のサポートサービスを提供する。シニア層などをターゲットに、電球の交換などの作業も請け負う。
そんなことをやっているのか!という話ですけど、実は以前にもそういう会社を紹介しています。スーパーではないものの、
でんかのヤマグチ山口勉「安売りをやめた」「2倍の価格で売れる」でやったでんかのヤマグチです。
さらば安売り! ウチは「量販店の2倍の価格」でテレビが売れる 山口 勉 2013年3月12日(火)日経ビジネスオンライン
ヤマグチにはこれ以外に、言葉はあまり良くないのですが、「裏のサービス」があり、これに力を入れています。なぜなら、一般的な家電販売店にはまずできないことだからです。
「裏サービス」の一例を挙げましょう。営業担当者がクルマで担当地域を巡回中、顔見知りのお客様を見かけました。声をかけると、「これから病院に行くのよ」という返事。「それなら、すぐそこですから乗っていってください」と担当者が機転を利かせて送ってあげる。これがヤマグチの「裏サービス」です。
あるヤマグチの営業担当者は、毎週金曜日になると、馴染みのお客様のご自宅に出向きます。そのお客様は高齢の女性で、韓流ドラマが大好きなのです。しかし、最近のデジタル家電は操作が複雑で、なかなか録画方法を覚えられません。そこで、担当者がお客様の代わりに録画してあげているのです。
http://business.nikkeibp.co.jp/article/report/20130305/244566/?mlp&rt=nocnt
ただ、でんかのヤマグチの場合は無料で特に決まりなく何でもやっていますけど、平和堂はそう断言されていませんね。早とちりしちゃったでしょうか?
でも、高齢者が増える中、こういう方向性をやるところが増えるのかな?と思った話でした。
関連
■
ドミナント戦略とは?セブンイレブンの事例に見る長所と問題点 ■
でんかのヤマグチ山口勉「安売りをやめた」「2倍の価格で売れる」 ■
仙台市「主婦の店さいち」 惣菜が売上の55%、「秋保おはぎ」が主力 ■
世界のスーパー 食品売り場がギャラリーになるスウェーデンスーパーなど ■
オイシックス VS らでぃっしゅぼーや 売上、シェアなどの比較 ■
その他の企業などについて書いた記事
Appendix
広告
【過去の人気投稿】厳選300投稿からランダム表示
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
|