2020/04/16:
●正体不明!匂いとは何なのか科学的にわかっていない…って本当?
●匂いのメカニズムがわりと最近までわかっていなかったのは本当
●匂い物質は特別な物質ではなくありふれたもの!でも酸素は無臭
●正体不明!匂いとは何なのか科学的にわかっていない…って本当?
2020/04/16:子供の頃に「おじさん意外に高学歴なんだよ」といった感じで、「ものの匂いがなぜするのか科学的に解明されていない」と言われました。相当うろ覚えなんですけど、「物質は変わらないはずなのに、その物質から匂いをするのは辻褄が合わない」みたいなことを言われた気がします。
そのときは確かに不思議だと思ったものの、よく考えると変な話。物質が変化していないように見えるのは人間の錯覚であり、実際には目に見えない変化が起きています。物質の一部が揮発するとか、物質の一部が空気中などの物質と結合して離れるとかいったものですね。
で、今検索してみると、やはりそういう感じでした。
(PDF)においを感じるメカニズムを探る - 理研BSIによると、、例えば、カレーライスのにおいは、スパイスや具材から比較的に分子量の小さい有機物質や無機物質が空気中に揮発したものだとされていました。
●匂いのメカニズムがわりと最近までわかっていなかったのは本当
ただし、結構最近まで解明が進んでいなかった分野というのもマジらしいですね。理化学研究所 脳科学総合研究センター(理研BSI)の森 憲作グループディレクターが嗅覚系の研究を始めた25年前には、基本的なところがほとんどわかっていない未知の分野だったとのこと。
においの原因分子である化学物質に対する受容体が初めて見つかったのは、なんと1991年だったといいます。それほど古い話ではありません。ここから嗅覚の分子レベルでの研究が一気に進んだとされていました。
上記と同じ研究をさしているのではないかと思うのですけど、嗅覚の謎の解明において大きなブレークスルーとなった、2004年度のノーベル医学生理学賞「匂い受容体遺伝子の発見」について解説する
におい分子を感知する嗅覚受容体の遺伝子の発見 -ノーベル賞解説- | 生物化学研究室(東原和成 ┃ 化学 ┃ 2005年1月号)というページがありました。
コロンビア大学のRichard Axel博士とフレッド・ハッチントンがん研究所のLinda Buck博士による研究。対象となったオリジナルの発見が記載されているのは、1991年の米国セル誌の論文だということで、やはり上記と同じ年の話ですね。
●匂い物質は特別な物質ではなくありふれたもの!でも酸素は無臭
匂い物質は、分子量30から300程度までの低分子化合物。実は、匂い物質は特殊な分子ではなく、揮発性という性質をもっている低分子有機化合物(前述の通り、これ以外にも無機化合物でもにおうものがあります)であればどんな物質でもにおう物質になり得るんだそうです。全然特別ではありませんでした。
とは言っても、揮発性でも酸素や二酸化炭素のように、におわない物質があります。この理由についてはページでは特に書かれていなかったものの、世の中にありふれている匂いを感知しても生物が生き残る上で役に立たないどころか、むしろ邪魔だったためではないか?と思いました。
そう考えたのは、
自分の匂いが気になるのにわからない理由 スメルハラスメントの危険性というのをやっているため。酸素や二酸化炭素の匂いを嗅いでいたら、もっと大事な匂いがわからなくなっちゃって困っただろう…という予想です。
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