2010/05/27:
●管理職・マネージャーの役割 鈴木義幸氏の「異説リーダー論」
●リーダーはひとりじゃない?問いかけ型リーダーと指示命令型リーダー
●あなたは的確な指示を出し続ける才能があるスーパースターなのか?
●管理職・マネージャーの役割 鈴木義幸氏の「異説リーダー論」
2010/05/27:過去とは異なるリーダー像の話があった、
楽天的すぎる「いつか我が社にミキタニさん」の幻想(2009年9月15日 日経ビジネスオンライン)という記事。(作者の鈴木義幸さんは、管理職を対象とするコーチング研修や経営者、管理職のマンツーマンコーチングを行っている方だそうです。
鈴木義幸さんはまずリーダーシップを「一人では実現できない何かを実現するために、周囲の人に働きかけ、その協力を仰ぎ、現実のものとすることである」と定義しています。
「一人では実現できない何かを実現する」わけですので、「実現したいことがある。でも一人では難しい。よし、あの人に声をかけよう」となります。そして、実はこれが既に「リーダーシップ」であり、誰もが日々リーダーシップを発揮しているのだとしていました。
●リーダーはひとりじゃない?問いかけ型リーダーと指示命令型リーダー
一方で、リーダーのタイプを2種類に分けています。その際に着目しているのは、「リーダーがメンバーたちをどう認識するか」という点でした。
鈴木義幸さんは組織の中でリーダーを定めると、必然的に他の人たちはフォロワーという位置づけになることは当然と断りつつも、「自分はリーダーだ。彼らはフォロワーだ」と思うリーダーだけでなく、「自分はリーダーだ。でも、彼らもまたリーダーなんだ」と捉えるリーダーもいるとしています。
前者を指示命令型、後者を問いかけ型(これは私が勝手に命名)と便宜上名付けますが、それぞれの特徴を書くと、以下のとおりです。
<指示命令型リーダー>
・「自分はリーダーだ。彼らはフォロワーだ」と考える。
・「これをしろ。あれはするな」という指示命令が多い。
<問いかけ型リーダー>
・「自分はリーダーだ。でも、彼らもまたリーダーなんだ」と考える。
・「これについてはどう思う。あの件はどうすべきだろう」という問いかけが多い。(メンバーもリーダーシップを発揮しうる存在であると思っているため)
鈴木義幸さんは問いかけ型リーダーは、「君はどんなことができるか」「なにをしてみたいか」「どんな働きかけを他のメンバーにしてみたいか」などの問いかけを通じて、双方向のコミュニケーションを期待しているとしています。
また、こういった問いかけにより、メンバーは「自分はチームのビジョンの実現に向けて、何ができるだろう」「どんなアクションを他のメンバーに起こしてもらうことができるだろう」と考えるようになると言っています。
●あなたは的確な指示を出し続ける才能があるスーパースターなのか?
「そう、うまくいくの?」という思いもあるでしょうが、次のような逸話が紹介されていました。
コーチングのプログラムを受講したある店舗の店長は、指示命令型のマネジメントをするタイプで、店のスタッフに、いつも上から「ああしろ、こうしろ」と指図していました。
この店長は「リーダーシップを自分は発揮している。それにみんながついてきてくれている」と思っていたのですが、スタッフへのアンケートの結果は、さんざんでした。「あなたは私たちを認めていない」「自分ひとりですべてを決めて動いている」「一緒に仕事をしていても、つらいだけ」などです。
数日間、夜もなかなか寝付けないくらいショックを受けました。
そこで自分を変えようと決めて、あるときスタッフが出した提案を拒否せず受け入れ、チームで実施してみることに…。すると、その売り場の商品は、他の店舗から群を抜くほどの高い売り上げを記録するようになったそうです。
鈴木義幸さんは指示命令型リーダーを悪い…とまでは言っていません。ただ、「たいていの組織において、スーパースターの登場は確率的にとても低い。その確率が高ければ、もっと多くの組織が好業績や増収益を上げているはず」とは、書かれています。スーパースターは現実にはほとんどいないであろうというのは、そりゃそうだって話ですね。
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