営業への配属の話をまとめ。<文系学生の配属先の割合、営業職が7割 就職ではなく進学で職種決定?>、<日本は営業職だらけ?文系で7割なら、サラリーマン全体でも相当数か?>、<文系科目の半分は意味なし?就職後の職業と直結しない大学教育>などをまとめています。
●文系学生の配属先の割合、営業職が7割 就職ではなく進学で職種決定?
2014/3/3:「営業なんてイヤだー!」と思うかもしれませんけど、就職活動ではなく学部選びの時点で配属先はほぼ決まっている…としている記事がありました。
文系学生の大部分がイヤでも「営業」に配属される事実を知っているか?(ダイヤモンド・オンライン 2013年12月12日)というものです。
作者の間杉俊彦・ダイヤモンド社・人材開発編集部副部長は、文系学部のみなさんのうち、「おおむね7割強は就職すると営業部門に配属されます」と断言。さらに理系の皆さんのなかでも営業部門に配属される人が多数いるとしていました。業種を問わず、それが現実だとされていました。
「商品企画をやりたいです」、「広報部門を希望します」、「経営企画で自分の能力を生かしたい」などなど、学生は面接でいろいろな希望を述べ、ときには面接官と意気投合するものの、7割強は営業だというのです。面接ではむしろ会社側から希望を聞かれることも多い気がするのですが、ほぼ営業と決まっていることになります。
●日本は営業職だらけ?文系で7割なら、サラリーマン全体でも相当数か?
ただ、「文系はおおむね7割強は就職すると営業部門に配属されます」って、そもそも本当なんですかね? 記事では、データ的な話もありませんし、にわかには信じられません。
ところで、私は以前勝手に文系と理系は半々なのだと思っていましたが、実は違うようです。じゃあ、どれくらいなのか?と言うと、私は以前7割・3割だと聞きました。ただ、「聞いた」というだけで、これも根拠は知りません。気になったので同時投稿の
文系と理系の比率・割合 文系7割・理系3割は本当?保健はどっち?で調べてみました。計算したところ、文系7割は結構それっぽい数字ではありましたが、細かい数字が欲しい人はそちらをどうぞ。
とりあえず、ここでは7割の数字を元に計算してみます。そうすると、大学生全体の7割である文系のうち、その中のさらに7割が営業になるということで、49%…およそ半分が営業ということになります。これにさらに技術営業がいるのですから、半分以上は営業職ということでしょう。にわかには信じられません。
●就職したらとりあえず営業であり、生涯営業という意味ではない?
私は上記の部分まで読んで、別投稿で書いた理系・文系の割合を延々と調べていたのですが、続きを読むとこの疑問がちょっと解けました。続きでは以下のような書き方をしていたのです。
<「商品企画がやりたい、と言って話が盛り上がったじゃないか!」などとクレームをつけるわけにはいきません。ゆくゆくは商品企画をやることになるかもしれないが、そのためにも営業で商品知識を身につけ、基礎力をつけてもらう。これが大方の企業の言い分です。広報も経営企画も同じことです>
この書き方ですと「とりあえず営業」ということで、生涯営業職ってわけじゃないかもしれませんね。それでも正直信じ難いですが、最初の説明よりはだいぶわかります。
●営業職という肩書じゃなくても営業をやる必要が出てくることも多い
ところで、さっき書いた技術営業なんかは、最初に技術で途中から営業にということで、上の逆パターンが多いでしょう。また、今回の記事の作者である間杉俊彦さんも新卒で出版社に入り、経済雑誌の記者として20年近く働いた後に、営業も業務の一環となる編集へと移ったとありました。
このような兼業といった役割まで含めると、さらに営業経験者が多いというのはわかります。私も個人的には営業は専属ではなく、兼業にした方が良いのではないか?と思っていました。
…といった感じで、理系であったり、最初の配属先が営業でなかったりしても、働いているうちに営業的な仕事を経験する人は想像以上に多そうですね。
●文系科目の半分は意味なし?就職後の職業と直結しない大学教育
2019/02/01:この投稿がリンクされているツイートを読みました。明星大学人文学部日本文化学科の勝又基教授のツイートみたいです。私は大学教育での古典不要論などには賛成しておらず、文系科目が意味なしといった主張には賛同していません。ただ、文系科目を教えているという当事者でも悩みがあるのかもしれません。
また、同じ明星大学人文学部日本文化学科の勝又基教授が投稿した、この1つ前のツイートも興味深いものでした。本田由紀・東京大学大学院教育学研究科教授の著書の内容を引用したものです。大雑把に言うと、文系では就職後の職業と大学教育が直結していないことが多い…という分析でした。
私は大学を職業訓練校的なものにすべき…という意見にも賛成しませんので、やはり「文系なんか意味なし」といった極端な主張はしません。ただ、それでも、気になってしまうのは、前述の通り、日本の大学では「文系」が主流だということ。職業と結びつく理系が少なく、職業と結びつかないこともある文系の方が圧倒的に多いんですよね。
このように現在主流と言って良いほど多くを占める、職業と直結しない文系教育の学生が本当にそんなにたくさん必要なのか、求められているのか、といったことは、議論した方が良さそう。「文系がいらん」とは言いませんが、大学側が自問自答しつつ、あるべき姿を思考し、より良く変わっていこうという動きは歓迎します。
【本文中でリンクした投稿】
■
文系と理系の比率・割合 文系7割・理系3割は本当?保健はどっち?【関連投稿】
■
就活の変な面接や入社方法 麻雀、キャバクラ、学生を泣かせるなど ■
就活は草食系に不利で、肉食系に有利? 企業の採用担当者の本音 ■
就活でもモンスターペアレントが登場 過干渉より無関心が良い? ■
ビジネス・仕事・就活・経済についての投稿まとめ
Appendix
広告
【過去の人気投稿】厳選300投稿からランダム表示
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
|