宗教と政治家 小泉進次郎・石原慎太郎と霊友会 石原伸晃と妙智会教団

　サイゾーで宗教と政治家の特集の続き。前回は金森通倫牧師の曾孫のクリスチャン石破茂、仏教団体の支援も受けるの石破茂さんで、今回は小泉進次郎さん。

　このサイゾーの記事は有料記事あるいは雑誌記事で最初の方の紹介しか読めないので、実は他の3人の名前はわかりません。ただ、キーワードを見ると他の3人は安倍晋三さん、石原慎太郎さん、石原伸晃さんだと思われます。

　安倍晋三首相は既に前回でも出てきているように、宗教との繋がりはおなじみです。問題は石原親子ですが、石原慎太郎さんについてはビジネスジャーナルの記事を見るとわかります。

信仰はカネになる！――日本の宗教、その新論点 | ビジネスジャーナル　2014.01.06

石原慎太郎・日本維新の会共同代表は「『霊友会』の節分会に参加しただけでなく、『立正佼成会』『新生佛敎教団』『崇教真光』『幸福の科学』など、さまざまな宗教と結び付きが強いことで知られている」といい、票のためなら恥も外聞もないようだ。
http://biz-journal.jp/2014/01/post_3727.html

　石原伸晃さんはこちら。

信教の自由を盾に得票活動に精を出し宗教イベントに参加するあの政治家 - サイゾーpremium　2013.12.20

政治家が宗教イベントに参加することは、それほど珍しいことでもなく、隠されていることでもない。例えば、浄土宗の国会議員による親睦団体「浄光会」の新年総会（1月24日）には、自民党幹事長の石破茂をはじめ、代理を含めて計24人の議員が出席した。また、妙智会教団が東京・代々木で挙行した「節分追儺式」（2月3日）には、環境大臣の石原伸晃が参加している。
http://www.premiumcyzo.com/modules/member/2013/12/post_4748/

　そして、小泉進次郎さんの話…なのですが、大した情報がありません。

　安倍晋三に石破 茂、小泉進次郎……宗教イベントに参加するあの有力政治家5選(サイゾーpremium　2013.12.20)では、2011年に"「霊友会」が開催した創立祭にて、「国を思う力。変える力。」と題して講演"したという話だけです。何でも中外日報（11年7月21日付）によると、「次世代のこと、日本全体のことを考え、たとえ非難されても厳しいことも言い、きちんと議論して、本当の意味での思いやりに満ちた社会を目指したい」と語ったんだとか…。

　個人サイトで宗教関係の話なので面倒があったら嫌なのでリンクは避けますが、参加者の方によれば「霊友会」にとって非常に重要な概念である「先祖供養」の大切さについて最初に触れていたようです。

　これは小泉進次郎さんが地方へ講演に行ったときによくやるごますり作戦でしょうね。地方の名物などその地方ならではの話を入れて、地元の人のハートを最初に掴むようです。小泉進次郎さんのこうした話術は非常に評価が高いです。

　ちなみに霊友会における「先祖供養」の説明は以下。

霊友会の目的は、在家による法華経の菩薩行の実践とその普及にある。

その基本は、自分自身のあり方を理解する事にある。言い換えれば、仏教の縁起観によって自分自身を捕らえなおすということである。仏教の縁起観によれば、あらゆるものは相互依存の関係によって成り立っており、それ自体の固定的な実体をもつものはないとされる。自分という存在も、時間的・空間的なさまざまな関係性の中で現象しているものであり、それらの関係性を理解していく事が、自分自身のあり方を理解する事に繋がる事になる。

霊友会の修行では、自分に繋がる父系・母系双系のすべての先祖との関係性と、日常生活において触れ合うすべての他者との関係性の中に、これまでの自分のあり方が反映されている事を認識し、それらについて内省して自身のあり方の問題点に気付き、その気付きを基に日常の行動パターンを変革していく事が重視される。

具体的には、自分に繋がる父系・母系双系のすべての先祖を象徴した「総戒名」と呼ばれる、一種の時間軸における関係性の象徴を前にして、日々、「青経巻」と呼ばれる、法華三部経からの抜粋を中心に編纂された経巻を読誦する。これを霊友会では「先祖供養」と呼んでいるが、これは、旧来の男系中心の家制度に基づく儒教的な影響を受けた日本の伝統的祖先崇拝とは発想を異にするもので、上述したとおり、自分という存在を縁起観で捕らえ直す純仏教的な修行の一環として位置づけられるものである。
Wikipedia

　いや、しかし、本当ちゃんとポイントを調べてから講演していますね。関心しますわ。

　さらにすごいのが先ほど出てきたメインの内容である「思いやりに満ちた社会を目指したい」も、実は霊友会へのご機嫌取りになっている可能性があることです。

　Wikipediaにはありませんでしたけど、このキーワードで検索するとこういう活動がオフィシャルサイトにあるのを見つけました。

おもいやり連鎖運動 - 霊友会

霊友会は。2008年(平成20年)から「霊友会新創立宣言」を制定し
全国47都道府県で「おもいやり連鎖運動」を始めました。
http://reiyukai.jp/omoiyari/

　時系列がはっきりしないものの、こちらが先なら「思いやり」の強調というのも霊友会信者に対しては非常に効果的な媚びでした。


　説明が後になりましたが、この「霊友会」は法華系の新宗教(新興宗教)です。既に上記で出ているように、政治家では石原慎太郎さんが有名なようです。

著名な信者

　石原慎太郎

霊友会信者であり、政界進出にあたり支持をとりつけて大量の組織票を獲得した。霊友会の定期刊行物「あした21」に寄稿するほか、イベントにも参加している。

　また、「政治活動」という項目には、"宗教右派・右翼系政治団体『日本会議』に代表委員を送り込み参加している"ともありました。ここらへんのせいで小泉進次郎さんや石原慎太郎さんとの親和性の高いのかもしれません。


追加
　　■宗教政治家安倍晋三 神道政治連盟、ワールドメイト、生長の家など

　関連
　　■金森通倫牧師の曾孫のクリスチャン石破茂、仏教団体の支援も受ける
　　■韓国統一教会と政治家　安倍晋三、麻生太郎、鳩山由紀夫、中曽根康弘、ジョージ・ブッシュなど
　　■自民党にも教師の支援　日教組は民主党だけど、全日本教職員連盟は自民党
　　■自民党と住吉会系の右翼団体日本青年社との関係 安倍晋三首相好き
　　■山本太郎支援の中核派とは？革マル派との内ゲバで一般人殺害やテロ事件を起こした新左翼
　　■その他の政治(全般)について書いた記事